母との討論
「健!いつまで寝てるの!早く起きなさい!」
そんな声ともに、目を覚ます。
景色は、先ほどとは一変しており、
一目で分かった。
自分の部屋だと。
では、先ほどの景色は一体何だったんだろうか?
実際に、空気を感じ取った。
そこに住んでいる人の息遣い。
生活、営み。
どれをとっても、何ら違いがない。
どういうことだ、、、?
「早く!」
声が大きくなる。
これ以上、怒らせるとまた面倒なことになるだろう。
一旦下へ。
それに今日は、平日。
普段通り、学校がある。
階段を下りていく。
そこには、温かい朝食と、
それにおまけとして、怒った顔の母が。
「あんたは、どうしていつもいつもそうなのかなぁ、、朝はちゃんと起きる。これって生活の基本でしょ。そこから一日が始まるんだから。」
始まった母の言い分。
無論、いつものこと。
俺は、普段からこの会話に返答しながら、食事をし、
学校へと出かけている。
「しょうがないだろ。こういう体質なんだよ。昔と何一つ変わってない。これって母親的には、嬉しいでしょ。世の中には、息子が一人立ちしていって、そこから一人は嫌って鬱になる人もいるんだし。」
「うん、その言い分も分かるよ。でもさ、でもよ。それとこれとは違うのではないかと。生活習慣を一から見直せば、何か不足が出てくるはず。」
「治んないんだよな。どうしても。前も言ったと思うけど、病院行ったじゃん?そしたら、案の定、異常なし。至って健康。むしろ、良く寝てるねって褒められたわ。」
「、、、、」
ここで会話がストップ。
この会話を繰り広げて、どちらかを論破するまで終わらない。
今回は、俺の勝利で終わったみたいだ。
ちなみに、一向に終わらなくて、学校を遅刻したことなら何回もある。
言い出したらきりがない。
それが理由の一つ。
遅刻は、回避できそうだ。
ちょうどいいぐらいの時間。
「おっし、そろそろ行くわ。時間だしな。」
「、、あ、いってらっしゃい。」
母がはっとした顔で言う。
色々考えているみたいだ。
玄関で、靴を履く。
忘れ物は?
ない。
大丈夫だ。
「授業中、寝ないで頑張るんだよ。」
これもいつも通りの母の言葉。
暇さえあれば、何処でも寝れる。
そのことを諭した言葉。
「まぁ、極力頑張るわ。多分。」
そう言って、扉に手をかけ、
外の世界に。
学校へ行く。
当然、睡眠を拒むことなんて、不可能である。
前回の作品より、今回の作品の方が書きやすかったりします。
まさか、実体験を含んでたり、、、?
まぁ、そんなことはないですけど。
何はともあれ、読んでいただきありがとうございました。