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てんせい☆  作者: MAKI
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【044話】魔界の凄さ

現在3人はミサキの元へ帰還する為、魔力で動く乗り物『マンション』の中にいる。この『マンション』と言う名はマンションの中にいるみたいだから、とマキが勝手に命名した。


将軍は『楽しませるはずの狩りツアー』が『将軍を驚かす狩りツアー』に変わってしまった事を、何故こうなってしまったのか?と将軍は回想する。


『水竜』『火竜』と討伐し、『雷竜』までも討伐してしまった3人。


この狩りツアーも、将軍はできるだけ楽しんでもらおうと、比較的弱い魔物の群れのいる場所から狩りに慣れてもらい、だんだん強い魔物へと狩り場を変え、最終的には『水竜』『火竜』を討伐する予定で取り組んでいたので、そこまでは予定通りであった。


しかし『水竜』『火竜』を予想してたとはいえ、あそこまで簡単に討伐してしまったのは予想外であった。


その上、予定になかった最重要危険魔物『雷竜』まで討伐してしまったのだ。


思い出すと、また疲れが込み上げてきた将軍リリイであった。



「しかしこの乗り物ってほんとすごい!」


「ですよねぇ、姉様のときと違い空とんでますぅ」

はしゃぐマキとユキ、その姿は先程竜を討伐したとは到底思えなかった。


「通常は空を飛びます。恐らく魔王様は観光される為に、低空で移動されたのだと思います。」


「じゃあこの乗り物も、低く飛べるんですか?」


「はい、ですが、速度はかなり落ち、途中魔物に襲われる危険が伴いますので、わたくしには到底できません。」


「てことは、この数倍の速度で移動しながら魔物まで退治してたってことになるの?」


「そうなります。恐らく同じ事ができる魔族はこの魔界には存在しないかと…。」


「まあ、姉さんだからできちゃうんだろうね。」


「そうですわねー、お姉様だったら普通にやっちゃいそうです」


「姉様さすがですぅ」


だんだん魔界にも慣れてきたのか、それとも思考するのをやめているのか、3人はもう多少のことでは驚かなくなっていた。


何か思い出したかのように、ミカが将軍に話しかける。


「そういえば先程聞きそびれてしまいましたが、『水竜の水晶』『火竜の鱗』『雷竜の欠片』にはそれぞれどのような効果といいますか、意味がおありなのでしょうか?」


「はい、ご説明致します。それぞれが竜を討伐した『証』となります。ですから紐を通し首からぶらさげて頂ければ、なんらかの効果を発揮すると思われます。」


どうやらアクセサリーにしろと言っているみたいだ。だが効果もはっきりしないらしい。詳しい事はミサキに聞くことにした。


3人はそれぞれが討伐した『証』を首にぶら下げた。


そんな会話をしていると、ミサキの待つ将軍の城へ到着したらしい。


ドアが開き外にでる3人。外ではなく城内の一室だった。


その部屋は狩りにでかける前にあった椅子やテーブルがあり、ミサキが座っていた。すでに将軍の姿は見当たらない。


「おかえりー楽しんできた?」


「姉さん、ただいま戻りました。」


「お姉様すごい楽しかったですー」


「姉様竜まで狩っちゃいましたぁ!」


ミサキは喜んでいた、予定通り『水竜』『火竜』くらいなら討伐してくるだろうと思っていた通り、ミカとユキの首からぶら下がっている『証』を見て予想通りだと満足そうだった。のだが、しかし!


マキの首からぶら下がっている証を見てミサキは驚いた。


「マキちゃん、それって…『雷竜の欠片』よね?まさか雷竜まで狩っちゃの?」


まさかあの『雷竜』を狩ってくるとは。闇穴までは行ったとしてもまさか狩ってくるとはミサキにしては夢にも思っていなかったのだ。


「すごかったですよぉ、魔法陣に封じ込めて一気に『どかーん』ってそしたら竜さん粉々になってましたぁ」


そのときの様子を詳しく説明するユキ。


「そ、そうなんだ、あの雷竜はなかなか見れないし、見れたとしても、とても狩れるような竜じゃないのよ。」


「そんなにすごい竜だったんですね、わたしやユキだったら無理だったのでしょうか?」

ミカはあっけなく『水竜』を討伐していたので、マキがあっけなく討伐した『雷竜』も討伐できるのではないかと思い聞いてみた。


「ミカとユキにも討伐できる力はあるんだけどね、今のあなたたちでは、あの『雷竜』だけには通じないの。」


「それは一体どういうことですか?」

納得できないのか、詳しく聞こうとするミカ。


「つまりあの放電が、ユキやミカの持つ能力を無効化してしまうの。魔力にしても同じなのよ。」


(そうなんだ、魔法が効いて助かったよ。でも今、ねえさんは『いまのあなたたち』って言ってたようだけど。どういうことなんだろ。)


「なるほど、あの放電にはそんな能力があったのですね。」


「だから、ミカやユキがもし『雷竜』と闘っていたら、多少の怪我はしていたかもね。」


(わたしがあの放電を受けてたら跡片もなく消えちゃうくらいの威力だったのに、多少の怪我で済むってこの2人やっぱ化物だ。)マキはそう思った。


「でも、みんな無事だったし楽しめたみたいでよかったわ。将軍もビックリしてんじゃないかな。」

なんでもお見通しのミサキであった。


ミサキは将軍を呼び出した。

「将軍リリイよ、わたしの友はとても満足している。お前に褒美として【大将軍】に任命する。ここの後任はそなたが決めよ!」


「ありがたき幸せ!では、後任を選出し、私は【大将軍】としての責務を果たしてまいります。」


そうしてリリイはどこかへ消えた。


「あのーお姉様、リリイ様は将軍から大将軍になられたのですか?よく解らないのですが。そもそも将軍という位はいかがな位なのでしょうか?」

ミカは魔王以下の位が解らずミサキに質問した。


「そうね、この先もややこしいから先に説明しといたほうがよさそうね、じゃあみんな座ってネ」


ミサキによる『魔界説明会』が開かれた。


○魔界の地位について


魔界には魔王親衛隊と魔王軍があり、魔王親衛隊は『警察』魔王軍はそののままの意味で『軍隊』である。大将軍がどんな地位なのかというと、警察で例えれば、警察署の署長クラスであると説明した。将軍だと部長や課長クラスになるらしい。


最初に会ったローズなどは、交番の警官クラスということだった。


「なるほど、人間界で例えますと解りやすいですわ、ではリリイさんはかなりご出世なされたのですね」


「うん、そうゆうことになるネ」


「でも、規模が違いすぎますけど、大将軍になられたなら、もっと大規模になるんですよね、そうなるとかなり大変になるんじゃないですか?」


「そうだけど、その下に将軍がいるから、大将軍はその将軍をまとめればいいから案外楽なものよ。」


「ああ、そうゆうことなのですね、じゃあ大将軍よりも上の方がいるってことですよね?」


「ええ、大将軍を束ねる副司令官に、副司令官を束ねる総司令官がいるわね。」


「総司令官が一番えらいのですか?」


「そうね、この魔界には大きく分けると領土が8つあるの、そこの領主が総司令官なのよ。だから総司令官は魔界全土で8人しかいないわ。あっ今7人だったわ。」


「今7人って、1つはなくなっちゃんですかぁ?」


「謀反を企てていたみたいだから、消滅させちゃった。」

3人はもうすっかり慣れてしまった。『そうなんだー』とか『逆らったら当然ですわ』とか普通に言っていた。


マキは計算してみた。1つの領土について。

将軍で4億ほどの都市をまかされていて、将軍は8人いるわけだから32億の都市を束ねるのが大将軍、そして大将軍は8人いるわけだから、それを束ねる副司令官は256億となり、さらに副司令官は8人いるわけだから最終的に司令官は2048億の都市を束ねる事になる。


1つの都市の人口が、約1億ほどらしいので、それの2048億倍とゆうことは、2048億掛ける1億で2048京人ということになる。1つの支部は2048京人という単位になる。それを滅ぼしたということだ。


残るは7支部なので現在の魔界人口は約1垓4千京人ということになる。

文字数:3206字

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