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チート売りの少女/女神は最近の転生者が「普通すぎるチート」に飽きていると嘆き、斬新なアイデアを求めて私のところにやってくる!  作者: 弌黑流人


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【Cheat Ability No.31】概念素材・多角的錬成(マテリアル・クラフト・プロセス)

在庫一掃セールで空っぽになったワゴンを横目に、フェアカはいつになく真剣な面持ちでブーツの紐を締め直しました。


「日和、今日から三日間は裏方の仕事よ。お店はお休みだけど、休んでいる暇はないわ」


一日目:資材調達の強行軍

フェアカは日和を連れ、広場のゲートを抜けて「世界の境界」へと向かいました。


まずは裏通りの「仲介屋」で法外な価格の古龍の鱗を買い叩き、次に「ジャンクショップ」のガラクタ山から、バグを起こした魔導回路を掘り出します。

極めつけは、空間が歪んだ採掘場。


「邪魔よ、どきなさい」


襲いかかる守護魔獣を、フェアカは「メモリアル・エッジ」の一振りで消し去り、核となる「混沌石」を無造作に抉り出しました。


二日目:地下室の能力ガチャ

エリュシオン・ヒルズの地下、厳重に封印された工房。そこにはフェアカの秘密兵器「能力ガチャ」がありました。


先月、勇者たちから寄せられた「もっとモテたい」「働かずに勝ちたい」といった身勝手な要望の紙屑を機械に投入します。


「……さあ、今回の『欠陥』は何が出るかしら」


フェアカがレバーを回すと、混沌石が激しく発光し、要望とバグが混ざり合って、歪な能力名が次々と吐き出されていきます。


「『一目惚れされるが、相手がヤンデレ化する瞳』……。はい、採用」


徹夜で続く、正気と狂気のネーミング作業。日和は隣で、吐き出された能力をリスト化する作業に追われました。


三日目:ダミーによる冷徹な検品

最終日、フェアカは邸宅のテラスで、日和と一緒に最高級の紅茶を楽しみながら、ゆったりと椅子に身を預けていました。


「フェアカさん、いいんですか? まだ価格設定とか、動作確認が残ってるとか……」


「大丈夫よ。あっちを見て」


フェアカが指差した先、虚空に展開された別空間のモニターには、フェアカの意識を共有した「半透明のダミー」たちが、千回、万回と新しいチートを試用し、データを取っている姿が映っていました。


「あのアバターたちが、最適な『死なない程度の副作用』と『ボッタクリ価格』を算出してくれるわ」


日向ぼっこをしながら、モニターの中の自分が必死に戦う姿を眺めるという、最高に贅沢で非効率な休日。


「チート、チートはぁ、いらんかねぇ……。って、日和、今日は言わなくていいの。明日からまた、嫌というほど売らなきゃいけないんだから」


フェアカは日和が焼いたクッキーを口に運び、満足げに目を細めました。明日から始まる、また新しい「歪んだ一ヶ月」に向けて。


ご拝読ありがとうございます。

いかがだったでしょうか?

フェアカのワゴン商品の「裏側」が垣間見える三日間となりました。

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