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てんせい☆  作者: MAKI
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【075話】第2回魔界見学

*****空き地(闇王の城)*****



闇の世界へ調査に行った6名は新たに建てられた闇の領土メアリーの城に戻りミサキに報告する。


「じゃあ、闇の世界は魔界と全く別の世界だったってことなのね?」


「はい、それにあれは暗闇の壁ではなく、全てを消し去る暗闇でした。あの暗闇に包まれると地面ですら無くなっていましたので。」


マキが代表してミサキに闇の世界での調査結果を伝えた。


「しかしあの暗闇の速度は遅いので、闇の世界を消滅させてしまうにはかなりの時間がかかります、なので食い止める方法ならなんとできるかもしれません。」


「そうね、なにか方法があるならそれに越したことはないわね。で、その方法って?」


「あの暗黒の壁は光に弱いみたいなんです。だから壁の前に光の柱を立てれば壁の進行を止めれるかもしれません。」


「なるほど、だったら闇の世界は今まで通りの生活が送れるかもしれないってことね。」


今はそんなものは作れないかもしれないが、時間はまだ十分にある為、開発していけばなんとかなるのではないかと、ミサキに説明した。


だが、メアリーはその申し出を断った。


「あの、私としましてはこれ以上の迷惑はかけられませんし、これから魔界に永住する事を決めましたので、闇の世界はなくなってしまっても構いません。」


「メアリーがそう言うのなら仕方ないわね。しかしあの暗闇は一体なんなのかしら。闇の世界の天井部分というか、魔界の底になるのかな、そこは暗闇に覆われても無事だったんだよね?」


「はい、闇の世界の地面は無くなってましたが、天井は無事でした。」


「てことは、暗闇の壁は魔界には影響がないのかもしれないわね。」


暗闇の正体は今のところ全くわからないため、ひとまず調査は打ち切った。




*****魔王城*****



5人は新領土の城から魔王城に戻った。


カオス、ディオの2名も他の総司令官と同様拠点である魔王城に戻り総司令官室にいる。


「みなさん、この度はせっかく魔界に見学に来たはずでしたのに、闇の世界の為に多大な労力とお時間を使わせてしまい、申し訳ございません。」


改めて謝罪するメアリー。


「メアリーは、大事な仲間なんだから、助けるのはあたりまえ、だから気にするな」


マキがメアリーの背中を『ぽんっ』と叩く。


「そぅですよぉ、助けに行きたくても、行けない場所に行くバカな人もいるけどねぇ。」


ユキは横目でマキをみながらおちょくる。


「もう!まだ言ってるし、ユキは根に持つタイプだな。」


メアリーはそんな会話を聞いて笑顔がもどった。


「さて、じゃあこれからどうしよっか?」


「せっかく5人集まったのですから全員で魔界巡りなんてどーですかー」


ミカがどうせなら全員で行こうと提案し、5人で魔界ツアーをする事が決まった。


「魔界ツアーね、どこがいいかしら。」


「最初は、魔物狩りがいいですー。」


「ミカねぇさんほんとすきですねぇ。」


(うわあ、ミカちゃん目が輝いてるし。)


すっかり狩りにハマってしまったミカからの意見で、魔物狩りに行く事になった。



ミサキの瞬間移動により魔物の棲家に辿り着いた。メアリーにとっては初参加となる魔界ツアーである。


「わたしは見てるだけだから、みんなでたくさん倒してネ。」


「お姉様は討伐なさらないのですか?」


「わたしが魔力を使っちゃたら、総司令官以下数千から数万集まってきちゃうから狩りどころじゃなくなるわよ。」


(それもそうだ。魔界の魔王だもんね。)


「ここは、以前の場所とは違いますね」


「前にあなたたちが行ったところは、魔物狩りの練習みたいな場所だからね」


「じゃぁここわぁ、キケンなんですかぁ?」


「普通の魔族なら、数万の軍勢で魔物の駆除を行う場所だけど、私達なら5人で十分過ぎるわ。」


全員の能力を把握しているミサキは、この4人が魔界の魔物なら全て倒せるくらいの能力を持っていることが解っていた為、危険な魔物が多数生息する魔物の棲家へ連れてきたのだ。


現在魔物の棲家である森の入り口にきていたが、魔物の棲家はその名の通りものすごい数の魔力で満ち溢れていた。


「以前の場所とか比べ物になりませんねー」


本来なら集団の一番後ろで守護や治癒を施すような存在であるミカだが、いざ聖剣を握りしめると豹変し、自ら先頭に立ち森の中に進んで行った。


ミカは聖剣で次々魔物を狩っていく、凄まじい勢いだ。さらにその表情はものすごい笑顔だった。


「ミカちゃんルンルンだね。」


「あそこまで嬉しそうに魔物を狩る人はミカちゃんくらいでしょうね。」


「あのぉ、あの人だれですかぁ。」


ユキも驚くほど狩りをしているミカは別人だった。



メアリーは初めてだったのでミサキが教えている。そして自らの能力を屈指し魔物を黒い砂に変えながら狩っていく。


(メアリーのあの能力って凄いなあ。)と感心するマキ。


ユキは冷気で魔物を凍らせ、粉々に粉砕していた。


(ユキもなんか嬉しそうだな。それにあの冷気、前よりも範囲と冷却スピードが増しているし。)


マキは新魔法の実験も兼ねて適当に狩っていた。


ミサキはそんな4人の様子を後ろから嬉しそうに眺めていた。


全員姿は女子高生姿のままだったので、もしどこかの魔族がこの光景を見たのなら『小さい女の子達が魔物を笑顔で狩っていた』と驚かれていただろう。


ミカはどんどん奥へ進み、狩ることに恍惚とした表情を見せていた。とてもあぶない人にしか見えなかった。


(ミカちゃん、なんであんなに楽しそうなんだろ。攻撃するのが好きなのかな?)マキがそんなことを思いながら狩りを続けていると、突然悲鳴が聞こえた。



「きゃあぁぁぁぁぁぁーぎゃぁぁぁぁーああああああ」



その悲鳴はまるで断末魔の叫びのようだった!


ミカが先程進んだ奥の方から聞こえてきた為、全員が慌ててミカのところへ駆け寄る


「ミカちゃん!どうしたの?」


「ミカさん、何事ですか?」


「ミカねえさん、大丈夫?」


マキ、メアリー、ユキはミカを探したがいない!


「ミカちゃんどこ?」


「まさか魔物に!」


「ミカさん!どこですか?」


声の聞えた周辺を必死に探すが見当たらない。


だがただ一人ミサキは笑っていた。


「ミカちゃんは上よ。」


マキ、メアリー、ユキが上を見上げると、ミカがわざわざ天使に姿を戻しさらに手で顔を覆っている。


「そ、そこに…魔物がいるの。誰かなんとかして。」


ミカを怖がらすほどの魔物の正体。


(ミカちゃんほどの天使が怖がるような魔物なんて気配すらしなかったけど。)そう思いながら、マキは辺りを見渡した。


「まさか、この魔物?」


「そう…それです。おねがい…なんとかして。」


それは魔虫『ゴキちゃん似』であった。


魔虫は魔物を咀嚼中であった。かなり大型の魔物の口や目、毛で覆われていたはずの体も魔虫で溢れかえっていた。


「うわぁ、すごぃうじゃうじゃいる。」


「これは、うちでも逃げるわ。」


「なるほど、たしかにキモイですね。」


メアリーが闇の力で黒い砂に変えてしまった。


「ミカさんもう安心ですよ。」


「メアリーちゃんありがとー」


ミカは女子高生に戻り狩りを再開した。


5人はどんどん奥地へと進んでいく、魔物討伐隊でも入れるような場所ではないのだがかまわず進む。


強さの違いを感知できない魔物が哀れにも討伐されまくり、魔物の強さもかなり強くなってきてた。


すると、メアリーの足元に緑色の竜が現れた。かなり小さかった。


「な、なんでしょうかこの小さな魔物は。」


「なんだろ、小さいけど竜の仲間なのかな。」


メアリーの足にかぶりつこうとしたため、メアリーが踏みつぶした。


「うわっ、踏んじゃった。」


アイテム『緑竜の牙』を手に入れた。


「なにそれ?みたことないわ」


ミサキも初めて見た竜らしく、アイテムも初めて見るものだった。


「なんかわかりませんが、こんなものが手にはいりました」


「それは竜を倒した、いや踏みつぶした『証』だから持っとくといいよー」


「こわっ竜を踏みつぶした女だ。」


「ええほんとですわ、メアリーちゃんて恐ろしい。」


「うんうん、こわぃ。ユキもふみつぶされなぃようにしなぃとぉ。」


「あんな小さかったら誰でも踏みますよ。変な呼び方しないでください」


メアリーはほっぺをふくらませそう言う。だがマキは帰還したとき総司令官達にそれを伝え、それを聞いた総司令官は驚き、さらにその話を副司令官、大将軍、将軍と伝わっていった為、それ以降メアリーは竜を踏みつぶすほど恐ろしい女として魔界中に噂が広まるのであった。


「メアリーちゃん、マキちゃんなんて、鬼畜のマキ、魔法少女マキ、とか呼ばれてるんだよ、だから気にしないのー」


(いや、それはもう忘れたいんだからいいのに…)


「ですがマキさんの場合、それは事実ですから。」


「そぅですよぉ。って、メアリーもじじつだしぃ。」


そんな会話をしているとマキがミサキの方を見て話し出す。


「ミサキねえさん、ここの魔物って、ねえさんなら全部一瞬で討伐できるんじゃないの?」


あれだけの領土の魔族を滅ぼしたミサキなら簡単に討伐できるはずなのに、何故そうしないのかが気になっていた。


「できるわよ。わたしが消してしまったら、食料の魔物までいなくなっちゃうでしょ?それに魔族は魔物を狩っても魔力を増やすことができるからね、その為にもわたしは討伐をしないの」


「なるほど、納得しました」


5人は魔物の棲家のど真ん中で、狩った魔物を料理し、食べたり騒いだりとバーベキューが始まった。


おなかもいっぱいになり、魔物狩りツアーはこれで終了し魔王城へと引き揚げたのである。

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