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第十四話

 大蛇の口の中に飛び込んだ瞬間、後ろから、ガシャンという、鋭い音。


 振り返ると、鋭い歯が噛み合った瞬間だった。


 中が真っ暗になる。勇者は、予め火を点けていたランプを取り出す。


 奥へと入る。全体がぬめっている。足元が、波打つ。飲み込もうとしている。


 いきなりまっすぐになった。勇者は滑り落ちていく。



 ベルトに装備してあった短剣を取り出す。片手でランプ。片手で短剣。


 短剣を、喉に突き刺した。だが止まれなかった。


 体に衝撃。底に落ちた。ランプで、周りを見てみる。ピンク色で、細かく動いている。


 そして、先ほどまで生きていた、バラバラになった戦士達。

 

 上から、液体が落ちてきた。数歩先に落ちた短剣が、あっという間に溶けていった。

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