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頭の中には世界が広がっている  作者: 真っ赤なゴミ箱
第5章 終わりと再会と
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現代と夢の狭間

そんなことを言われて、従えるはずがない。

誰かを犠牲にして、誰かを助けるなんて。

母さんは、きっとそんなこと望んでいない。

一度なくなった命は、もう戻らないんだ。

京子と距離を縮める。

そして、さっき途中になってしまった質問を再び投げかける。

より強く。

より深く。

心に訴えかけるように。



「お前は敵か?」



それに対する返答。



「私は、私は、、、貴方が好き。だから、夢の中までわざわざ追いかけてきた。貴方のことしか考えられないし、いつもそばで見ていたい。私のしたことは、ストーカーまがいでとても気持ちの悪いことかもしれない。でも、それでも、貴方が許してくれるのならば、一緒に現代に、、、この際どこでもいい。とにかく一緒に歩いていきたい。」



語られた熱い思い。

ストレートに健の心の奥深くに浸透していき、心地よかった。

現代で唯一の友人、京子。

もう一つの顔、ミシェラ。

そのどちらも好きなんだと改めて認識することが出来た。

なら、決断は決まったようなものだ。



「断る。到底無理な話だ。」



「いいのか?これは、お前のためでもあるんだぞ。母さんに会いたくはないのか?」



健は歯を食いしばる。何を言われても聞かない。

そう決めた。



「見てみろ、周りを。どんどんノイズが広がって、大きさもさっきより明確になってきている。今のこの世界が不安定な証だ。どちらの世界に収束するのか決めねばならない。でないと、バランスが崩壊して、現代と夢の狭間に取り残されるぞ。それでもいいのか?」



「京子がいるなら、何処でも構わない。」



その瞬間、自分の近くにもノイズが発生した。

見える景色が狭くなり、目の前の男も気配は感じるが見えなくなった。

ただ一つ。

京子だけは、すぐ近くに感じる。



「それだったら。俺は、どうなる?」



目の前の男の声。



「俺は、帰れないのか?ずっと夢の世界のまま?現代には帰れない?ふざけるな。」



「無理やり奪ってやる。」


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