第二十六話
お久のこっちの更新です
「おっす!」
「おう、早いなトゥルー!」
俺とバドは合流してすぐにハイタッチを交わす。
「いった?!」
「ははは、スマンスマン」
バトの力が強く、手がヒリヒリする。まぁ、VRなのでヒリヒリしていると脳が錯覚しているだけなのだが。
「朝から元気ね、あんたら」
「そういうサーナさんは朝から機嫌が悪いねぇ。 更年期か?」
「あ”?」
そう言った瞬間、サーナの顔が般若のような形相になった。
「バト?! 頼む!」
「何をだよ?!」
「代わりに死んでくれ!」
「絶対嫌だが?!」
「バトぉ〜そこどきなさい……そのクソガキに一発、キツイの入れてやるんだから……」
気のせいだろうか、サーナの後ろに阿修羅のような姿が見える。あれ食らったら、まずい!
「お、お疲れ様です……」
「こ、これどんな状況ですか……?」
般若のようなサーナが俺の近くに寄ってきて、その手を俺の頭の上に構えた瞬間、ルナさんとリラがやってきた。
「よくきてくれた!」
「そりゃあまぁ、呼ばれましたし……」
「はぁ……今回は二人に免じて許してあげるわよ」
「ふぅ、間一髪だぜ」
俺はひたいの汗を拭う仕草をした。
「さて、じゃあそろそろ今回のイベントについて話しましょ」
サーナが手を一度、パンッと叩いてから話し出す。
「今回のイベントはボスラッシュよ。 ランダムに出てくるボスを順番に倒すだけの簡単なイベントよ」
「はい! 質問です!」
「何よ」
「ボスの素材は貰えるんですか!」
「貰えるみたいね。 ちなみにレベルが高ければ高いほど、いい素材がもらえやすいわよ」
「あ、あの質問いいですか?」
「えぇ、どうぞ」
俺が先ほど、手を挙げて質問したことで、リラも同じように挙手して質問し出した。
「その素材って、私たちも貰えちゃうんですか?」
「まぁ、そうなるわね」
「い、いいんですか?」
「ま、いいんじゃね?」
リラの問いに俺があっけらかんと答える。リラが心配しているのはキャリー行為やブースティング行為にあたるのではないかということだろう。確かにそう見えるかもしれないが、同じギルドのメンバーを強くすることの何が悪いのだ。というか、きっとほとんどの人が通ってきた道だ。
確かにあからさまにレアな素材やアイテムなどを上げ続けることはよくないだろう。だが、格上との戦闘経験を積むことの何が悪いのだろうか。
そして、格上との戦闘で、報酬でいい素材をもらう。俺はこれは正当な権利だと思っている。
「というか、他のFPSやTPSならともかく、MMOでキャリー行為だとか騒ぐ奴らはMMOのセンスないと思うがね」
俺は肩をすくめながら言い放つ。それを聞いてバトとサーナが呆れたような表情をしている。
「あんた、それをメディアの前で絶対言うんじゃないわよ」
「ほんとほんと、絶対言うんじゃないぞ」
「はぁ、わかってるよ」
「ま、気にしなくていいよ。 悩むだけ無駄だし。 てか、ルナさんやリラが強くなるならそれはそれでいいことだしね」
「そう言うなら……」
「それより、もうそろそろだろ。 イベントの時間」
「お、そうね」
気づけばイベント開始時刻まで後数分になっていた。
「んじゃ、いっちょ行きますかー」
「そうね、暴れてやりましょ」
「ははは、あんまりはしゃぎすぎるなよ!」
「が、頑張ろうね! リラちゃん!」
「は、はい! ルナさん!」
そして、ついにイベント開始時刻となった。




