帰ってきたんだよな、、、?
再び戻ってくる。
ミシェラたちがいる世界から、本来の世界に。
移動はつつがなく、行われ、完了した。
元の肉体に、魂が戻ってくる。
ベットに横たわっている。
初めに頭を起こす。
少し重い。
まだ頭の機能は、はっきりしていないのか?
頭に手を伸ばす。
感触を確かめるように。
形が違う。
やたらと凹凸があり、コードのようなものも確認できる。
、、、、、
なんだこれは。
すぐさま両手を使い、頭のそれを外しにかかる。
かなりきつく締められていて、中々動かない。
とりあえず、そこにある剣でコードの類を切ればなんとかなるか?
頭を一定の高さで保持し、コードを束ね、一気に切断。
頭の装置の変な重さはあるが、自由になった。
「、、、帰ってきたんだよな、、、?」
既におかしな点が2点。
謎の装置。
何故か今手に持っている剣。
これは、あの世界で俺が携帯していたものだ。
視線を周囲に移す。
様子は一変していた。
自分のいる部屋の至る所が、鮮明でなかった。
何故か点滅を繰り返しているのだ。
点滅時に壁に表示されているのは、紛れもなくあの場所。
ユーランド城。
そこの壁の模様だ。
しかし、いまだに状況がつかめない。
ここは、現代なのか?
ミシェラたちの世界なのか?
疑問を抱いたまま、観察を続ける。
何か。
何かないか。
この状況を理解できるもの。
こんな時に誰かいてくれたら、、、
ユーランドの誰か。
手を貸してくれるなら、誰でもいい。
俺に情報を、、、、
「、、、も、、終、、」
声が聞こえる。
微かにだが、何処から。
一旦止まる。
聞こえづらさを感じる。
この装置が邪魔だな。
もう一度試みる。
頭皮と装置の間で金属部分が引っかかり、血が滲んでくる。
だが、この時、既に痛みは忘れていた。
構わず、力を入れ、装置が外れた。
頭から血が垂れ落ち、赤色の線を描く。
装置をその辺に投げ捨てる。
風景は依然変わらず。
声が。
「もう、終わ、、、、だ。」
ブルームウッド。
間違いない。
あいつなら、この状況も打開できるはず。
声の方向に進み、点滅するブルームウッドが見えた。
「、、、、?」
そのブルームウッドの傍らに、点滅しない物体があった。
思わず、手を伸ばす。
ここで辞めておけば、良かった。
だが、彼はそれを見てしまった。
変わり果てた姿の母だった。




