第三百四十一話 ドキッ! 女の子だらけの水着全揃い!
太陽の位置はまだ高いが、間もなく夕方になろうとしている時間だ。
突然大きな波がやってきて、足を取られ打ち上げられてしまったエリカさんとセシリアさん。
何故かセシリアさんのM字開脚に顔を突っ込んでいたエリカさんと引っ剥がしたが、彼女は何とも言えない幸せそうな顔をしていた。
エリカさんがこれを機にセシリアさんへちょっかい出さないようにさせなければ。
次のオチは海の水着回にありがちな、海の向こうからお化けタコがやってきて、みんなが触手に捕まるなんてことにならないように祈る。
ヴェロニカたち水泳組、ビビアナたち砂遊び組もくたびれたようで皆がパラソルの下で休んでいた。
水着のメイドさんが三人、忙しそうにトロピカルジュースを配っている。
うちの屋敷でも暑い日はあのメイド水着を制服にして、ルナちゃんたちに着てもらおうかな。うひょひょ
「ゴクゴク…… あああっ うみゃー! 天国だニャー!」
ビビアナが一瞬、名古屋弁を喋ったかと思ったがそんなわけないよな。
暑い場所であれだけ動いていたのだから、他の女の子たちも一杯目のジュースは一気に飲んでしまい、お代わりのジュースを頼んでいた。
お陰でメイドさんの水着がよく観賞できて、予は満足じゃ。
「いやーみんな! 元気だねえ! ハッハッハッ」
あの声はガルシア侯爵。やっと来たか……
――ゲッ!? 紺色のピチピチビキニパンツ水着一丁やんけ!
しかも、もっこり目立ちすぎ。
うわー ジュリアさんの視線がそこにばかり行っている。
羨望の眼差しのようだ。
ガルシア侯爵のビキニパンツ好きはマッサージを始めた時から知っているけれど、やっぱりあの人のほうが大きいのかな……
「上から見てましたよー 皆さん楽しんでもらえているようで良かったです」
グアハルド侯爵と六人の奥さんと子供たちもやって来た。
ああ、ガルシア侯爵も上から私たちが遊んでいるのを見ていたんだな。
そのルイス・グアハルド様はアロハ柄っぽいトランクス型の、無難な水着だ。
ルイスさんこそ、肩に引っかけるエグいビキニを履いてくるかと思ったので安心した。
六人の奥さんの水着もすごいぞ!
アブリルさんは肩紐がないチューブトップのハイレグワンピースで色は黒。
大人の色気ムンムンだ。
彼女が手を繋いでいる、五歳の息子さんはボクサーパンツ風の黄色い水着だ。
オリビアさんは意外に地味な、薄いグレーのビキニ。
それでも豊かな胸とローライズのショーツでセクシー度は高い。
同じく手を繋いでいる三歳の娘さんは、薄いピンクのワンピース。
髪の毛をちょんまげにしてて可愛すぎる!
バネッサさんは小さなオフェリアみたいな筋肉質。
真っ青なシンプルデザインのハイレグワンピースだが、胸の谷間が覗いているのは私として嬉しいぞ。
あのがっちりした太股に挟まれてみたい。
ダリアさんはボーイッシュな女の子。
スポーツタイプの水着で、バストをすっぽり覆った白いブラに、紺色のピチピチボクサーパンツ。
胸は小さめだが身体の線がしっかり出ていてお尻が美味しそう。
プリシラちゃんは幼児体型だがそれをカバーするような水着。
黄緑で、バストをすっぽり覆い同じ色のフリルがついた可愛いブラ。
下は白をベースにメロンなどの果物がたくさん模様になっているスカート。
彼女は十七歳で小学校高学年か中学生にしか見えないけれど、それはそれで可愛くて良いぞ。
最後、アナちゃん。孤児院出身で今は孤児院の先生をやってるという。
前に会ったときよりだいぶん大人っぽくなっている。
ベージュのビキニで、ブラはたぷんたぷんのおっぱいを支え、ショーツはローライズの紐パン!
モジモジと顔を赤くしているので、これは本人の趣味でなくルイスさんか上のお姉様嫁に着させられたに違いない。
アナちゃんが六人の中で一番衝撃的で、成長著しい。
こんな娘を十五歳の時に嫁にしてしまうルイスさんが羨ましい。
あいや、パティも成長はすごいんだけれどね。
と、水着を観賞評価しているうちに、パティが私の左腕に両腕を絡ませてきた。
うひょ!? おっぱいがダイレクトに、まるで接着しているようにむちっと当たっている。
「マヤ様ぁー どーこ見てるんですかあ?」
「いやあみんな水着が似合ってるなーと思って。アハハハッ」
「笑って誤魔化してもダメです。目がすごくエッチぽかったです」
「うっ……」
パティはそう言いつつ、強く腕にしがみ付く。
自分のおっぱいをアピールしているようにしか思えないのだが、ますますおませさんになったのかなあ。
いや、私が今女だから人前でスキンスップがし易いだけなのかも知れない。
「アマリアさんやローサさんたちはまだなの?」
「陛下もご一緒にグアハルド侯爵や奥様たちとお話しが弾んでいたようで、間もなく来ると思いますが…… あっ 来ましたよ!」
アマリアさんとローサさんが、子供たちと手を繋いで屋敷からの階段を降りてきた。
二人とも私の試作水着を着てくれている。
アマリアさんの水着は上下黒のビキニで、ブラはストラップレスでフロントはリボンがデザインされている。
ショーツはローライズの紐パン。
マイクロビキニではないが、股間が際どくてなかなか…… ジュル
カルロス君は水色の男児用ワンピース水着。
これも私がデザインした物だ。
お腹のあたりにユニコーンのセルギウスを模した格好良い絵が描かれている。
とても気に入ってくれたようだ。
ローサさんは、パールホワイトのハイレグ水着。
鼠径部のラインと水着の間から見えている股間の肌がやたらエッチぃ。
もう手に届かない人妻だけに、余計に興奮する。
アベル君はトランクス型の、水色ベースのお魚柄パンツ。これは可愛いぞ。
これで後はマルティナ女王とルナちゃんたち四人だけだ。
大人の男性はガルシア侯爵とルイスさんだけで、どちらも既婚者だから自分の奥さん以外は見られるだけで手が出せない。
私は未婚で今は女だから、スキンシップぐらいであれば誰でも出来るはず!
うひょぉぉぉ! こんな素晴らしいハーレムがあって良いのだろうか!
パティやヴェロニカの目が厳しいが、アナちゃんとはお近づきになりたいな…… うへへ
「またイヤらしい目をしてますね。いくらマヤ様が女の子でも節度があります。せめて女の子を見るのは私や身内だけにして下さいまし……」
「あ、ああ…… わかった」
妄想してる側からパティに言われてしまった。
私ってそんなに顔に出やすいのか?
完全否定しないその言い草、パティ自身やビビアナたちをエッチな目で見て良いということだな。
グアハルド侯爵家の奥さんたちについては自重するしかないか……
ラッキースケベでも起きないかなあ。
「二人とも仲が良いわねえ。お姉さんも仲間に入れてよぉ、うひひ」
エリカさんがそう言いながら私の右腕に絡んでくる。
私たちが彼女からエッチな目で見られるほうになってしまった。
私はここまで露骨な行動はしないが、今エリカさんの表情を見るとちょっと気持ち悪い。
せっかくの美人が台無しである。
私もあんな顔をしているということか……
しかし両側から胸が豊満な水着の美女に絡まれるなんて、世の多くの男性にとっては夢物語だろう。
ああっ 転生してきて良かった。サリ様ありがとう!
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皆が揃ってパラソル下で休んでいる間、ガルシア家とグアハルド家の家族は海辺で遊んでいる。
四人の小さな子供たちは同年代なので、みんなで仲良く砂遊びしたり水辺をパシャパシャと駆け回ったり、何とも微笑ましい光景だ。
私も何年かしたらあのような体験が出来るのだろうか。
ミカンちゃんも連れて来てあげたいなあ。
「よーし! パパ泳いじゃうからねえ!!」
「私もお供しますよ!」
「「ハッハッハッハッハッハッ」」
そう言いながら侯爵の二人は海へ飛び込んで泳いでいる。
大丈夫かな?
ルイスさんはともかく、ガルシア侯爵はニワカ水泳なのに。
アマリアさんとローサさん、そしてアブリルさんとオリビアさんは子供たちに付いているが、体育会系のバネッサさんとダリアさんは侯爵たちと交じって泳いでいる。
プリシラちゃんとアナちゃんは……
ありゃ砂風呂か。
アナちゃんが砂で埋められており、表情を見る限りプリシラちゃんの犠牲になってるように見えるが――
ああっ 茶碗大盛りご飯みたいな砂のおっぱいを二つ作ってるよ。
私も砂風呂やってみたいけれど、きっとアイミかアムが同じような悪戯をしてくるんだろうな。
「マヤ様、陛下がお見えのようですよ」
「やっとだなあ」
まだ腕にしがみ付いているパティが言う。
エリカさんはセシリアさんのほうへ行ってしまい、何か話しているようだ。
きっと今晩の性転換魔法のことを話してるのだろう。
余計なことを言ってなきゃいいが。
それで女王はグアハルド家の水着メイドさんを案内に、後からルナちゃんたち四人がぞろぞろと付いて階段を降りてきている。
うひょほー 女王の水着はともかく、若い女の子四人の水着どうだ?
女王は―― 結局赤いビキニか。
紐パンではないが両側の腰の繋ぎが赤い紐三本になっていて、さらにローライズだから肌の露出度が高め。
ブラもフロントが三本の紐で留められており、たぷんたぷんの谷間が強調されている。
まあ四十過ぎてよく頑張った。
ロシータちゃんは――
お、おおおっ!? アリアドナサルダのアレを選んだのか!
いや、女王に着させられているんだった。
一応ワンピースなのだが黒い布地が左右に分かれ、黒い紐が間にまるで紐靴のように交差している。
胸の谷間がバッチリ、セクシーなお腹も交差している紐から覗いている。
下腹部はローライズになっており際どい。
後ろは紐一本で結ばれ、ハーフバックになっている。
私はデザインしただけで、実際に女の子に着てもらったのを見るのは初めてだ。
滅茶苦茶恥ずかしそうな表情だが…… それが良いぞ!
モニカちゃんは――
とうとうやってくれた!
一見スカイブルーの普通のビキニだが、後ろはTバック!
ブラは露出度高めでおっぱいがこぼれそう。ショーツは当然ローライズ!
ぷりぷりお尻にむしゃぶりつきたい! 挟まれたい!
フローラちゃん――
ノーマルなワンピースだが、白をベースにしたひまわりの花がたくさん描かれている。
四人の中では控えめで真面目な子だけれど、明るい感じのデザインが彼女を引き立ててくれてとても可愛いぞ。
最後にルナちゃん――
やったあ! 黒い紐ブラに黒い紐パン!
王宮のお風呂で洗ってもらった時のキャミソールとカボチャぱんつ姿しか見たことが無かったので、半裸状態の彼女を見るのは感激だ!
階段の一段を降りる度におっぱいがゆさゆさと揺れている。
私が両手で支えてあげたいねえ。うっひっひひ
「あのですねー またエッチな目をして、マヤ様ったら本当に節操無いですね」
「ルナちゃんだったら身内だからいいだろう?」
「それはそうですけれど、こんなところで露骨です!」
「はう……」
またパティに怒られた。
やっぱりプライベートで水着を観賞させてもらうしかないのか。
こんな水着だらけの女の子がいっぱいのパラダイスで、顔が緩むのは仕方が無いじゃないか。
案内役の水着メイドさんも目がぱっちりしてて可愛いよなあ。
すると、女王が私たちの前にやってきた。
「まあ二人とも、可愛い水着ね。若いっていいわねえ」
「ありがとうございます陛下。うふふっ 陛下がこんなにスタイル良くてお若くてびっくりしました。とてもセクシーでお似合いですよ」
パティがそう応える。
心にも無いことを…… とは思わないが、私は女王の裸を見飽きているくらい見ているので今更感想が出ないのだ。
「そ、そうですね。お似合いです……」
「ありがと。うふふっ あなたたちはたくさん遊んだみたいね。私たちは少し泳いできますから…… では」
女王はそう言って、王宮組三人と一緒に海辺のほうへ歩いて行った。
ルナちゃんは残って……
「パトリシア様ばかりズルいです。マヤ様を半分下さい」
と言い、さっきまでエリカさんが絡みついていた右腕に、ルナちゃんが腕を絡ませる。
こりゃまだ素晴らしいむちむちおっぱいが二の腕に押しつけられてドキドキする。
こんなのどうやったら表情筋が緩まずにいられようか!
「仕方ないですわね。私たちもまた海へ行きましょう」
「う、うん……」
「マヤ様と海でラブラブスイートタイムぅ!」
「そんなのダメですぅ!」
と、私は二人に両側から腕を絡ませられながら、女王たちがいる海の方へ向かいましたとさ。
ルナちゃんが言うちょっと死語っぽいラブラブスイートタイムって何だ?
文字だけで水着のデザインが伝わってくれるだろうか…




