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てんせい☆  作者: MAKI
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【007話】真欧学園編2

2年生になったミサキは風紀委員長として、学園内で起こるトラブルをどんどん解決していった。


些細ないざこざや、いじめ、大喧嘩まで、ミサキが駆け付ければすべて解決、しかもその後は当事者同士がお友達になれるという特典までついてくる。


こういった活躍のおかげで、2年生同士での揉め事は一切なくなり、生徒全員がミサキを慕っている。


1年生からもミサキはお姉様的存在で常に憧れの眼差しで見られていた。


だが何故か1年生間で起こるトラブルは後を絶たなかった。


「ミサキーどうしたの?元気ないね」


同じクラスメイトのリサがミサキの様子がおかしかったので声をかける


「う、うん。1年生の子達がなかなかまとまらなくて…わたしの力不足なのかも。」


ミサキから笑顔が消えかかっていた。


「なにいってるの!ミサキは風紀委員長としていつもがんばってるじゃない!小さないざこざなんかほっとけばいいのよー」

リサはミサキを元気付けようと声を掛ける


「ダメよそんなの、この学園にいる生徒全員が楽しく通える…そんな学校にしたいのよ。」

ミサキは真剣な眼差しでリサに言った。


「ご、ごめんなさい…わたしいいかげんな事を口にしてしまって…」

リサはミサキの真剣な眼差しに少し恐怖し、そして自分はなんて事を言ってしまったのだろうと反省した。


「あっ。。。ごめんねリサちゃん、別にそんなつもりで言ったわけじゃないから気にしないで。」


落ち込むリサに笑顔でそう答える。


「うん、じゃあミサキがんばってねーそれじゃ」

リサはミサキの笑顔で元気を取り戻し、教室を後にした。


そして昼休み、ミサキは風紀委員長として学園内をいつものように巡回していた。


1年生の教室が立ち並ぶ廊下、すれ違う生徒はみんな立ち止りミサキに見とれている。そんな中ある教室からまた1年生同士のケンカの声が聞こえた。駆けつけてみると以前ケンカを仲裁し、その後仲直りして仲良くなったはずの2人の生徒であった。


(まただ、この子達先日もケンカしてて、仲直りしたはずなのに…何故?)


2人の1年生は睨み合い今にも殴り合いが始まりそうだったので、慌ててミサキが声をかける。


「どうしてまたケンカしてるのかな?この前、ケンカはせず仲良くするっていったよね?」


ミサキの声を聞き『はっ』っと我に返る2人。


「は、はい!そういいました。さっきまで仲良くしていたのですが、何故か急に思い出して…そしたらもう気がついた時には…。」


(急に思い出した?どうゆうことなのかなー。他の1年生もこの子達と同じ理由の子が多かったし、これはなにかありそうね…。)


「もうケンカしちゃダメよ!仲良くネ」


ミサキは笑顔で2人にそう伝えると2人はミサキに謝罪し、お互い手を取り合い、先程までのケンカが嘘だったかのように仲良く立ち去った。


昼休みも終わりミサキは考えた。


(何故ケンカが再び起こったのだろう…。2年生ではありえないことが1年生の間では起こっている。何故、何故、何故?)

頭がパンクしそうなくらい考えた。そして思い出した。ケンカやトラブルの場にはいつも同じ生徒がいたことを!


そして放課後、学園長にある物を借りた。生徒一覧名簿である。

写真入りで氏名、住所、生年月日、血液型、成績、などあらゆる個人情報が記載されている名簿である。もちろん一般生徒が閲覧できる名簿ではない。そこはミサキの特権(理事長の娘)の立場を悪用したのだ。(本人はそう自覚しているらしいが、ミサキの頼みごとを断れる人間など存在しないが正解である)


名簿の写真と自分の記憶とを照らし合わせ、遂に見つけた

【天地ミカ】そうこの子である。

青い髪に青い瞳、しかもかなりの美少女!ミサキの好みど真ん中でもあった。


(そうそうこの子だわ、天地さんていうのね。しかしなんてかわいらしいんでしょう。)


次の日、ミサキはこの生徒に接触を試みようと1年生の教室へ向かう。ミカは1年A組、優秀な生徒のクラスだった。


「天地ミカさーん、いらっしゃるかなー」

A組のクラス全員がミサキに注目する。


「ミサキせんぱいだー」

「めっちゃキレイー」


「ミサキお姉様がいらっしゃってるー。」

「ミサキ様ぁ(ハート)」


ミサキの人気は絶大で、あちこちから桃色の声がこだまする。


そして1人の小さな女の子がミサキに近づいてきた。


「ミ、ミサキせんぱい。わたしが天地ミカです。」


そこには写真で見るよりかわいらしい美少女が立っていた。

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