表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOでソロトップランカーの俺、ソロを辞めて最強ギルドを作ります!~最強による最強への育成~  作者: 鏡花
第一章:ギルド結成

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/40

第十五話

「失礼ですが……お兄さんは何者なんですか?」

「俺か? そうだな、狐面とでも呼んでくれ」

「それで、その狐面さんにお伺いするんですけど……」

「おう。 なんでも聞いてくれ」

「本当にできるんですか?」

「もちろん」

「おそらくさっきの会話を聞いていたんですよね?」

「あぁ、盗み聞きしたことはすまない」

「それはいいのですが、聞いたと思いますけど僕のスキルはあのソロランク一位のトゥルーさんと同じレアスキルなので、申し訳ありませんがあなたがそれを教えることはできないと思うのですが」

「俺の知り合いに似たスキルを持っている奴がいるんだ。 そいつからいろいろと教えてもらってるから多分何かアドバイスはできると思うぞ」

「……わかりました。 ではよろしくお願いします」

「じゃあとりあえずどこかのエリアに移動しよう」

「分かりました」

「そういえば君の名前は?」

「僕ですか? 僕はリラです」

「リラか。よろしくな」

「はい」


 俺たちは握手を交わすと、その後初心者向けのエリアに転移した。










 俺たちは林の中を歩きながらリラのスキルの話をしていた。


「なぁ、どうやってリラは血液操作のスキルをゲットしたんだ?」

「唐突ですね……草原エリアのボスのロンリーウルフを倒したときにレアドロップでハーフチケットをゲットしたんですよ」


 ロンリーウルフは初心者が一番が最初に倒すボスモンスターだ。そしてすべてのボスモンスターは共通してレアドロップでハーフチケットという、正式版から始めた人がハーフに種族を変えることができるチケットを落とす。もちろんそのチケットを落す確率もかなり低い。つまりリラはかなりの豪運の持ち主ってことだ。


「それで、ハーフの選択肢に吸血鬼(ヴァンパイア)があったので選択したときにレア発現で眷属化のスキルの代わりに血液操作が発現したんです」


 眷属化のスキルは吸血鬼(ヴァンパイア)系の種族が持っているスキルの一つで、自分より弱いモンスターを眷属にすることができるスキルだ。


「それで、血液操作が発現してからさっきの人とパーティを組んだんですけどまだ僕は使い慣れてないので迷惑ばかりかけて……」

「いやいや、リラは悪くないと思うけど?」

「そう、ですかね」

「そうそう」


 どうやらさっき説教されたことをまだ引きずっているらしい。


「よし!」

「?」

「リラ!」

「な、なんですか?」

「血液操作をうまくなってあいつに間抜な顔させてやろうぜ!」


 俺は力こぶを作る動作をしながらリラに話しかけた。


「フフ、狐面さんって面白い人ですね」

「そうか?」

「はい。 でも、ありがとうございます。 なんだか元気が出てきました」

「ならよかった。 じゃあさっそく練習開始だ」


 俺たちが会話をしていると林の奥の方にたどり着いた。俺はそこでリラに教えることにした。


「まずは普通にやってみてくれ」

「は、はい」


 リラが血液化を発動させると、右手が血液に変化するが、腕の形すら保つことができず地面にぼたぼたと垂れてしまった。


「はぁはぁ……」

「なるほどね」

「な、何かわかりました……か?」

「リラってさ、どんなイメージしてる?」

「イメージ、ですか?」

「うん。 例えばリアルの俺たちは血液操作なんてできないよね?」

「そうですね」

「そう当たり前。 じゃあ逆に歩くのってイメージすると簡単に浮かんでくるよね?」

「それはもちろんです」


 そういってリラは数歩歩いた。


「今やったようにこのゲームはイメージを強く反映する。 だからとにかく細かいイメージを持つことが大事なんだ」

「そうなんですね」

「あと、一度に大部分を変化させるんじゃなくて、まずは指からするといいよ」

「指からですか?」

「うん。 例えば人差し指が針になるのを想像しながらスキルを使ってみて」

「人差し指を……針に……」


 リラは目をつむりながら右手の人差し指を針状に変化させた。すると指の先が少し鋭くなった。がしかしそれも長くは持たず、三秒ほどで形は崩れてしまった。


「で、できてました……か?」

「うん。 形にはなっていたけど、もっと細部までイメージしてみて」

「は、はい!」


 リラはもう一度指を針に変化させた。今度はさっきよりもよりリアルな針になり、形が崩れてもいない。


「で、できた……」

「そう! その感覚だよ。 そしたら一本ずつ指を増やしてみて最終的に腕全体を変化させてみよう」

「は、はい!」


 それから三時間ほどでリラは形こそ崩れてしまうものの、林に来た時に比べてだいぶ変化させることができていた。


「あ、ありがとうございます狐面さん!」

「いやいや、リラのセンスがいいからだよ」

「いえ、狐面さんの教え方が良かったからですよ!」

「まぁ、それでもいいんだけど。 一人の時も練習しとくといいよ」

「はい! そうします」


 リラはすごい明るい笑顔で返事をしてきた。うぉ、まぶしい笑顔だ。


「ところで」

「ん?」

「狐面さんって何者なんですか?」

「何って、しがない中級者プレイヤーだけど?」

「絶対そんなことないですよね。 教え方がうまかったですもん」

「そんなこと言われても……」


 さてどう返したものか……困ったな。俺が返事に困っていると、リラはクスッと笑った。


「まぁ、それはいいです」

「よかった~」

「あ、そうだ。 狐面さんが良ければなんですけどフレンドになってくれませんか? 今後もいろいろとお聞きしたいので」

「あ~いいよ」

「じゃあ申請をお願いしてもいいですか? 狐面さんプレイヤー名が隠れてて分からないので」

「あぁ、いいよ」


 俺は目の前にいるリラにフレンド申請を送ろうとした。


「えっと~プレイヤー名がリラ、年齢は14で、性別は……女性?! え、リラって女の子だったの?!」

「あはは、やっぱり勘違いされてました?」

「ごめん。 本当に美少年だと思ってた」

「よくあるので気にしないでください。 それより申請を……」

「グルァァァァァァァァァァア!」

「モンスター?!」



 俺が申請をしようとするとちょうど俺たちのすぐ近くにモンスターがリポップした。しかも最悪なことに、


「強化されてる俳諧型モンスターかよ……」


【アイスベア Lv.600】


 俳諧型モンスター。それは一定の間だけ特定のエリア内をうろつき、時間がくると勝手に消えていくレアモンスターの一種だ。だが俳諧型モンスターは総じてそこのエリアの推奨レベルの二倍以上レベルが高く、よく初心者が被害にあっている。しかも今回はその強化版なので、さらにレベルが高くなっている。正直言って俺ならワンパンできるが、リラにはきついだろう。


「あ、あ、、あ……アイスベアが何で今……」


 急に高レベルモンスターが出てきたことでリラは腰を抜かしてしまった。そのリラに狙いを定めたかのようにアイスベアはリラに近寄って行った。


「リラ、逃げれるか?!」

「む、無理です……き、狐面さんだけでも逃げてください」


 リラは涙を浮かべながら首を横にフルフルと降り、俺に逃げるように言った。その間にもアイスベアはリラに近づき、リラの前に来るとその大きな腕を振り上げてリラ目掛けて振り下ろした。


「っつ!」


 腕が振り下ろされた瞬間、リラは強く目をつむり腕を上げて身を守る体制に入っていた。俺はリラとアイスベアの腕の間にすばやく移動すると、左手を血液操作で刀上に変化させ、アイスベアの腕を斬り飛ばした。


「グルァァァァァァァァァァア!」

「あ、あれ……? き、狐面さん?」


 俺は狐面をしまうと、リラの方は無かずに声をかけた。


「怖い思いさせてごめん。 お詫びといっては何だけど、よく、見ていて」


 俺は両手を血液化させると、血液を銃弾のようにいくつも変化させ、アイスベアの手足を打ち抜いた。そしてすぐにその血液を一つにし、太刀の刃を模して残ったアイスベアの本体を頭から両断した。するとアイスベアは断末魔を上げる間もなくポリゴン体へとなり果てた。


「き、狐面……さん?」


 俺は設定から名前の非公開を解除しながらリラの方に振り返った。


「改めて名乗るよ。 狐面こと、トゥルーだ。 黙っててごめん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ