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てんせい☆  作者: MAKI
55/230

【055話】魔女マキの家

*****マキの家*****


マキ達のいる部屋に突然現れた魔方陣。

そこから出てきたのは妹のサーシャであった。


出てきてすぐにサーシャは

「おねえちゃんのバカ!チビ!おたんこなす!」

と大きな声で怒る。


「いきなりきてそれかい!えいっ!」


『バキッ…ボコ。』


サーシャはマキに飛び蹴りをくらいドアと突き破り外へ。。。

でもすぐに部屋に戻ってきた。


「で、なんの用?」


「おねえちゃんが、私があの堕天使を退治したことにしろって言ったでしょ!そのおかげで散々いろんなこと聞かれて、身動き取れなくなっちゃったじゃない!」


「それと私の家に来るのとなんの関係があるんだ?」


「だから、その…」

サーシャはミサキ、ミカ、ユキの方をチラっと見つめる。


サーシャは姿勢を正し、きちんと礼をし、

「あの、皆様、遅くなってしまいましたが、本当にありがとうございました。皆様のおかげでこの世界は救われました。愚かな姉ですが見捨てずよろしくお願いします。」


「いえいえ、そんな感謝されるほどのことはしてませんよ。お気になさらずに」

笑顔で応えるミサキ。


「マキさんには、私の世界を救っていただいたご恩がございます。その方の為なら当然の事をしたまでです。」

ユキもそう言う。


「マキさんは私達にとって大事な家族であり友人でもあります。そのマキさんの世界を守るのは家族を守るも同然です。」


3人が3人共、マキを信頼し、大事にしている事をサーシャは凄く嬉しく思った。


「皆様、本当にありがとうございます。本当は私も姉のことを尊敬しております。わざと悪者を演じ、私の為に目標であった大魔女の座を捨てたりと本当に愚かな姉です。ですが…わ、わたしは、そ、そんな姉が…大好きです」


大魔女として毅然とした態度で礼をいい、しかし3人のマキに対する思いが自分が姉に対する思いと重なったのか、サーシャは泣き出した。


「マキ、サーシャさんのが一枚上手だったね。」


「妹も成長してたみたいです。」


大人なマキを見たミカとユキであった。


「おねえちゃん、国王には会っていかないの?」

「会ったらその場で取り押さえられてしまうわ!」


「それもそうだね…。」


「あっ、そろそろ戻らないとまずいから戻るね。皆様、それではまた。失礼致します。」

サーシャは魔方陣で神殿へと帰っていった。


マキ達は寝ることにした。

ベットは2つしかないので、ミサキとユキ ミカとマキが別々の部屋に別れて寝ることとなった。その夜はミサキとユキが壁に耳を付けて、マキとミカの部屋がらもれる声が静かになるまで『距離を縮める方法』を聞いていたことをマキとミカは知らない。


そして翌日、ミサキとユキはすでに起きていた。ミカとマキも2人そろって部屋から出てくる。ニヤニヤとしながらユキは尋ねる。

「おはよぉございますぅ、おねえちゃん達、まだねむそうですねぇ、遅くまでおきてたんですかぁ?」


「えっ、そ、そーだよ。ね、ねえマキちゃん。」

明らかに動揺するミカ。

「う、うん。そ、そうそういろいろ話し込んでたらおそくなっちゃった。」

もうバレバレなのは分かっているがごまかすマキ。


「あははは、で、今日はどこいこっか。」

「空飛ぶ『ほうき』で、でかましょぅ、ユキはやくのりたぃ」

ミサキもユキもよほど空を飛べる『ほうき』が気に入ったようだ。」


行き先を考えているマキ、すると突然、魔方陣が浮かび上がった。

サーシャだった。


「皆様、おはようございます。昨日はあまりお話できなかったので、遊びにきちゃいました。」


「サーシャさんおはよー」

「大魔女さんだぁーおはよぉございますぅ」

「おはようサーシャさん」


「なにしにきたんだ?まあいいけど。今、どこに行こうか考えてたんだけど、サーシャどこがいいかな?」

サーシャはすぐにいい場所があると答えた。


「おねえちゃん、あの国ならいいんじゃない?魔女だけなら危ないし、これだけ異世界の強い方々がいらっしゃれば探検もできると思うし。」


「魔女だけなら危ない国って?たしか3つの国があるんですよね?3つの国すべてに魔女がいらっしゃるわけではないのですか?」

ミカが不思議に思い聞いてみる。


「いえ、3つの国以外に、誰も住んでいない4つ目の国…と呼べるかどうかわかりませんが、大陸が存在するのです。」

サーシャはこの世界のことを説明する。大きな海に4つの大陸があり、そのうち3つは魔法使いが住める大陸であるらしい。もうひとつの大陸は魔法が一切使えないので、誰も住まない。ということだった。


「なんで使えないんだろうね、マキちゃんでもわからないのー?」


「うん。行った事はあるんだけど、魔法が使えないから、熊みたいなのが出たから逃げてきちゃった。まったく理由はわかんないよ。」


「それってマキだけじゃなく、私達もそれぞれの力が使えない可能性もあるわけだよね。」

ミサキがマキに尋ねる。


「そうなんですよ、だから行こうかどうしようか迷ってるんです。」


「じゃあ、いきましょう」

「うんいこー」

「たんけんたんけん、わーぃわーぃ」


(この人たちは恐れることを知らないからなぁ。まあ力が使えなくても化物みたいな人ばかりだし…いってみるか。)


「じゃあ、いってみますか。」


マキ達4人は4つ目の国へ探検しにいくこととなった。

「じゃあ近くまでは『ほうき』でいこうよ』


「ほうき?はい?ほうきでどうやっていくのですか?」

サーシャが尋ねる。


「またまたぁしってるくせにぃ」

とユキはサーシャがとぼけてると思い、『ほうき』を取りに行き、目の前で浮いて見せようと、またがり『ほうき』の棒を上にあげ、そしてそのままひっくりかえった。


「あ、あの…ユキさん大丈夫ですか?」

勢いよく後ろからひっくり返ったので、心配するサーシャ。


「あれ?なんで?昨日はとべたのにぃ!」

とユキは頭を押さえながら言う。


「ユキ、その『ほうき』今はただの『ほうき』だよ。また付加しないと飛べないんだ。」

とマキが飛べない理由を明かす。


「マキねえちゃんのばかぁぁぁ!早くいってよぉ!もう!」

ユキがスネた、しかし様子を見ていたサーシャはまだ不思議そうな顔をする。


「あの…おねえちゃん、『ほうき』で飛んだってどういうことですか?」


どうやら大魔女でも、知らないことだったらしい。


「いやぁ、人間界の魔女って『ほうき』にまたがり空を飛ぶってのが定番だから、それでつい…。」


「えっ?それじゃマキさん、ここじゃ『ほうき』で空を飛ばないんですか!」

ミカもどういうこと?みたいな感じで聞く。


「うん、魔方陣で移動するし、大体魔法を付加するなんて誰もできないだろうし、する意味もないし。なので、一度やってみたくて、あははは。」


「でも、操縦方法とか理にかなってたような、ちゃんとマキの言ったとおり動いてたよ」


「ああ、ミサキねえさん、それは前に一度試したことがあったので。」


「でもぉ、たのしかったしぃ、やっぱ『ほうき』がいい」

「そうだねー。」

「わたしも結構はしゃいでしまったし、ユキのいうとおり『ほうき』でいきましょう」


結局ほうきは空を飛ぶ道具じゃないと解ったのだが、それでも『ほうき』で行くと言う3人。サーシャは異世界の方々は変ってるんだなと思った。


そして無詠唱で魔法を付加するマキ。


「できたよー、じゃあいきましょっか」


「え?できたって、おねえちゃん今なにもしてないでしょ?」

サーシャは訳がわからない、ほうきで空を飛ぶとか、魔法を付加するとか、この世界の常識では考えられないことばかり言う、姉の頭がついにおかしくなったのかと思った。


しかし次の瞬間、サーシャは目を疑う。


『ほうき』でユキが浮いているのである。


「これって、どういうこと?」

サーシャはマキに聞く


「だから、魔法陣を『ほうき』に貼り付けたんだって!」


「それくらい理解できます!私が言いたいのは、いつ魔法を使ったか聞いているのです!」


4人は、納得した。そうだ、マキは魔法の世界では考えられない無詠唱で魔法を発動させているのだ。

「サーシャさん、マキさんは無詠唱で魔法を発動させてるんですよ。」


「そ、そんなことが…おねえちゃん、ほんと凄い。」

言いたくないけど認めてしまったようだ。


出発するまでにそんなやりとりがあり、ようやく納得したサーシャはまた神殿へと戻り、4人は『4つ目の国』を目指し冒険の旅へ出るのであった。





文字数:3522字

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