結(むすび)
どこかで、
おじいさんが孫のために
オルガンを弾いているらしい。
ざらざらと音を立てて呼吸する、
僕の背中を撫でていく。
時々喉がひゅうと鳴って、
呼んだ訳でもないのに
野良犬達が集まってくるから、
僕は彼等の真似をして
低く唸って追い返した。
電線に居座った大きな鴉が、
じっとこちらを見つめて
僕の命を品定めしているよ。
ぱらぱらと風にあおられて
開いた本のあちこちで、
黒い言葉に赤い花が咲いている。
真っ白い本が血を吐いている。
どこかで、
おじいさんが孫のために
オルガンを弾いているらしい。
ざらざらと音を立てて呼吸する、
僕の背中を撫でていく。
時々喉がひゅうと鳴って、
呼んだ訳でもないのに
野良犬達が集まってくるから、
僕は彼等の真似をして
低く唸って追い返した。
電線に居座った大きな鴉が、
じっとこちらを見つめて
僕の命を品定めしているよ。
ぱらぱらと風にあおられて
開いた本のあちこちで、
黒い言葉に赤い花が咲いている。
真っ白い本が血を吐いている。
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