第十六話
めちゃめちゃ久しぶりの更新になります!実はこれ、大学から更新してます。
「お〜い、リラさんや。 大丈夫?」
「え?! あ、そのえっとあの……えぇ?!」
「えっと、大丈夫?」
俺は腰を抜かしているリラに声をかけたのだが、呂律が回っていないようだ。
「あ、あの……ほ、本当にあのトゥルーさんなんで……すか?」
「おう。 正真正銘本物のトゥルーだよ」
「あ、あわわわわわ……あ、あのその、さっきは変なこと言って、そのあの……」
「あぁ、大丈夫大丈夫。 全然気にして無いから。 というか俺でも変な人の自覚はあるから」
「あ、後その、いつも、お、応援してます! もしよかったら握手してください!」
「うん、それはいいけど……とりあえず落ち着こ?」
俺はリラの手を取りながらそう話しかけた。十分ほどでリラは落ち着いたようだ。
「見苦しいところを……」
「全然畏まらないでいいからさ、さっきみたいに気軽に話しかけてよ」
「は、はい!」
「こりゃ無理か」
「す、すみません」
「だから別に謝らなくてもいいって」
こんなふうに低姿勢でこられると非常にやりにくい。もっとサーナみたいに横暴に……なんか寒気がした気がするからこれ以上は言わないでおこう。身の安全、大事。
「それで、フレンド申請したけど承認してくれる?」
「え?! 僕、いや私になんかですか?!」
「いやだって、血液操作のこと教える約束でしょ?」
「で、でも僕、いや私みたいな低レベルプレイヤーはトッププレイヤーのトゥルーさんには釣り合わないんじゃ……」
「アハハハ」
「な、なんで笑うんですか?!」
「別に俺は釣り合うとか釣り合わないとか気にして無いよ。 だってゲームって楽しむものじゃん」
「で、ですが……」
「それに打算がないわけじゃ無いからね」
「打算?」
「そう。 βテスターを除いて血液操作のスキル持ちは多分リラが初めてだからね。 関わりを持っときたいんだよ」
「そう、なんですか」
「そ。 だから気にせずフレンドになってくれよ。 それに持ちかけたのはそっちだろ?」
「そうですね、分かりました」
「俺とフレンドになるだけでこんなに悩むなんて、その謙虚さ、サーナにも見習って欲しいよ」
「そんなこと言うと怒られちゃいますよ」
「確かに……じゃあこれは俺とリラだけの秘密な?」
「ふふふ、分かりました」
俺が人差し指を口に当てて微笑むと、リラも微笑みながら返事をしてくれた。てか、こう見ると女の子にしか見えないのに、なんで男の子と勘違いしたんだ。馬鹿かよ過去の俺。いや、俺は馬鹿だわ。
「さて、戻ろうか。 立てる?」
「あ、ありがとうございます」
俺はリラの手を引き、立ち上がらせた。その後、名前を非公開にし、狐のお面を付け直した。
「それいります?」
「必須だ。 なぜならこの瞬間から俺は狐面になるんだからな」
「なんですかそれ」
俺とリラは行きの時よりも気楽に会話をしながら始まりの街まで戻った。




