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第百七十話 アイミ

サービスシーンが長い回ですが、表現は極力ソフトにしています。

 ラフエルの街中にある、サリ教の教会にある礼拝堂にて。

 私とアーテルシアは会衆席を通り過ぎ、チャンセル(聖所)の前まで来た。

 一番奥にはサリ様の像が(まつ)られている。


『ここで良い。ここで私たちは結ばれよう。

 サリ像の前で私たちが愛し合うのを見せつけてやるのだ。ハッハッハッ!』


 サリ様はお腹が減って、今はきっと食事を始めている頃だろう。

 食べることに夢中で他のことは頭にないから、私たちを覗くなんて考えもしないと思う。


『マヤ、私は男の生身の身体を知らぬ。

 じっくり観察したいから先に全部脱げ。』


「……わかった。」


 一先(ひとま)ず私は、悪い要望でなければアーテルシアの言うことをすべて受け入れるつもりだ。

 また邪気が戻らないよう、愛を継続し、悪さをしなくても面白いと思ってもらえるように努めたい。

 もちろんパティたちには迷惑が掛からない範囲でだ。


 私は上着とズボン、シャツを脱いでビキニパンツ一丁になった。

 アーテルシアは目を見開き、ゴクリと飲み込むような表情で見つめている。

 客に見つめられる風俗嬢の気分だ。

 私も今更この歳で女性に裸を見られるのはさほど恥ずかしくない。


「アーテルシア、ぱんつは君が脱がしてみるといいよ。」


『なっ… うぅ… そうか…』


 脱がす楽しみということをアーテルシアに教えてやろう。

 相手の神秘ゾーンを自分の手で開けるというのはとてもワクワクドキドキするものだ。

 アーテルシアは私の前でしゃがみ、私のぱんつの両側に手をかけた。


『よ… よし。脱がすぞ。』


 アーテルシアはゆっくり私の黒いビキニパンツを降ろす。

 分身君が引っかかる位置で一旦止めると、ゴクリとつばを飲み込む。

 そして覚悟を決めたようにぱんつを膝まで一気に降ろし、ポロンと分身君が現れた。


『ほほぅ… これが男の性器か… どれ。』


 エリカさんやジュリアさん、女王がとてもエッチなので分身君を見つめられることには慣れている。

 だが三人ともエロいおっさんのような顔つきでニヤニヤと見ているのに、アーテルシアは研究者のようないたって真面目な表情で見ている。


『おお… これはこんなふうになっていたのか。』


 アーテルシアは分身君をじっくり眺めた後、つまんでみたり持ち上げて裏返したり遠慮無く好き放題に観察していた。

 エンリケ男爵の屋敷で一回トイレに行ったけれど、臭いと怒られないか心配だ。

 まだ分身君は元気になっていない。


『次は尻が見たい。この前見たおまえの尻はとても綺麗だった。』


 私は無言で回れ右をして、アーテルシア対してお尻を向けた。


『おお… おおお… マヤの尻… とても美しい。』


「自覚はないが、そんなに綺麗なのか?」


『丸みを帯びてて食べたくなる。ああ… 我慢ができない。』


 アーテルシアは私のお尻を頬ずりし始めた。

 スリスリスリ… 音がするくらいに。

 今度はお尻にキスをしたり舐めている。

 これほどに私のお尻を愛してくれた女性は、エリカさんたちといえど他にいなかった。

 そして音を立ててお尻を吸い、息が荒くなってきてるのがわかる。


『ふふ… ここも見てやろう。』


 アーテルシアは私のお尻の割れ目をグイッと広げた。

 こんなところまでジロジロ見られるなんて、今日は早朝訓練の後に軽く入ったから汚れてはいないだろうが、これはとても恥ずかしい…


『むふーっ むふーっ』


 お尻をじっと眺めてどうも興奮しているようだ。

 うわっ お尻の割れ目に顔を突っ込んだ!


「うはははっ くすぐったい! そこを舐めるのはやめてくれっ!!」


『そうか。ここは舐めるとくすぐったいものなのか。

 ならばもっとやってやろう。』


「あひーっ うはひひひひっ うううひひひっ」


 あんなところを舐められるのはジュリアさんや女王でもしなかった。

 初めての感覚で、まさかこんなにくすぐったいとは思わなかった。

 舐められて感じるなんて言っているやつは嘘だろう。

 ここで


 しばらくの間、笑い死にしそうなほど舐められて、ようやく終わって立ち上がる。

 アーテルシアがここまで尻好きだとはね…


『……そろそろ私も脱いだ方がいいのか?』


「待て。その前に君のご褒美をくれ。

 スカートの中に入ってみたい。約束だろう?」


『よ… よかろう。入るがいい。』


 私は素っ裸の状態でしゃがみ、スカートの裾に両手でかける。


「じゃあ、入るぞ。」


 スカートの裾を持ち上げ、中に入る。

 真っ暗で何も見えない。

 デモンズゲートが突如現れ、吸い込まれる…

 ということは無い。

 ただアーテルシアとキスをして抱いた時に嗅いだ同じ甘い香りがとても強い。

 薔薇とバニラの香りが合わさったような独特の香りで、強い眠気がさしてくる。

 それを察して念のために強力な眠りと麻痺耐性の魔法を教会へ入る前にかけておいたから、すぐに眠気は回復した。

 これだと普通の人間を相手にしたら良くて昏睡、悪ければ死に至ると思う。

 さすが父親が死神だけのことはある。


 アーテルシアは私とほぼ同じ身長だが、脚が長くスカートの中の股下が広い。

 だから難なく股間に顔を突っ込めた。

 ああ… 薔薇とバニラの匂いに隠れるように女の子の香りもする…

 スーハースーハー…

 これは本当の中毒になりそうだ。


『ああ… うう… ん…』


 太股に頬ずりをしてみた。

 もちもちスベスベ… ああ…何て心地が良いのだ。

 綺麗な脚を明るいところで見たい。

 このままスカートの中にいると香りがこもって、魔法で耐性があっても少々眠気が出てきそうだ。

 私はスカートの中から出て立ち上がった。


『た… 堪能したか?』


「ああ。君の香りは死神の香りか?」


『その通りだ。女の死神はそういう香りがする体質になる。

 だから人間がまともに嗅げば死ぬ。

 おまえは魔法を使っているんだろう?』


「そうだ。だからこれから楽しむことも問題無い。」


『では始めようか。

 私は男女の交わり方を、この数十年の間で地球の人間が作った()()()というものを見て知ったばかりだ。

 実に興味深く、いろんな体勢でやるのだな。

 一人でも出来ることを知ったときはとても驚いた。

 だが細かいことはよく知らぬ。

 おまえがリードしてくれ。』


 邪神が地球のエロ本を読むのかよ。

 地上に降りてぱんつを買いに行く女神がいるくらいだから不思議ではないか。

 エロ本が教科書か…

 偏った知識を入れた中高生みたいだな。

 サリ様みたいに他人の情事を展開から覗けばすぐ知ることが出来たんじゃないか?


「地球にも行ったことがあるのか。私の故郷だ。」


『おおっ そうなのか。

 あの星の人間は弱くてすぐ死ぬが、文化レベルが非常に高い。

 なるほど。サリがおまえを地球から連れてきたのか。』


「この世界が魔物で荒れているから私が原因究明のために連れてこられ、結果的に君を倒すためにずっと戦ってきた()わば敵だ。

 それが今こうして交わろうとしている。

 不思議な成り行きだな。」


『まったくだ。だが面白い。ふふふ』


 アーテルシアは笑いながら魔法でスルッと黒いドレスを脱ぎ、あっという間に黒いブラと黒いぱんつの姿になった。

 とくにレースでデザインされていない、前から見たら黒い水着のようだ。

 ……真っ白な肌に、Eカップ以上はあろうふくよかな胸、無駄肉がないお腹、幾分むちっとしてスラッとした長い脚、私好みの完璧なプロポーションだ。


『恥ずかしいからジロジロ見るな… うう…』


 あの脱ぎっぷりには似つかわしくないセリフだ。

 顔を赤くして、目は明後日のほうを見ている。


「さあ、ブラを取ってくれ。ぱんつは私が脱がす。」


 アーテルシアは無言で、また魔法でスルリとブラを外した。

 これが邪神の胸か!?

 真っ白でピンク色の突起。まるで天使のような美しさだ。

 しばし放心状態で見とれてしまった。


『ま、マヤ! おまえの性器がムクムクと膨らんでいるぞ!

 思っていたより小さくて不思議に思っていたが、こんなに大きくなるとは!

 私を見て興奮したからそうなったのだな!』


「もちろんだ。君の身体はきっと宇宙創造の時代から数えても、最も美しいだろう。」


『ふふ… 言い過ぎだ。』


 分身君は常時が小さくても、膨張率がすごいのだ。

 まるで宇宙から来たヒーローが変身するように大きくなるのだ。

 そうだ。分身君はヒーローなのだ。


 私はアーテルシアを抱きしめ、熱いキスをする。

 美しい胸が私の胸にもにゅっとゴムまりのように当たり、感触を楽しんだ。

 お互いキスがノリにノって吸い付き合戦のよう。

 それと同時に私はゴムまりを揉んで、アーテルシアは変身したヒーローを揉んでいた。

 うっ ヒーローのタイマーがピコピコ鳴りそうだ。


「はぁ はぁ… アーテルシア… 脱がすよ…」


『ふぅ ふぅ いいぞ。』


 私はアーテルシアの黒いローライズのTバックに両手をかけて、ゆっくり下に降ろした。

 こっ こっ これは!!

 目の前に現れたぱんつの中は、まるで白い彫刻のような美しい造形をしていた。

 私はその姿に我慢できず、(もてあそ)んだ。


『はふ はふ… もういいだろう。』


 アーテルシアはチャンセルステップに腰掛け、脚を開く。

 今まで見たことが無いほど綺麗な女性の部分だ。

 邪神や死神の類いがこうまで美しいのは納得いかない。


『私は六百年近く生きてきて、初めて男を受け入れる。

 愛というものがわからず、ただ男女が快楽のために行い、たまに子供が出来るものと思っていた。

 だがおまえと出会い、愛を知りこんなに胸が熱くなるものだとわかった。

 いつかおまえが年を取って死んでも、私はあと数千年生きられる。

 数千年経ってもおまえのことは忘れないだろう。

 さあ、来るがいい。』


 私はコクリと(うなず)いた。これからアーテルシアと繋がる。

 誰に言うのかわからないけれど、私はとうとう神様と愛し合うよ。

 大人の階段ではなく、人間の階段を上るよ。


---


 アーテルシアとの愛の行為を終えた。

 私はチャンセルステップに腰掛け、アーテルシアは対面で私の太股に座り抱き合っている。

 勿論まだ裸である。

 教会で行うには背徳感がある雰囲気であったが、サリ様の像を見たらどうでもよくなった。

 三ヶ月もトイレに閉じ込められていたのは哀れに思うが。


『マヤ… 私は一人で慰めることもあったから快楽は知っていたが、二人で愛し合って得られる快楽はそれと比べたら計り知れないものだな…』


「人間… それと神にも与えられた快楽だ。

 愛があれば存分に感じても良い喜びの感覚だ。」


『二人で喜ぶ… いいものだ…』


 私たちは終わりのキスをたくさんして、服を着る。

 問題はこれからだ。

 まず、多くの被害を与えたアーテルシアがこのまま一緒にいても、皆に受け入れられるはずがない。

 もっとも、アーテルシアが悪の根源というのをこの国で知っているのは僅かな人数だ。


『それについては姿を少し変える。

 人間として生き、名前も変えれば済むことだ。

 アーテルシアという神はおまえが倒したことにすればいい。』


「ずいぶん腹をくくったね。」


『おまえと一緒にいたほうが面白そうで、今までの生き方より価値があると思ったからだ。

 大した問題では無い。

 ほれ、今から姿を変えてやる。』


 アーテルシアは放ったらかしにしておいたデスサイズを右手に持ち、黒い霧に包まれた。

 そしてすぐ霧が消え去ると、そこにいたのは幼女になったアーテルシアだった。

 ドレスもそのまま小さなサイズに合わさり、髪の毛は現代風のおかっぱ頭で六歳か七歳の女の子。

 アーテルシア自身、やや古風な日本人に近い見かけだったが、小さくなっても日本の美幼女の姿だ。

 デスサイズは、先が星の形をした魔法少女の可愛いステッキのように変化した。

 すごく驚くことなんだけれど、何故かそういう気分にならないのはアニメの見過ぎだろうか。


『どうだ? なかなか可愛いだろう。私の子供時代の姿だ。

 おまえと愛し合うときは簡単に元に戻れる。』


「おおー、確かに可愛らしくて素敵だ。」


『うむうむ。』


「名前はどうするんだ?」


『おまえが付けてみろ。』


「そうか、じゃあ…

 ああ… あー アイミでどうだ?

 私が生まれた故郷の名前で、愛と美しいという意味だ。」


『おお、気に入ったぞ! 今から私はアイミだ。

 おまえは名付けの天才だな。』


 こう見るとリーナと雰囲気が被るが、二人が会ったら喧嘩しそう。

 会わせるのは少し考えてからにしよう。

 私たちは教会から出た。

 さて、これからエンリケ家に向かうことになるが、アイミを連れていくことになる。

 みんなにアイミのことをどういうふうに説明しようか。


(アーテルシア、アーテルシアよ。)


「ん? 頭の中に直接響いてくる念話の声のようなものはなんだ?」


『あ… あああ… 母上!?』


(アーテルシアよ、見ていたぞ。

 愛に目覚め、あげくに人間と交わるとは恥を知れ!!)


『あああわわわわわわ…』


 アイミもあの声が聞こえているのか、酷く(おび)えている。

 アイミ… いや、アーテルシアのお母さん?

 確かサリ様の話では不和と争いの神と聞いた覚えがある。

 アーテルシアの様子を見たら、間違いなく格上の邪神だ。

 そんな神と戦わなくてはいけないのか?


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