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ニートを本気にさせたのは  作者: 岸 凛太朗
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出会いから始まるニートの壮絶な人生

飛んでいるカラスを部屋の窓から見つめていた。やがてカラスは見えなくなった。遠くに行き見えなくなったのか、夕日が沈んだせいで見えなくなったのかを考えていたら、もう夕方だということに気づいた。最近時計を見る事はほとんどない。見る必要がないからだ。朝は寝ていて昼に起きる。起きた後は漫画を読んだり、パソコンでオンラインゲームをしたり。夕方になり母親が帰宅する頃、俺は一階のリビングに降りる。夕飯を食べると、すぐ二階に上がり、また暇を潰す。「もう21なんだから、早く仕事先を見つけなさい。バイトでもなんでもいいから」なんて怒鳴りつけていた母親も呆れたせいか何も言わなくなった。父親は俺の事なんか全く気にかけていない。父親といっても、母の再婚相手だからそもそも本当の子ではない。気にかけないのも無理はないし、俺自身もなんとも思わない。寧ろ有難い。普段時計を見ない俺は今日は時計を見る必要があった。オンラインゲームで知り合った人と都内で会うことになったのだ。チャットで意気投合し、向こうから誘ってきた。聞くところによると相手は女性であれと同じ21才らしい。下心があるわけではないが、女性と接点が全くない俺にとって断る理由は無かった。待ち合わせ時間はよ7時30分渋谷ハチ公前、とベタな場所を指定してきたことから察するに、向こうも誰かと待ち合わせする事に慣れてない人なのだろう。いつもお互いたまたま同じ時間帯にあっちの世界で会っていたが、こうやって時間を決め、こっちの世界で会うのは少し楽しみでもあった。



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