番外編『瀕死の開発者Aの遺言書』
『クビ回避だ。危なかった。首の皮一枚でつながっているというのはまさにこういうことなのかもしれない。これからは作ってるゲームの情報とかあげないで。他社のゲームのレビューでもしよう。』
『見知った奴らから結構コメント来たんだが。お前らどうやってこのブログ見つけたんだ。確かにあんまり名前は変わってないけど。前の名前で検索してもこのブログ出てこないぞ。』
『マジか。開発者Aで出てくるのか。ということはまた上司にばれかねないな。やっぱりここで心機一転ゲームのレビュアーになるか。』
『レビュー書いててわかったんだが。俺にはレビュアーは向いていないらしい。自分で何が言いたいのかわからなくなってくる。やめだやめだ。』
『なんか仕事が地味に暇だから自販機作って遊んでる。現実じゃなくてプログラム上の話な。関西弁で喋るハイスペックな自販機だ。暇だったから作ってるだけだったんだが。案外面白いもんだな。』
『『ついに頭狂ったか』とか言うんじゃねえよお前ら。そんなこと言うんならイラストもくっつけてお披露目してやろうか。これはゲーム関係ない個人の遊びだからいくらでも見せられるぞ。』
『お前ら見ろこの自販機のイラストを。無機物に魂が宿ったように感情が見て取れるぞ。これに今まで作ってきたプログラムを載せれば。関西弁自販機完成だ。ギャルゲ風のメッセージウィンドウもつけるか。』
『よしできたぞ。自販機と男子高校生の会話劇的なバカゲーが。下のボタンからダウンロードできるから暇な奴はやってみろよ。』
『割と好評みたいで俺はうれしいぞ。『関西弁おかしくねえか』って言うコメントあったけど。俺生まれも育ちも関東出身だから。関西弁シミュレーターって言うの使って文章作ったんだよ。不快だったんなら悪かった。』
『遊びがひと段落終わってまた暇になった。お前らなんかブログで発表できて暇をつぶせるもん知らないか。』
『コメントが『絵を描け』やら『イラスト』とかで埋まったぞ。お前ら仲良しかよ。まあせっかくだから書いてみるか。じゃああれだ。妄想だけで今作ってるゲームの主人公の妹でも書こう。設定どころかゲーム内で存在しない完全な妄想のキャラだからさすがに怒られないだろ。』
『ということでここのコメントに主人公の妹にあって欲しい属性を書いてくれ。先着10人の属性を全て反映した妹を描くぞ。』
『できた。とりあえず簡単な立ち絵と表情差分だ。ちなみに参考にした属性は『金髪』『ツンデレ』『ポニーテール』『ジャージ』『オッドアイ』『リスカ痕』『泣き黒子』『八重歯』『無気力』『Cカップ』だぞ。募集した俺が言うのもなんだがお前ら性癖丸出しだな。』
『あくまでこれは非公式だからな。二次創作みたいなものだからな。リークでもなんでもないぞ。ゲーム買ったのにこの子出てこねえとか言われても俺は知らんからな。』
『名前。名前か。主人公が尾崎真倉だから尾崎夜実とかでいいんじゃないか。』
『主人公の名前ってまだ出したこと無かったっけ。やらかした。まあこれくらいならさすがに許してもらえるだろ。』
『夜実のイラスト第二段だ。CGっぽい感じに描き上げたぞ。最近描いてたイラストの関係上。リスカしてるイラストが一番描きやすくてなんか悲しいんだが。』
『『実際にリスカやったんじゃねえか』って言う心配のコメント多かったけど。さすがにそんなことしないぞ。それほどリアルだったか。他人の描いたイラスト見たり想像したりして描いただけなんだがな。』
『あれ。いつの間に俺の関西弁自販機がゲームに実装されてるんだが。これはどういうことだ。確かノリで同僚に前作ったバカゲーやらせたけど。あれか。確かにいろいろ組み込んだから挙動は面白いけど。いいのかあんなもの商品にぶち込んで。』
『なんとも拙い関西弁が製品化されてしまった。批判買っても知らないからな。俺は一言もゲームに入れようなんて言ってないからな。』
『夜実のイラスト第三弾だ。エンドっぽい感じで書いてみたが。あのゲームマルチバットエンド方式だから。夜実も実装されたらバッドエンド行きになるんだろうなって妄想。でも誰も死なないしずいぶん温情のあるエンドになっちゃったけどな。』
『『これで温情があるって何事だ』とか。『マルチバッドエンド方式とか聞いてねえ』とか言われたが。俺前のブログでそれっぽいこと書いたよな。このゲームハッピーエンド以外全部死人が出るぞ。書いたよな。死に覚えゲーだって。』
『『死に覚えゲーって言うのはそういう意味じゃねえ』とか言われてもな。実際主人公とかヒロインが死んで。そのたびにロードを繰り返すようなゲームなんだから。死に覚えゲーといってもなんらおかしくないと思うんだが。』
『関西弁自販機の声をやることになった。いやなんだけど。関東生まれ関東育ちだって言ったじゃん。あんな拙い関西弁にさらに似非要素まで足したら。関西圏の人達からの俺へのヘイトが大変なことになるんだけど。エンドロールの名前をこっそり開発者Aに変えておくか。』
『『声付くのか』とか。『イケボなの』とか。いろいろ言われてるけど。このゲーム一応フルボイスなんだよ。そのせいで俺はこのざまだ。俺の声は故障した火災報知機みたいな声だよ。』
『おうおう。すっごいツッコミ入るな。別にネタだとか自虐だとかボケたとかじゃなくて。昔友人に言われた言葉なんだが。割と間違いじゃないから説明するとき使ってるだけなんだが。』
『ゲームの発売日が決まったぞ。9月21日だ。これからちょっとした広告とかも出ると思う。ゲームのきれいな部分しか見せないと思うんだが。詐欺とか言われないのかね。クビは回避したけどどっち道会社潰れるんじゃ目も当てられないんだが。』
『そういえば俺ゲームの名前言ってなかったな。『朱い春』だ。いまさら思えばネタで言ってたものがわりと近かったな。』
『『広告見た』ってコメントがまあまあ来たな。一応ここにもURL貼っておこうか。まるで恋愛ゲームみたいだろ。これ死にゲーなんだぜ。『衝撃のラストに誰もが驚愕するだろう』とか言ってるけど。本当に詐欺もいいところだからなこれ。』
『別に俺がこのゲームの新の姿のPV出してやってもいいんだけどよ。さすがにそれはクビをガチで免れないから無理だな。次の転職先紹介してくれるんならいいぞ。』
『いえーい。ノリでPV作ったぞ。まあさすがに見せないけどな。発売から2,3ヶ月たったらこのブログにあげてやるわ。』
『『これどこまで開発者Aさんの絵なの』っていうコメントあったが。あれだぞ。1キャラ以外全部俺が描いてるぞ。最後のほうにいっぱいキャラが並んでる絵あるだろ。あれの右上にいる白髪の人以外全部俺が描いてる。あれ。ていうことはこれイラストレーターも詐欺案件か。』
『イラストに関する褒め言葉ありがとう。普通に嬉しいよ。まあなんだかんだでもうすぐ発売日だからな。売れるかな。返品作業とか苦情の電話とか勘弁して欲しいんだけどな。あ。そういえばR18だから。18歳未満は買うなよ。』
『祝発売。さあお前ら買ってくれ。俺の渾身のイラストが見たいんなら買うんだな。グロ画像も多いが一応普通のデートシーンとかもあるぞ。』
『次回からはゲームの中身について書いていけるかな。発売されたわけだし。あとバグっぽいのがあったら教えてくれないか。会社に報告するからよ。』
実は普通に会社にブログの存在がばれているのだが、ほっといてもそれなりに宣伝になるんじゃないか?という結論に至り放置されている。
でもさすがにPV上げたらお呼び出しだったとか。