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『パーセンテージは大体嘘をつく』

私桁下2.4メートルはこの作品の日付予定に

6月31日という意味不明な日付を混入していたため

今までに出てきた6月30日以降の日付を1日ずつ早める修正をしました

内容には変化はありません


いや馬鹿か私

「お、やっときたか『キングスウォーター』」


俺は取り出し口からキングスウォーターを取り出し鞄に詰め込む。


「なあ、自分いくら使ったか覚えとるんか?」

「87200円だな、100000円行かなかったのは楽でよかったよ」

「そうか……自分がそれでええならわいはなんも言わんわ」


実際これが出るまで3日を要した人もいるくらいなので、3時間弱で終わった俺はずいぶんとましな部類だろう。


さて436回ランダムドリンクを買い続けた結果を飲み物の効果、または使い方とともに発表しよう。


まず一番多く出たのが『2124649』。

8本も出た、ふざけんな。

これは先ほど名前が登場した木浦屋久が欲しがっている飲み物だ。

渡すと薬の販売価格が3割引になるというちょっとうれしいもの。

効果は重複はしないので1本で十分である。

繰り返し言おう、1本で十分である。

ちなみにこの飲み物ちゃんとした読み方が存在するのだが版権に引っかかりそうなのでここでは伏せる。


次が『エマルジョン』。

これは3本出た。

これの効果はいたって簡単、絃にあげると好感度が急上昇するというものである。

今回のルート上まったくいらないものである。

ちなみに元ネタは燃料の名前だとか。

絃、お前公式でロボット扱いなんだな……


そしてここからは2本出た飲み物たち。


1つ目が欲しかった『sacrifice』。

『虚路儀令の最後の晩餐』というイベントで使うアイテムである。

これも後々やることになるイベントなので詳しい説明は後にするが、簡単に言えばお使いクエストだ。

これも1本で別によかったんだが、まあ出ないよりはましか。


2つ目が『快福躍』。

これは、あ。

これを説明するにはちょっと現時点では情報が足りない。

ざっくり言えばまだ登場前の三人目のヒロインゆめにかかわるものだ。

これの説明は明日しよう。

ちなみに効果が発揮されるのは1本だけだ。


ここまで聞いてもらえばわかると思うがランダムドリンクのレアドリンクは基本1本しか効果がないものが多いので、被れば被るほど金の無駄なわけだ。


さて最後に1本ずつしか出なかった優秀な飲み物たち。


1つ目がこれまた欲しかった飲み物『キングスウォーター』。

『世界の毎日ドリンク』のひとつである、以上。


2つ目が『布衣斬眼』。

佳奈に渡すと断罪カウンターが0に戻る素敵な救済処置。

これさえあればデートを4回断れるようになる優れものである。

ただし2本目を渡すと強制的に断罪エンドになる。

罠だろあれ。


3つ目が『ちょんぼ』。

1度だけ時間を30分巻き戻せるわけのわからない飲み物。

トラックか絃ロール回避に使えるが、正直ゲームのときはセーブ&ロードがあったのでそこまで重要ではなかった。

だがセーブがなくなった今はいろいろな使い道があるだろうから大切にしていきたい。


といった7種類である。

一応残りの3種類は出るとなぜかすべての自動販売機の売値が半額になる『当たり缶』と、自分か飲ませた相手の姿を5分ほど消すことができる『消えるんです改』、そして次の日の予行練習をさせてもらえる『ToMoRRoW』だ。


欲しかったもの二つは出るまで買うから手に入れて当然として、『快福躍』と『布衣斬眼』と『ちょんぼ』が手に入ったのは結構おいしい。

欲を言えば『ToMoRRoW』も欲しかったんだが、まあこの辺でやめておくとしよう。

疲れたんだよもう。


「で、これどうやって持ち帰るん?」


はずれさんは自動販売機の上についたライトを地面に置かれた418本(はずれ)の飲み物に当て点滅させる。


「それ動かせるのか」

「手みたいなもんやからな」

「何でそんな使えるんだか使えないんだかわからないような機能をいっぱい積んであるんだよ」

「開発者の遊び心がぎょうさん詰まっとんねん」

「開発者の遊び心ね」


実際ゲームの開発者である開発者Aさんの遊び心が詰まってるに違いないだろう。

しかしそれをわかって言っているのか、はたまた偶然なのかはわからない。


「飲み物については大丈夫だよ」

「ほんまか?こんなところに置いてかれてもわい困るで?」

「なあ、はずれさん。この飲み物はもう俺の所有物だよな?」

「なんや急に、そら自分が金出して買ったもんやからそうやろ」

「なら大丈夫だよ」

「何で大丈夫なん?」

「はずれさん、今の時間がわかるか?」

「ちょい待ち、20時58分やな。てか自分腕時計付けとるやんけ、自分で見いや」

「後2分か、割とぎりぎりといえばぎりぎりだったのかな?」

「何をゆうとんねん」


『所有物』なんて難しい言葉を使ったが、もっと簡単に言えばこの飲み物は俺の持ち物に入ったというわけだ。

持ち物に入ったのならば問題ない。

このゲームに道端に捨てるなんていうコマンドはないのだから。


「まあそういうわけで、機会があればまた会おうな」

「いやだからこれどうすん」


一瞬にして変化する風景。

町はずれから住宅街へ。

屋外から屋内へ。


二日も使えば慣れてくる我が家に大量の飲み物とともに帰ってきた。

あまり広くはなく学生の一人暮らしなのがわかる程度に散らかっている俺の部屋に散乱する飲み物。


俺が寝るはずのベッドにも、もはや存在の意味がほぼなくなったキッチンにも、とあるイベントのとき以外つけることすらできないブラウン管テレビにも飲み物が散乱している。


ゲームならウィンドウですっきりと整理されるのだがな……

妙な現実化はやめてもらいたい。


さて、なぜ飲み物まで一緒に帰ってきたかは勘のいい人かこういうゲームをやったことのある人ならわかると思う。


朱い春では主人公の持ち物は持ち物ウィンドウに文字だけで表示される。

つまり俺と持ち物は一心同体であり、俺のいるところに俺の持ち物ありという感じでくっついてきたのだ。


自分で行っていて非常に違和感があるが実際そうなったし間違いない。

もしかしたら付いてこない可能性もあったが、まあそのときはそのときではずれさんが何とかしてくれるだろうと思っていた。


正直欲を言えば持ち物をよくあるMMORPGのアイテムボックスのように虚空に収納したり、虚空から取り出したりできたらもっと楽だったのだがさすがにそこまでは甘くなかったらしい。


この説明をするとここから先、はずれの飲み物たちに付き纏われる日々が始まるのではないかと思う人もいるだろうがそれは大丈夫だ。

理由は単純明快で『持ち物を部屋に置く』というコマンドがゲーム内で存在していたからである。

これは持ち物ウィンドウから外れ、部屋の中でのみ操作できる備蓄ウィンドウに入るというものだ。


実はこれゲームでは結構謎とされていたコマンドだった。


そもそも朱い春に持ち物の制限はないのだ。

なので正直飲み物を3桁4桁持ったまま行動しようが特に何のデメリットもなかったのだ。


結局朱い春製作陣がどういう考えでこのコマンドを入れたのかは知らないが、今は有効活用させてもらうとしよう。

学校まで付いてこられても困るからな。


……下手したら世界は喜ぶかもしれない。


まあいい、明日もイベントが待っている。

俺はベッドの上の飲み物を適当にどかし眠りについた。

「いやだからこれどうすんねん。って消えおったぞ!?どこ入ったんや!?まさか幻覚か!?あれ幻覚やったんか!?あまりにも客がこうへんからわいの妄想が具現化されとっただけなんか!?」

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