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頭の中には世界が広がっている  作者: 真っ赤なゴミ箱
第4章 変化を求めて
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彼女の面影

作戦は手短に行う。

用があるのは彼のみ。

他の人たちに気づかれてはいけない。

用心する必要がある。



「健君の今日の分のプリント貰ってきました。」



この方法しかない。

自然な形で家に上がるには。



「あら、ありがとう。」



と健の母。

当初は手を出すことも考えていたが、実行しなくてよかったと思う。

別に犯罪を犯したいわけじゃないんだ。



「お見舞いしていってもいいですか?プリントも私が置いてきます。」



「ええ、ぜひお願い。中々来てくれる子なんていなかったからね。」



階段を上がってすぐ曲がる。

そこの右側の部屋。

そこが健の部屋だ。

すぐに入る。

健はベットで横になっていた。

静かに寝ている。


枕元付近の机にプリント類をまとめておいておく。

周りは整理整頓がしっかりされていて、抜け目がない。

普段怠けている人の部屋とは思えない。

母が掃除しているのだろう。

きっとそうだ。

寝ている健を見る。

呼吸が一定で続いている。

メトロノームのように変化のない一定のリズム。

このリズムを狂わせたらどうなるのだろう?

ふとそう思った。

健に顔を近づける。

まだ遠い。

まだ。

もっと近づける。

そして、互いの呼吸が分かる距離に。

見つめる。

視線をそらさないように。


変化のない空間に突然の変化は起こった。

何の前触れもなく、健が起きたのだ。

起きてすぐに周りを見渡し、何かを探しているようだ。



「ミシェラ、、、」



「ミシェラ、、、?」



人名か?

何を探しているのだ?



「、、、お前、何でここに、、、」



「何でってお見舞いだよ、お、み、ま、い。分かる?」



「その距離の近さは何だ?暑苦しい、少し離れろ。」



「何その態度?」



「お前がいるってことは、ここは現代の方か。」



「ん?現代?どういうこと?」



「一瞬勘違いした。忘れろ。」



最近、ユーランド、下層での出来事が多すぎたせいで、口調があまり治らない健。

彼が一瞬でも勘違いした本当の理由は、ただ一つ。

蒼井京子。

彼女の雰囲気、容姿。

それが何故かミシェラによく似ていたからである。


皆さん、最近とても暑いので熱中症には気を付けて。

不要不急の外出は控えるべきです。

家で涼みましょう。

今回も読んでいただきありがとうございました。

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