映画研究部は話が進まない
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「映画研究部は話が進まない」
映画研究部で毎日映画に浸る2人。
だが、部員が増えないと部は廃部になってしまう。
そんな、男女2人の青春ドラマ。
【登場人物】
木瀬:男。無類の映画好き。好きなジャンルはアクション・SF。
真希:女。無類の映画好き。好きなジャンルはサスペンス・SF。
【所要時間】
7分程度
【本編】
真希:いやぁ、やっぱり面白いねぇ。映画は。
木瀬:だよね。観た後の充実感が半端ないよ。
真希:特に、アクション映画見た後の感覚やばいよね。
木瀬:わかる。まるで、自分が何かを成し遂げたみたいに感じちゃう。
真希:ロッキー見た後とかの、何でもできる感。
木瀬:エイドリアーン!!!!
真希:それそれ笑。
真希:ねぇねぇ。
木瀬:ん?何?
真希:私たち、先輩がいなくなってからも、なんとか部活やってきたけどさ。
もう部員が私達しかいないよね。
木瀬:そうだな。でもいいんじゃないか?
こうやって放課後に!!!
デッカいプロジェクターで!大音量で!映画観れるなんて最高じゃん!!!
真希:まぁ確かにそうなんだけど。
でもさ。うちの学校、部員が4人以上いないと。廃部だよ?
木瀬:えぇ!?そうなの!?
え、じゃあこの環境手放さなきゃならないの!?
真希:今のままだとそうなるよね。
真希:来年までに部員集めないと。
木瀬:そうなのか......てか、なんで言ってくれなかったんだよ。
真希:いや、ずっと前から言ってるよ!でも、いつも映画に夢中で聞いてくれなかったじゃん!
木瀬:え、マジで。気づかなかったぁ.......
真希:まぁ、いつものことじゃない。
木瀬:まぁね。
木瀬:それで、どうしよう。
俺はこの映画研究部がなくなったら、学校に来る意味がなくなっちゃうんだが。
真希:あんた何しに学校来てるのよ・・・・
木瀬:映画観にきてるんだよ。
真希:はっきりと言うなぁ・・・・・
木瀬:俺は絶対にこの環境を無くしたくない!なんとか打開策を考えるぞ!!!
真希:急に張り切りだした!
木瀬:おい真希!映画研究部全員集合だ!!!作戦会議を始める!!!
真希:いや、集合って言っても、ここにいる2人しか部員いないから・・・・
木瀬:おっと、そうだったな!!!では、作戦会議を始める!
真希:はいはい(呆れた感じで)
木瀬:では、まずどういう活動をするかだ。
木瀬:意見のあるものはいないか!!!!
真希:・・・・・・・
木瀬:はい!真希さん!!!
真希:いや、手もあげてないし!
木瀬:だって〜ほかに真希しかいないんだから〜。
なんかいい案出してよ〜
真希:って言ったって・・・・・・そうだなぁ・・・・・・・
あっ!文化祭で出し物するとかは!?
木瀬:お、いいねぇ。文化祭なら来年の新入生も観てくれるかもしれないし!!!真希名案!!!
真希:それほどでもないよ〜・・・・で、どんな出し物するの。
私、案出したんだから、後は木瀬が考えてよね。
木瀬:お、おう.......どうすっかなぁ。
あ、そうだ!面白い映画流して俺の解説入れながら観てもらう!
真希:それはダメでしょ。著作権とか色々大変そうだし、そもそもあんたの解説なんていらないわ。
木瀬:えぇ〜。俺も淀川さんとか水野さんみたいに映画の面白さ伝えられると思うけどなぁ〜
真希:まぁ、映画好きなのは伝わるかもしれないけどね。あんたじゃ熱くなりすぎて、解説にならないよ!
木瀬:たしかにそれは一理ある。
真希:でしょ。
木瀬:じゃあどうするかなぁ。
俺たちの映画好きっていうのが伝わって、みんなにも楽しんでもらえる出し物.........
木瀬:そうだ!俺たちで映画撮ればいいんじゃねぇか!?
真希:はぁ!?誰が出演するのよ!
木瀬:ふっふっふっ。そこは任せておけ!
俺はこんなこともあろうかと色々用意しておいたんだ!
木瀬:出演者は演劇部にお願いしよう。
こんな時のために、演劇部には色々根回ししてるんだ!
真希:あんたの根回しって、ロクなことじゃなさそうね。
木瀬:そんなことはないぞ!男のロマンだ!
真希:ふーん。まぁいいや。
で、機材とかはどうすんのよ。
木瀬:それも任せておけ。こんなこともあろうかと、
先輩たちが貯めに貯めた部費を使って映画撮影用カメラを買っておいたのだ!
真希:あんたそんなことしてたの。もったいない。
木瀬:いいじゃないか。使い時が来たんだから!
とりあえず、脚本と監督は俺たちでやろう。
音響は俺が打ち込みで作るし、他はうちのお得意さんたちにやってもらおう。
真希:お得意さんって何よ。
木瀬:ナイショだよ♪
真希:めんどくさいから聞かないことにするわ。
とりあえず、映画を作る準備は整ったってことね。
木瀬:おう!バッチリだ!
真希:じゃあ、どんな作品にするの。
木瀬:そりゃもう!アクション映画でしょ!
真希:アクション映画って。CGも使えないのにどうするのよ。
木瀬:あ、確かに。
真希:そこは考えてなかったのね。
木瀬:うーん。アクション難しいか。
じゃあ!この学校っていうシチュエーションを使って、
学園ファンタジーみたいなのはどうだ!?額にキズ付けて!
真希:いや、それ丸パクリじゃない。
木瀬:オマージュと言ってくれ。オマージュと。
真希:どちらにせよ、CGいるよね。
木瀬:あ、そっかぁ。
真希:あんた、内容は全く考えてないのね。
木瀬:じゃあ、CGとか使わなくて、低予算で作れる作品か。
ホラーしかないな。
真希:いやいや、なんでそうなるのよ。
木瀬:低予算で面白いって言ったら、まずパラノーマルだろ!
ジムキャリーみたいに動きで面白くできるわけでもないし、俺たちに出来るとしたらホラーしかない!
真希:私、パラノーマル観てないからよくわからないんだけど。
木瀬:はぁ!?真希観てないの!?名作なのに!?
真希:ちょっとだけ観たけど、物が動いたりするだけで全然セリフもないし、途中で観るのやめた。
木瀬:何ぃ!?わかってないなぁ。
パラノーマルは音が怖いんだよ。
5.1chサラウンドで観てみな?
めっちゃ怖いし面白いよ。
真希:そんな環境。うちでは作れないわ。
木瀬:おいおい、何を言ってるんだい!?
俺はパラノーマルを最高の環境で観るために、
先輩たちが汗水流して貯めた部費を使って、この音響設備を作ったんだぜ?
真希:え、あんたこんなスピーカーいつ買ったのよ!
木瀬:え、もう半年以上前だけど。
真希:そんなに前!?ってか使ってないじゃん!
木瀬:だから、言っただろ?
このスピーカーは、パラノーマルを観るために買ったの!
他の映画いっぱい観なきゃいけないから、まだ使ってないんだよ!
真希:何それ。もったいない。
木瀬:これも男のロマンなんだよ!!!
真希:へー(棒)
木瀬:じゃあとりあえず、パラノーマル。観る!?
真希:え!?映画作る話は!?
(つづく)