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チート売りの少女/女神は最近の転生者が「普通すぎるチート」に飽きていると嘆き、斬新なアイデアを求めて私のところにやってくる!  作者: 弌黑流人


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【Cheat Ability No.35】狂信的転生・自己愛増幅装置(デモンズ・アイドル・マイク)

「見つけたわよ、フェアカ! 私の心を一撃で粉砕し、絶望という名の快楽を教えた憎き宿敵!」


広場に響き渡ったのは、禍々しくもどこか華やかな重低音。黒いレースと棘のついたドレスを纏い、頭に小さな角を残した美少女が、マイクを片手に派手なポーズで降臨しました。


「……日和、ワゴン閉めて。今日はもう帰るわ」


「えっ、フェアカさん!? 知り合いですか!?」


逃げようとするフェアカさんの前に、その少女が立ち塞がります。彼女こそ、かつてフェアカさんが異世界で引導を渡した『深淵魔王・ベルゼギルス』。……の、転生した姿、天界アイドルの「ベルゼ」でした。


「冷たいわねフェアカ! 貴女に倒された後、私は気づいたの。恐怖で支配するより、愛(ファン心理)で支配する方が効率的に魂を刈り取れるって! 今の私は天界公認アイドル。さあ、私の新作グッズをこのワゴンで売りさばきなさい!」


ベルゼが叩きつけたのは、禍々しいオーラを放つ『魔王ベルゼの呪われしペンライト』や『魂を吸い出す握手券』の山でした。


「嫌よ、うちはチート屋。そんなガラクタ置かないわ」


「あら、これは立派なチートよ? このマイクで歌えば、聴いた者は一瞬で理性を失い、全財産を投げ打ってでも私を推したくなる……つまり『洗脳』能力付きの販促デバイスなんだから!」


ベルゼはそう言うと、無理やりワゴンの一角を占領し、いきなりライブを始めようとマイクを構えました。


「日和、助けて。こいつ、昔から一度言い出すと聞かないのよ……」


「は、はあ。でもフェアカさん、ネットスーパーの方にも『ベルゼ限定グッズ』の出品依頼がすごい勢いで来てます!」


ルミナリエ様までが「何これ、元魔王のアイドル? ギャップがエモすぎるわ!」と乱入してきて、広場は一瞬でライブ会場と化しました。


「さあ、跪きなさい愚民ども! 私を推すことは、貴様らの魂の救済……『デモンズ・レゾナンス』開始よ!」


ベルゼの歌声が響いた瞬間、広場の勇者たちが虚ろな目でペンライトを振り始めました。フェアカさんは耳を塞ぎながら、自分の地下工房で作った『現実逃避の耳栓』を自分に装着します。


「……勝手にしなさい。ただし、売上の八割はショバ代として没収するわよ」


「八割!? 貴女、魔王の私より強欲ね……っ、でもそんな冷たいところも素敵!」


魔王からアイドルへ。転生してもなおフェアカさんに執着するベルゼの登場で、ワゴンはかつてないほどの「騒音」と「熱狂」に包まれることになりました。


「チート、チートはぁ、いらんかねぇ……。魂を削る推し活、元魔王のライブ、八割没収の現実、なんでもござれ」


ご拝読ありがとうございます。

いかがだったでしょうか?

フェアカさんに執着する元魔王ベルゼが、アイドルの姿でかき回す賑やかな回になりました。

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