第十六話 エリカ先生は◯◯/異世界の医学書
2025.8.9 加筆修正しました。
エリカさんと出会って幾日かが過ぎた。
ガルシア家まで通っていた彼女は地下室に引っ越し、そこへ魔法研究室を作った。
魔法の勉強も、天気が悪い日はそこでするようになった。
一日中屋敷にいるので、からかわれる頻度も必然的に高くなる。
広い部屋だが薄暗く殺風景で、そこにデスクとベッドが置かれている。
灯りは、魔力を注いで灯る魔道具だ。私の部屋にもそれがある。
薬の研究もしているようでビーカーもずらっとならんでおり、ちょっと薬臭い。
魔法書がたくさん本棚に並んでいて、スケベエリカさんでもこれを全部覚えたのかと思うと少しだけ尊敬した。
私たちはデスクに二人隣り合って座り勉強をするが、ミニスカで脚を組むもんだからパンチラになって、どうしても視線がそこに行く。
すぐエリカさんにバレるがぱんつを隠そうとせず、そこでからかってくる。
ちなみに今日のはレースで装飾されている濃い青のぱんつだった。
こんなぱんつ、どこで作ってるんだろう。
パンチラは甘美である。
はっきり言って、裸で丸見えよりエッチだと思う。
チラリズムの芸術性については先代のその筋の方たちがよく語っているが、ぱんつだけでは完成しない。
ぱんつは女性が履いてからが美しさの本領を発揮するのだ。
太股の間から僅かに覗くぱんつ、なんて想像力をかき立てられるのだろう。
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日を追うごとに私の魔力は徐々に解放され、基本四属性の中で私は水属性の魔法が相性良さそう。
それでまず、通常の水魔法から実践していった。
ある日、庭で魔法実技の勉強をしていた時、覚え立ての水魔法【ウォーターボール】を、エリカさんにうっかり水玉をぶっかけてしまった。
紫の透けブラ状態である。
そんなことになってもエリカさんはブレずに……
「おやおやあ!? むっふっふー そんなに私と水攻めプレイがしたいのかな?」
この人、絶対頭おかしい。
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別の日。
闇属性には目覚めていたが、魔法は使える状態だけれども何も覚えていないので、何かと使い勝手がいい重力魔法の【グラヴィティ】をエリカさんに勧められて最初に覚えた。
相手に重圧をかけて苦しめたり、逆に軽くすることもできる。
生活魔法として重い物を軽くして持ち運ぶことも出来るから、なかなか便利である。
グラヴィティを最初に覚えるときに、まずエリカさんがお手本として軽いグラヴィティを私にかけた。
あまりの身体の重さに倒れ仰向けに。手加減してくれよ。
エリカさんの足下に這いつくばってしまった。
「うぐぐ――」
起き上がろうと上を見上げたらそこにはエリカさんが立っており、ミニスカの中が……
「あっ 今日は白か」
「ぷっフー ホントに君は私のぱんつが好きなんだねえ~ ふふん」
そう言いながらエリカさんがそのまま私の顔の前でしゃがみ込む。
私が重力魔法で押しつぶされ苦しんでいる顔を見たいのか?
悪趣味な女だな。
――うおっ!?
うへへえ。すごいエッチな眺めだ。
しゃがみパンチラ大サービス…… わざとなのか?
押っ広げた太股の間から、白いぱんつのクロッチが視界の目の前に入る。
あの白い布一枚の向こう側に、全世界のDTが憧れる秘密の花園があるのだ。
きっと花の蜜は美味しいのだろう。
しかし―― 何という大迫力パンチラ。
うぐぐっ あと20cmといったところかあ。
スンスン 匂いがしそうでしない。
ああ…… この太股に挟まれてクンカクンカと深呼吸してみたい。
――しばし黙って、目を細めて観察する。
エリカさんの歳じゃさすがに処女じゃないだろうなあ。
私は相手の女性に対して処女に拘っているわけではないが、昔の話をされるとどこか嫉妬を感じてしまう。
花園か…… 待てよ。
別世界にやってきたが奇跡的にこの世界の人間は、外見が地球人と同じだ。
だが内臓や生殖器の形が同じとは限らない。
布の向こうを見てみたいが、いくらエリカさんでもパッと見せてくれるものではない。
屋敷に医学書があれば今度借りて読んでみる必要があるな。
「えっ? ええ!?」
彼女はやっと私の視線に気づいたようだ。
非処女(不確定)でもさすがに恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしてバッと立ち上がる。
スカートを手で押さえた。
しっかり目に焼き付かせ、脳内ハードディスクに保存したのでもう遅い。
そういうところが彼女は抜けている。
「マヤ君ったら、もうっ……」
「えへへ。ごちそうさま」
エリカさんにしては珍しい恥じらいの表情が可愛い。
ここで普通のアニメならば足でドカドカと踏みつけられるパターンなのだが、どうしてかエリカさんは私を叩いたり殴ったり攻撃をしない。
兎に角、今日はいいもん見せてもらった。
勿論、晩はしゃがみパンチラおかずにして、一人ベッドで悶々してしまった。
アマリアさん以来の素晴らしいネタだったな。
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また別の日の勉強会で、エリカさんから光属性の魔法も覚えた方が良いと言われた。
「私はまだ光属性に目覚めていないのに、何故なんです?」
「君はきっと近いうちに、光属性に目覚めると私は確信している。
何がきっかけになるのかわからないけれど、魔法書を読むだけでも勉強になるから損は無いと思うよ。
私は回復魔法とライトニングカッター、ライトニングアローの魔法書を持っているから、まずそれから学習していこう」
コンピュータで例えると、一応インストールは出来るけれどメモリなどがスペック不足でアプリが起動できない状態だ。
あまり自分自身が未熟だと、同じく例えでOSのヴァージョンが古いからアプリをインストールしようとしてもロックがかかるような理屈になっている。
数日後、一通りそれらの光の魔法書をエリカさんに教えて貰いながら読み終えた。
試しに発動させようとしたけれど、プスンとも出ない。
「君の魔力量の成長ならば、きっと【フルリカバリー】の魔法も身体の負担がかからずに発動出来ると思うんだ。
しかし私は魔法書を持っていない。
マルセリナ様ならば持っているはずだから、魔法書を借りられるか頼んでみたい。
そうだ、パティならばマルセリナ様はよく知っているから頼みやすかろう」
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夕方、パティにエリカさんが言う光属性のことについて話してみた。
「そうですわね。せっかくだから今度私が休みの時に、エリカ様と三人で大聖堂へ参りましょうか」
今日のうちにパティが教会へアポイントメントを取り、予定を立てて貰うことが出来た。
そして侯爵閣下が帰宅した頃、執務室にお邪魔して先日ふと思った医学書があるかどうか尋ねてみた。
デスクの後ろには大きな本棚があってずらっと本が並べられているが、ここには無いと言われる。
だが侯爵は、勉学に励もうという私の態度に感心感心という表情をしていたが、私の目的は思春期に入り始めた小中学生が家庭の医学書を読む動機と変わらないので、申し訳ない。
アマリアさんの部屋にあるかも知れないということで、そちらへ向かった。
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アマリアさんは、パティの弟であるカルロス君をあやしていたところだった。
今は可愛いけれど侯爵閣下に似ている気がして、大人になったらあの髭面になるんだろうなと心の中でクスッと笑った。
カルロス君はアマリアさんのおっぱいを掴んでいる。羨ましい。
「医学書ですか? ありますよ。どこか具合が悪いのですか?」
「いえ、単に知識の向上のためです」
「そう? 女性の身体の勉強でしたら実践がよろしくてよ。今度教えて差し上げましょうか? うふふ」
「えっ ああいや…… あははは……」
私は頭を掻いて誤魔化した。
先日はアマリアさんとあんなこと(第九話参照)があったから本気と受け取って良いのかそれとも冗談なのか、彼女は私のエッチな心を惑わす。
叶うならば、アマリアさんのぱんつの中を是非観察してみたい。
アマリアさんは分厚い医学書を本棚から取り出し、私に渡してくれた。
それを部屋へ持ち帰って読んでみると、内臓も生殖器の作りも地球人と全く同じように見えて安心した。
神様が、地球かネイティシスのどちらかから人間を攫ってきて増やしたとしか思えないほど同じだ。
ちなみに肝心の男女の生殖器は、非常に細かい描写で一頁をまるまる使った大迫力の図で解説されていた。
小中学生なら興奮するかも知れないな。
――私もちょっと興奮した。