旅立ちの光
体調悪くて気分転換にかいたら思いの外筆がのってしまいました。
作者は不思議な鱗的な特性でも持ってるんですかねぇ(白目)
ひたすら歩くこと3時間、途中比較的狩りやすい魔物をかりつつ、いい加減実は間違ってるんじゃ無いかと内申思い始めた遠くにかすかに街の外壁が見えた。
「やっと着いたか…」
しばらく外から眺めていると門には兵士が数名居るのみで他には居ないようだ。
「ふむ…」
しばらく観察を続けているとどうやら簡単な検査で終わるようだ。
「特に突っ込まれるような事もないようだな」
そう確認すると門の方に向かう。門の前には中に入るための列が出来ており辺りには出店がでていた。
辺りは肉の焼ける匂いや魚の焼ける匂いなど食欲をそそる匂いで溢れていた。
沙毅は一通り辺りを冷やかすと入門待ちの列に並んだ。
「よし、問題ないな…通っていいぞ」
沙毅の前の人物が呼ばれ次は沙毅の順番である。
「次の奴、来てくれ」
周囲を観察しながら呼んだ兵士の前まで行く
「さてと、お前さん見た感じ旅人って感じだがここにきた目的と身分を証明出来るものあるか?」
沙毅はあらかじめ考えていた通り盗賊に襲われた哀れな旅人を演じる。
「ここにくるまでに盗賊に襲われましてなんとかこの街にたどり着けたんですが身分証は逃げるために捨ててきた荷物と一緒にしていたので…身分証明をするものは持っていないんですがだめでしょうか?」
「いやそう言うことならこれに名前を書いてくれ。最近はこの辺りも物騒になってきたから命があっただけましさ」
さも辛そうに装う沙毅に門の兵士は気の毒そうに声をかけると入門手続きを手早く済ませる
「すまないが入門には銀貨1枚いるんだが、このあとギルドに行くならこの札を持っていってくれ」
と片手には少々収まらない木札を渡された。
「それは入門費用を肩代わりしてる証明さ、ギルドに行けば依頼をこなした報酬から払うこともできる。説明は以上だ、入っていいぞ」
そう言い兵士は自分の業務に戻っていった。
無事に街に入った沙毅は門の兵士から聞いた通りギルドに向かう。幸いこのまちは道が整備されており道も複雑にいりくんでいないためギルドには簡単につくことができた。
「さてさっさとギルドに登録して情報と資金を集めますか」
そう意気込むとギルドの扉に手をかけ中に入っていく。
中は以外に清潔に保たれており一階は酒場兼カウンターとなっており二階には喫茶店となっているようだ。
カウンターには買い取りと依頼関係の二種類で奥の2つが買い取り専門後の8つのカウンターは依頼関係のようだ。
今も若い冒険者が美人の受付嬢対し顔を赤らめながら依頼を受けている。
沙毅はさっそく空いているカウンターに行くと
「すいません、ギルドに登録したいんですが…」
「はい~では~こちらに書いてある事項に~回答してくださ~い」
とおっとりした受付嬢に渡された紙に必要事項を書いて行く。こんな身近な所でフィーに教わったことが役に立つとはと沙毅は考えていた。
紙には名前、特技、年齢、使用する武器・魔法、などが書いてあり挙げ句の果てには傷付けることを避けたい生物まであった。
後で聞いてみると種族の特性上傷つけてはいけない生物がいるそうだ。例を挙げるならばケンタウロスならユニコーンを傷つけてはいけないなど。
「はい~それじゃあ~最後にこれに血を垂らしてください~」
どうやらギルド恒例イベントギルドカードへの血を垂らす儀式のようだ。沙毅は中二病は卒業していたはずだが卒業しきれない部分もあったため心なし緊張していた。
カウンターの上にはギルドカードと小さな針が置いてあり沙毅は指先に針をさし血をギルドカードに垂らすとギルドカードが輝き、輝きが収まるとそこには沙毅の名前とギルドランクが書いてあった。
「これで~ギルド登録は~終了です~ようこそ冒険者ギルドへ~」
沙毅はギルドに登録したことによりやっと色々な下準備ができると考えていた。
その後は受付嬢におすすめの宿を聞きそこに泊まるという王道展開であった。
「フィー、今日から下準備を始めるよ。ここならあいつの情報も集まるだろうしな…」
月を見ながら沙毅はそう呟くと最後に「おやすみフィー」といい眠りに着いた。
空には月がただ静かにいた。