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若狭タモツと介助スーツ 第1話
人間は簡単には死ねない世の中になっていた。
医療の発達により、未熟児は無事に生まれ、年寄りは病気を患った後も長い間生き続けることができた。
となれば、最後まで若くありたいと願うのは人の世の常であろう。
若狭タモツもそう願う一人であった。
彼が他の人と違っていたのは、その願いを実現すべく、行動に移したことである。
介助ロボットからさらに技術は進歩して、介助スーツなるものが開発されていた。
ロボットが病人や年寄りを看護士のようにサポートするのに対し、スーツは装着した人間の脳波と連動して、その動作を自然と行えるようにした製品である。
装着した人間の脳波に連動した動きをするため、老人が装着するとどうしても年寄り臭い動きになってしまう。
タモツは子供の頃、それがとても不満であった。
そして自分は若いままでいたいと考えた。




