表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺たちの勇者学園物語  作者: 光大地
幼少期編
3/7

第3話 ドラゴンとの遭遇

グォォォォォォォォォォォッ!!!!

禍々しい遠吠えが森に鳴り響く、鳥たちが慌てて飛び立ち、森に住む魔物たちが逃げ惑う。

俺は逃げてくる魔物にぶつかり蹌踉よろめきながらながらも、なんとか避けつつ先へと進み、煙の出処へと辿り着いた。

アルトさんの見立て通り、森は炎上していた。

ゴオゴオと音を立て、皮膚が溶けてしまいそうなほどの熱気が押し寄せ、今にも気を失いそうになる。

腕で顔を守りながら、炎上の原因を探ろうと目を凝らしてみると、大きな影が炎の中に立っているのが見えた。

その時、後ろから肩を叩かれて振り返ると、クレアをおんぶしたアルトさんが立っていた。クレアを降ろすと、アルトさんが俺に話しかけてきた。


アルト「コウ様!怪我はしていないか!?」

コウ「俺は大丈夫だよ、ちょっと様子を見てくるだけなのに大袈裟だって」

クレア「お兄ちゃん、アルトさんに迷惑かけたらダメでしょ!」

コウ「俺には強力スキルが付いてるんだから大丈夫だって。それよりも、炎の中に何かいるみたいなんだ」

アルト「なっ、ここは魔王城から遠く離れた平和な森の中だ。あり得ない、あり得る話じゃない……」

コウ「アルトさん?どうしたの……?」

アルト「コウ様、今すぐクレア様を連れて、ここから離れるんだ」

クレア「アルトさんは……?」

アルト「……私はここで、魔王を迎え討つ」

コウ「ま、魔王!?」

アルト「ここは魔王城から最も離れた安全で平和なこの国で、これだけの大災害を起こせるのは魔王しかいない。あるいは、別の何か……」


ドシンドシンと、足音がこちらへと近づいてくる。

アルトさんの手が小刻みに震えている。

前にある程度の経験を積んだ人は、対象の放出する魔力量から、対象の実力を把握することが出来るのだと聞いた。

アルトさんは王国中の皆が認める実力者、そんなアルトさんが震えるほどの何かが来ようとしている。

俺はクレアの手を引き、走ってこの場から離れようとしたその時。

次の瞬間、背中に重い衝撃が走ったと同時に、目の前が真っ暗になって、気を失った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ