第二十四話
「わ、私とリラちゃんをですか?!」
唐突に自分の名前が出たことで大声で驚くルナさん。
「サーナ、今回のイベントの上限人数は?」
「今回は最低で三人からで、最大で十人までみたいよ」
「ならいいか」
「そうね」
「ちょ、その、私の意見は?!」
あまりにも俺たちが勝手に話をすすめる様子に、ルナさんが異議を申し立ててきた。
「え、嫌なの?」
「嫌というよりは……私たちはお三方とレベルがとてもかけ離れているので足手纏いになるんじゃ」
「だって。 どう思う? トゥルー」
「その理由なら却下します」
俺は体を血液化させてから、大きなバツを作った。
「なんでですか?!」
「そういう遠慮とかいらないですよ。 だって俺たちはもうギルドのメンバーなんですから」
「それでも足を引っ張るわけには……」
「あぁ、そこに関しては心配しなくていいと思うわよ」
「え?」
「こいつ、戦闘狂のアホだから」
「アホは余計だろ!」
「うるさいわね、アホでしょ!」
「じゃあお前はアホの俺より順位が下だからアホ未満だな!」
「それとこれは話が別でしょ!」
「俺に勝ってから言ってみやがれ! 万年三位さんがよ!」
「言ったわね?! いいわよその喧嘩買うわ!」
「言い訳考えておけよ? どーせ勝てないんだからよっ」
「あんたこそ覚悟はできてるんでしょうね?!」
「あの〜……」
俺たちがいつものお約束の口喧嘩をしていたら、おずおずとした様子でルナさんが手を上げながら声を上げた。
「あら、ごめんなさい。 話を戻すわね」
「自分たちが足手纏いとか、そんな気持ちだとゲームは心から楽しめないじゃないですか。 何よりもゲームは楽しくやらないとですよ」
「サーナさん、トゥルーさん……」
「そんなに不安なら、私があなたたち二人を守るわ」
「え、でもそれだと……」
そう言われてもなおオドオドしているルナさんにサーナはクスッと笑った後に手を差し出しながら言った。
「私もトゥルーと同じ気持ち。 楽しく、一緒にあなたたちとゲームをしたいの。 一緒にやってくれるかしら?」
ルナさんは数秒の沈黙の後に、その手を取った。
「私でよかったら、一緒にさせてくださいっ!」
「えぇ、こちらこそよろしくね」
「よろしく、ルナさん」
「さて、じゃあこの話をバトにもしないとね」
「サーナ頼むわ」
「あんたは何すんのよ」
「俺はリラに話してくるよ。 任せてくれ、必ず参加させるからよ!」
「変なことしちゃダメよ?」
「俺をなんだと思ってんだよ」
「アホ。 考えなし。 戦闘バカ。 減らず口のクソガキよ」
「よーし、決めた。 リラに話す前に先にお前をしばくっ!」
「やってみなさいよ!」
「一度でも勝ってからいうんだな!」
「アハハ……」
いつもの調子で、喧嘩を始める俺たちとそれをもう諦めてみているだけのルナさんという変な構図が生まれた。
その後、バトからは快諾、リラもすんなりと受け入れてくれた。あ、ちなみにちゃんとサーナはボコした。
「何よ、あの可変武器の使い方! いつみてもわからないのよ!」
とか言いながら地団駄を踏んでいたが、負け犬の遠吠えだな。ざまーみやがれ。




