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てんせい☆  作者: MAKI
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【061話】新たな転生者

その場所は人通りも多く、女子高生は人ごみに紛れマキの方に向かって歩いてくる。


女子高生が何者なのかを見極める為、ミサキ、ミカ、ユキの3人は少し離れてその様子を伺っている。


そしてその女子高生はマキの目の前にやってくると立ち止まる。


マキの顔をじろじろ見て、その女子高生は話し出す。


「あなた何者?人間じゃないわね。」


そう告げるとマキ以外の3人にも目を遣るが、あまり気にしていないようだ。


マキ以外は完全に能力を抑え込んでいる為、どうみても普通の女子高生にしか見えないからであるからだろう。


「人間じゃなかったらなんだよ、あんたこそ何者?それにいきなり来て言う言葉がそれかよ!」


強い口調で言うマキ。その女子高生を睨みつける。


その女子高生は微笑んでいる。


「私は知水イリアよ、あなたは?」


「うちは城間マキ、んで人間じゃないってどういうことだよ?」


「そんなの言わなくても解るでしょ?」


イリアと名乗る女子高生は、マキの正体を知っているかのような、言い方だった。


「で、どうすんの?」


「こんな人間の多いところで、なにかするわけないでしょ?あんたバカじゃないの?それに気が付かない?ほんとにバカね」


(この野郎、スライムにでもしてやろうか!)と思っていたが、『気が付かないの』と言われ周りを見ると、イリアと名名乗る女と同じ制服を着た3人の女子高生が立ち止まってコチラをみている。


「で、たかが4人で私に勝てると思ってんの?」


何者かはわからないが、女子高生4人くらいなら、余裕で勝てると思っているマキ。


「はぁ、まあいいわ、あなたのお友達にもあなたの正体がバレたら困るでしょ?またの機会にしましょう。私は明桜女学院の生徒だから覚えといて。またお会いしましょう」


そう言うと、イリア達はどこかへ行ってしまった。


どうやらマキ以外は普通の女子高生だと思っているらしい。


ミサキ、ミカ、ユキの3人は、イリア達がどこかへ立ち去ったのを確認するとマキに駆け寄ってくる。マキは3人に先程の会話の内容を話す。


「マキちゃんを人間じゃないって見破ってたわけだね。」


「まぁ、にんげんらしくわぁないですけどねぇ。」


「マキちゃんあの子達、もしかしたら同じ転生者かもね。」


「はい、ミサキねえさん、もしかしたら敵になっちゃうかもです。」


「まあ、それならそれで駆除するだけだしね。」


「もちろんですわ。マキちゃんにちょっかいかけるなんて、わたしが許しません。」


(ミカせんぱぁい、マキせんぱぃのことになると人格かわっちゃぅなぁ。)


知水イリア、それに近くにいた同じ制服を着た3人。一体何者なのだろうか。




*****明桜女学院学生寮*****



イリアと3人は明桜女学院の生徒である。


真欧学園と同じくお嬢様学校である。だが、明桜女学院は全寮制であった。


そして、イリアを含めた4人は現在、寮に帰ってきていた。


外出するときも制服の着用を義務づけられていた為、冬休みにもかかわらず制服を着ていた。


今はイリアの部屋に集まっている。先程のマキのことについて話しているようだ。


「イリアさん、先ほどの女性の方も転生者ですか?」

そう聞くのは、イリアの最初の仲間であるエミ。


「そうね、何者かはわからないけど、結構強そうだったわ。」


イリアはマキが只者ではないことは解っていたが、何者なのかまでは判っていなかった。


「私達のように、イリアが記憶を戻したわけじゃないから、少し用心したほうがいいかもね。」

2人目の仲間の真面目で見るからにお嬢様な、マリナがそう言う。


「そうだね、向こうはやる気みたいだったし。何かありそうで怖い。」

3人目の仲間のボーイッシュなカオリが言った。


「もしかしたら、さっきのマキって子は、記憶の他に転生前の力も、取り戻してるのかもしれないわね。」

イリアが3人の仲間に言った。


実は、この4人は転生前の記憶は蘇っているのだが、それぞれが持つ能力自体は取り戻していないらしい。


イリアだけは、何故か転生前の記憶を蘇らせることができるようになったのである。


この4人はそれぞれが異世界に住んでいて、ミサキ達と同じように、転生大全集により人間として産まれ、育ってきた。


イリアを除く3人は、自らが無意識に放出していた異世界の能力をイリアが感じ取り、そしてイリアの持つ転生前の記憶を取り戻す能力のおかげで記憶を取り戻すことができた。



○知水イリア

明桜女学院に通う2年生。マキと同じく生徒会会長であり転生者。銀色の髪。

記憶を取り戻すきっかけとなったのは、幼い頃に交通事故に遭い、生死を彷徨った時に見た夢がそのまま転生前の記憶だった事を思い出した為である。


記憶は戻ったが、異世界にいたときの能力までは戻らなかった。しかし、異世界独特の能力は感知でき、転生者だとわかれば、転生前の記憶を取り戻すことができた。


こうして、イリアは数年に渡り、同じく転生者である者を集め、現在はイリアを含め4人になっていた。


そして先日は転生者かどうか微妙な感じだったマキが、先程は完全な転生者であり、尚且つ記憶もおそらく能力までも取り戻している事に驚き、声をかけたのだ。


「能力まで取り戻してるとしたら、私達も取り戻すことができるかもしれないわね。」


「問題は、どうやってあの子に聞くかだよね、さっきはやる気満々だったし、かなり警戒してそうだし。」


「とりあえず、城間マキって子の事を調べてみましょう。あの制服は真欧学園の生徒だからすぐに解るはずよ。」


イリアがそう伝え、城間マキの素性を調べた上で、今後どうするのか決める事にした。

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