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頭の中には世界が広がっている  作者: 真っ赤なゴミ箱
第3章 ミシェラの気持ち
22/50

ユーランドに反抗する大人には死を

あまりのことに言葉が出なくなる。

この今の状態が警鐘を鳴らしている。

これは、見なかったことにすべきだと。

明らかに異常。

そして、何者かの犯行。

この下層エリアには、私達住民しか出入りしない。

犯人は、まだここにいる?

それとももう。

とにかく何も触らないようにして出よう。

と思ったが、既に布団を触ってしまっている。

戻すべきか?

、、、

戻そう。

この姿を晒しておくのは、不憫だ。

部屋を後にする。

子供たちを集めないと。


階段を一段飛ばしで急いで駆け降りる。

かつてない速度。

出来る限り早く。

迅速に。

子供たちは、まだご飯を食べているところ。

さっき下に行ってと促した子もそこにいた。



「あ。おかえり。早かったね。」



「皆は?」



「皆?ここに全員集まってるけど。」



「、、、はぁ。」



ひと先ず胸をなでおろす。

子供たちは全員無事。

それが分かっただけでも。



「貴方は大丈夫?」



「何が?」



「あれよ、、」



周りの子たちに聞こえないように、声を小さく。

可能な限り小さくする。

顔を近づける。

耳に。

はっきりと聞こえるように。



「あ!ミシェラとチューしようとしてる。」



「まだ早いんだぞ、僕たちには。」



冷やかしの声を背にして。

問う。



「あの、貴方の家の2階の遺体は何?貴方の母親よね?貴方がやったんじゃないわよね?」



「遺体?ああ、なんかミシェラが殴られたとき覚えてる?王様がついてきたとかなんとか言ってた時のこと。あの日の夜だよ。」



「何があったの?」



「闇に紛れてこっそりと来たんだよね、殺しに来たとか言ってた、ユーランドに反抗する大人には死を。だってさ。」



「他の家も同じじゃない?」



全く気が付かなかった。

あの夜に。

大人たちはもう普段からは出てこない。

というか普段から私が全部やっている。

いてもいなくても変わらない。

子供たちもきっとなんとも思ってないんだろう。

だから。

こんな態度。

だから。

気が付かなかった。

ユーランドに反抗する大人には死を。

言葉通りなら、私の母以外はもう。

反乱分子は、先に排除しようという魂胆だろう。

その事実に肝が冷えた。




やはりもう一度あの人に会わないと。


次回また合流する予定です。

話を聞いた健は?

描くのが楽しみです。

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