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第十一話 猫娘ビビアナ

2023.9.4 ビビアナの登場にパンチが無かったので、大幅に改稿しました。文章量が倍以上になっています。

 大聖堂の前で賃走の辻馬車を呼んで、マカレーナの東の街へ向かう。

 スサナさんと行ったのは西の市場だったので、今日は東の市場へ行くことにした。

 案内にはならないが、パティは普段庶民街へ行かないので見てみたいらしい。


 東の街は猫耳のような耳の【耳族】が多い。

 アニメみたいに女の子だけじゃなくて、じーちゃんばーちゃんおっさんおばさんみんな猫耳だ。

 尻尾は皆、猫のようなひょろんとしたものがある。

 耳と尻尾以外はほぼ人間で、一体どういう進化過程で耳族が存在しているのか。

 顔つきは猫っぽく、両目がやや離れており丸顔が多い。

 誰もの顔が似ているので間違えてしまいそうだ。


 市場で見かけた耳族は三割ぐらいだろうか。

 お店も耳族がやっているところが多く、特別な差別は無くてまるで本物の猫のように悠々としているようだ。


 パティは屋台市場を見ると目がキラキラし、昼食そっちのけでチュロスやプリン、フルーツジュースを買い込む。

 私は生ハムパンとファルトンという甘いパンを一本ずつ、飲み物はセバダという麦コーヒーを買って、通りにあるテーブルについて食べた。

 この世界に来て生ハムパンは好物になったし、麦コーヒーもうまい。

 パティの話だとこれらはお屋敷でも食べられるものだが、見た目は全然違うしチープなところがそそるそうだ。

 少女らしく甘い物は大好きのようで、笑顔でモグモグ食べている様は見ていても可愛い。


 街を散策していると、うっかり娼館街へ迷い込んでしまった。

 大阪の遊郭街をぶらりと歩いたのを思い出し、何だか懐かしい。

 店の前には人間のうっふんなお姉さんもいたが、猫耳娘の娼婦も多く立っていた。

 猫耳娘はぱんつが見えそうなくらいの超ミニスカやショートパンツを履いている娼婦が多い。

 綺麗な脚を見て顔に出てしまったのか、パティが私の二の腕を(つね)った。

 さすがに少女連れで娼館街を歩くのはまずいので、早めに抜ける。

 ウザい客引きがいなかったし、綺麗でゴミ一つ落ちて無さそうな通りだった。

 恐らく行政の指導の下、統制が取れているのだろう。

 今度一人で行ってみようかな。むふふ


---


 再び賑やかな屋台市場に戻る。


「お兄さんお嬢ちゃん、なんか見ていかないかニャ?」


 そんな声がけがあったので振り返ると、猫耳娘のアクセサリー店だった。

 パティが興味を持って覗きに行ったので私もついていったが、しゃべると語尾にニャって言っちゃうんだね。


 パティは散々悩んで、帽子につけるフルーツの形をしたブローチを選んだので、銅貨三枚だからパティにプレゼントした。

 パティはにっこり。

 猫耳娘の店員がお金を受け取って下にある箱に入れるためにしゃがんだ瞬間、ミニスカから白いぱんつが見えたのは見逃さなかった。

 パンチラは浪漫だよなあ。


---


 市場の近くにある公園のベンチに二人で座り、少し休憩をすることにした。


「マヤ様、どうぞこちらへ」


 ぽんぽんと自分の太股を叩いている。


「え?」


(ひざ)(まくら)ですわよ。どうぞご遠慮なさらずに」


 どうしても膝枕をしたそうな様子だったので、それならばと頭を彼女の膝へ下ろした。

 十二歳の膝枕、おっさんがしてもらってもいいのだろうか。

 安らかになるすごくいい匂いがする……

 初めて会った日の馬車の中で、パティが隣に座ったときに感じた匂いと同じだ。

 私はパティに芽生え始めている母性を感じた。


---


 甘美な休憩が終わり、再び街を歩き始める。

 すると建物の間の路地から(かす)かに声が聞こえてきた。

 建物の陰になっていて姿は見えない。


「ニャー! ニャー! ニイィィィィ! ニャァァァ!!」


 猫か…… うーん……

 かなり悲痛な鳴き声のように聞こえる。


「パティ、猫の鳴き声が聞こえてこないか?」


「ええ。でもあれは猫ではなくて、きっと耳族の女の子ですわ」


「心配だ。声が聞こえるところへ行ってみよう」


「はい!」


---


 私とパティは声が聞こえる方向を辿(たど)り、路地へ入って行く。

 奥へ進み、角を曲がった袋小路には二人のゴロツキ風の男がいた。

 二人が捕まえているのは…… やはり耳族の女の子!

 私たちは大急ぎでそこへ駆けつけた。


「ニャァァァァァァ!! ニイィィィィ!!」


「ハァ ハァ こりゃたまらんなあ。

 耳族の女は脚が綺麗だからよお。じゅるり」


「おい、早く済ませて俺に変われよな」


「わーってるって」


「ニイィィィィ!!」


 一人の筋肉質の男は猫娘の上半身を抱えており、上着のシャツが(はだ)けてブラが見えている。

 もう一人のスキンヘッド男は自分のズボンを半分ズリ降ろして猫娘の脚を広げ、今にもその子の下着を剥ぎ取ろうとしていた。

 ちなみに薄いピンクの綿パンだ。

 いやいやそんなことを考えている場合ではない。

 猫娘は泣き叫び、この世の終わりのような恐怖で(おび)えた顔をしていた。

 これはいかん。完全に婦女暴行の現場だ。

 娼館街がすぐそこにあるのに、何故そんなことをするんだ!


「マ、マヤ様……」


「うん……」


 パティも顔が青ざめていた。

 私はスキンヘッドの男の後ろへ無言で近づく。

 筋肉男からは私が視界に入るはずなのに、猫娘に夢中で全く私に気づかない。

 このような現場を見てもやはり転生からの恐怖耐性がついているので怖くないが、無性に怒りが湧いてくる。

 私はスキンヘッドの男の背中を右足で踏み潰す。

 男は半ケツ状態で、猫娘の脚と脚の間の地面にキスをした。


「ぶっ ぺぺぺぺっ」


「なっ なんだおめえは! いつの間に!」


 さすがに筋肉男が気づいた。

 いかにも人相が悪い、汚れた目の男だ。


「女に目がくらんだバカ男に近づくことなど簡単だったがな」


 私は筋肉男の片腕を掴むと、思いっきり(ひね)った。


 パキパキッ


「ギャァァァァァァァァ!!」


 筋肉男の肘から先があらぬ方向へ曲がってしまった。

 男は激痛でもがき苦しみ倒れる。

 その間に、スキンヘッドの男がズボンを直し立ち上がっていた。


「ぺっぺっ てめぇ…… 何てことをしやがるんだ!」


「何てことをしていたのはおまえらだろ。

 俺はゴミクズのようなやつが心の底から大嫌いでね」


「うがぁぁぁぁ!!」


 スキンヘッドの男が突進し私に掴み掛かってきたのでスルリと(かわ)し、背中にエルボーを食らわした。

 男は倒れてまた地面にキスをする。

 私は男が身動き出来ないように背中を踏みつけた。


「さて、このまま両足で踏んだらどうなるかな」


「はひっ はひっ……」


 スキンヘッドの男は息が苦しそうにして私の右足に押さえ込まれている。

 本当に両足で思いっきり踏んでやりたいところだが……


「マヤ様! 殺してはいけません!

 悪人相手でも場合によっては罪に問われます!」


「最初から殺すつもりはないよ。せめてこの子が味わった恐怖をこいつらにも……」


 その猫娘は錯乱(さくらん)状態で大きく震えていた。

 精神状態がかなり危険だ。

 どうにかならないものか……


「マヤ様。この悪人たちは私にお任せになって、あの子の様子を見てあげて下さい」


「わかった」


 私は猫娘の前で(ひざまず)き、声を掛けてみることにする。

 男からの暴行後に男の私が話しかけるのはどうかと思うが……


「もう大丈夫だよ。怖がることはもう無いから」


「う…… うニャ…… あ…… ああああ……」


 猫娘は私を見て、座り込みながらズズッと後ずさりをする。

 やはりダメか……

 パティの方は、男たちに麻痺の魔法を掛けて、回復魔法で私が怪我をさせた部分を治していた。

 こんなやつらに優しいなと思っていたが、後で聞くと私が警備隊の方で面倒なことにならないために治療したそうだ。

 パティも本当ならば大火炎魔法で消し炭にしてやりたい気分だったとか。

 恐ろしい()……


---


「おまえたち!! 何をやってるんだああ!!」


 警備兵らしき姿の屈強な男が六人もぞろぞろ駆けつけて来た。

 暴行していた男たちが私にやられて大声を出していたから気づいたのだろう。

 だったらもっと早く猫娘の声に気づいてやれよ。


「男の叫び声が聞こえたという通報があって来た!

 ――これは何だ! おまえたち何があった!!」


 隊長みたいな口髭のおっさんが私たちに向かって叫ぶ。

 いきなり横柄な物言いに気分が悪くなったが、どこもそんなものか……


「婦女暴行の現場を押さえてこの悪者共を退治したところですの。

 このような者たちを野放しにさせておいて、あなたたちのパトロールはまだまだ甘いようですわね!」


「な…… 何を!? あっ あなたはもしや……」


「ゼビリャ区領主、ガルシア侯爵の長女パトリシアです」


「ははーーーーっっ!!」


 腕を組んで仁王立ちしているパティの前で、警備兵六人は揃って土下座をした。

 パティの襟元で徽章(きしょう)がキラッと光る。

 こういう時に役に立つんだな。

 それにしても時代劇のような光景が実際に目の当たりになるとは思わなかった。

 優越感をじわっと味わえ、気分が良いものだ。

 パティ、格好いいぞ。


「事件については私が直接関わったことですから、お父様にも私がお話をします。

 この街には警備兵を多めに配置しているのに、六人もいて何をやっているんですか!

 もっと効率よくこまめに見回りをしなさい!

 全く…… 末端までお父様の声が行き届いていないようですね」


「へへぇーーーー!!」


 警備兵たちがさらにひれ伏せる。

 恐らくこの街の治安が悪かろうと警備兵の配置人数を多くしているのに、それが上手く運用されていないようだ。

 きっとこの街の所長か誰かが侯爵に呼びつけられることだろう。


「事情をお話ししたいと思いますが、その前に……」


 パティは襲われた猫娘の元へ向かう。

 私が行くより怖がっていないが、まだ震えが止まっていない。

 可哀想に……

 パティが(ひざまず)くと、猫娘の額に軽く手を当てた。


「今から気持ちが落ち着く魔法を掛けますから、安心して下さいね」


「うニャ…… あ…… あ……」


 パティが念じて数秒後、猫娘の表情は安堵となりケロッとした様子だ。

 そんなすごい精神安定の魔法まであるのか……


「もう大丈夫ですわ。怖いという気持ちを今は取り去っています。

 私と一緒に警備隊の人たちへ事情をお話してくれますか?」


「わかったニャ!」


 猫娘は(はだ)けた服を直し、パティと一緒に事情聴取で警備隊と話を始めた。

 暴行犯の二人は舌まで麻痺しているようで喋られないまま地面に横たわっている。

 スサナさんと街を歩き回った時といい、案外ゴロツキがそこらにいるもんだな。


---


 事情聴取は十分あまりで終わり、警備隊は麻痺したままの男二人を抱えて去って行った。

 私は何も喋ることがなかったので、パティの権力行使のおかげだろう。

 猫娘とパティが私の方へ戻ってきた。


「これで一件落着ですわ。あいつらには厳しい処罰が下ることでしょう。

 マヤ様。この方はビビアナさんとおっしゃいますの。

 この近くの食堂で働いているそうですよ」


「マヤさん…… かニャ? ()()()はビビアナ!

 助けてくれてありがとうニャ!」


「うん。無事で良かったよ」


 恐怖におののいている顔だったのが、今の笑顔はなんとまあ可愛らしい。

 白いくせ毛は肩まで伸びて、頭には大きな猫耳。

 大きなつり目の碧眼は人間の猫顔っぽいが、さっき買い物したアクセサリー店の猫耳お姉さんと顔がよく似ている。

 というより人間は猫の顔があまり区別つかないのと同じことだろう。

 街ゆく耳族のそれぞれの顔は大きな差が無かった。


「服が泥で汚れているし…… ちょっと傷んでいるかな。

 近くの店で新しい服を買ってあげるよ。

 パティ、それでいいかな?」


「勿論ですわ」


「ええっ? そんなことまでしてもらっていいのかニャ?」


「警備の落ち度は行政の責任でもありますから、私たちの気持ちとして受け取って下さいませ」


 パティは快く承諾し、路地から歩いて三分ほどのところにある服屋に入る。

 ブティックではなく、店員にお婆ちゃんが出てきそうな下町の洋品店という感じだ。

 猫娘のビビアナはあっという間に白いシャツとデニムのショートパンツを選び、パティが会計をしてくれた。

 上下で銅貨が僅か五枚。(五千円くらい)

 もっと高い物を選べば良いのに欲がない子なんだな。

 早速奥の試着室で新しい服に着替えてきた。


「えへへ。マヤさんどうかニャ?」


「おお、可愛い! 似合いすぎだ!」


 シンプルなのに、スタイルの良さが際立っているので気持ちが和んでしまうほどだ。

 シャツの膨らみから胸はDカップぐらいでなかなか。

 ツルツル頭の悪人が口にしていたように、確かに脚の形がとても綺麗だ。じゅる

 おおっと、これではあいつらと同じになってしまう。

 彼女がくるっと回ると、ショートパンツの穴からちゃんと尻尾が出ている。

 耳族が多い地域だからそういう商品も売っているということか。


「パティ、ありがとうニャ」


「どういたしまして。うふふ」


---


 お店を出ると、ビビアナが私の右腕にべったり絡みつく。

 それを見たパティは少々不機嫌な顔をしながら、負けじと左腕に腕を組んだ。

 うほっ これぞ夢にまで見た()()()()が現実になっている!

 二人でデートのはずだったから、パティはもう用は済んだから帰れと言いたげな顔をしていたがビビアナは私の腕から離れようとしない。


「マヤさんすごく強いんだニャあ。ぜひお礼したいニャ。

 そこの食堂で働いているから()()()(おご)りで是非食べていって欲しいニャ」


「そうかあ。昼食の時間がとっくに過ぎてしまったから、せっかくだしいいかなパティ?」


「そうですね。もうお腹が空いちゃいました。うふふ」


 パティは快くOKしてくれ、【カマールムーチョ】というお店に入った。

 ビビアナは聞いたら十六歳らしく、彼女はそこでウェイトレスをしていた。

 ここへ夕食分の仕込みをするため出勤する途中、男に襲われてしまったらしい。

 だから遅刻になってしまい、私が店長らしきおっさんに事情を説明をしたら礼を言われビビアナは(とが)められなかった。


 頼んだメニューはタコスに辛いピザ、トルティーヤを浸して食べる牛スープなどメキシコ風の料理。

 猫は辛い物が食べられないはずだが、耳族がこんな店で働いて大丈夫なんだろうか。


「むふー もぐもぐ……

 こんな美味しい物がマカレーナにあったなんて知りませんでしたわ!」


 パティはこの料理が気に入ったのか、ものすごい勢いでムシャムシャ食べていた。

 それにしてもさっき屋台でたくさんおやつを食べていたよね?

 私も食べこれはハマる!


 美味すぎて二人でたくさん追加注文してしまい、全部(おご)ってもらうのは悪いからその分の銅貨五枚分は自分で払っておいた。

 お店でゆっくりしていたらもう夕方前になっていたので、これで帰ることにする。

 帰りはまた辻馬車にて。

 ビビアナはお店の前で手を振って見送ってくれた。

 一応お忍びという理由があるので大聖堂前で降り、そこから歩いて帰る。


「美味しい物がたくさん食べられたし、いろんな物も見られてとても楽しかったですわ。

 ありがとうございます。うふふ」


 パティはにっこり笑顔で喜んでくれた。

 満足してくれたようで良かったが、嫌な思いをした暴漢についてはあれから口に出さずむしろその気遣いに恐縮してしまう。


---


 翌日の午前、スサナさんとエルミラさんと訓練をしていると、門番から私に尋ね人がいると聞いて、門へ行ってみた。

 すると昨日の猫娘のビビアナがいた。あれ?

 パティがガルシア家の令嬢とわかっていても、私が侯爵家の屋敷に住んでいるなんて一言も言っていないのに何故?


「昨日マヤさんたちが帰った後にテーブルを片付けていたら、バッジが落ちていたニャ。

 ガルシア家の紋章だったのでもしかしたらと思って門番さんにマヤさんがここにいるかと聞いたら当たりだったニャ。

 誰にも落としたと言っていないから安心するニャ」


 やべーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!


 私は青ざめる。

 徽章(きしょう)を落としていたなんて今まで全然気づかなかった。

 こんなことが侯爵やパティにバレたら怒られるだろうし、徽章(きしょう)を悪用するやつが必ず出てくる。

 それをわざわざ黙って届けてくれるなんて、本当に性格がいい娘なんだな。


「マヤさんはここの貴族様かニャ?」


「いや平民だよ。訳あってここの直属兵として働いているんだ」


「あてし、あなたのことが気に入ったニャ。

 友達になって欲しいニャ。

 あ、貴族だからって取り入ろうと来たわけじゃないニャ」


「ああ、本当にありがとう。もちろん友達になろう」


「嬉しいニャ~

 じゃあ、あてしは仕事があるからこれで失礼するニャ。

 ばいばいニャ~」


 ビビアナは手を振って颯爽(さっそう)と帰って行った。

 友達といっても、あまりちょくちょく行けないところだから、そんなに会うことはないのかな。


---


 数日後の夕食、食卓にこの前食べたタコスによく似たものが上がっている。

 パティは「なんでぇ?」という顔をしながら大喜びで食べていた。

 食事を終えて片付けが始まり、ダイニングルームから出ようとしていた時だった。

 そこには片付けをしている、給仕服姿のビビアナがいた。

 あれぇぇ??


「あ! マヤさん!

 ちょうどガルシア家が使用人の募集をしていたから応募したニャ。

 お店は辞めて今日からここで働くことになったからよろしくニャ!」


「ああ…… そうなんだ。これからよろしくね」


「あてしは料理も出来るから、美味しい物をたくさん食べてもらえるニィ。

 住み込みで働くから毎日会えるニャぁ」


「まあビビアナさん! あのタコスはあなたが作ってくれたんですの!?」


「そうだニャ。またいつでも作るニャ」


 パティもびっくりしていたが、好物になったタコスがまた食べられるとわかって大喜び。

 これから賑やかになりそうだな。


第十話の続きです。

チュロスなどの食べ物はスペインのものを参考にしています。

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