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てんせい☆  作者: MAKI
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【036話】真欧祭

中間試験も終わりミサキ生徒会会長の最後の仕事は真欧祭のみとなっていた。それが終わるとマキが生徒会会長に就任することになる。


真欧祭は、生徒が主体となり、それぞれの教室で飲食店や、娯楽施設を開いたり、体育館で軽音楽部によるライブ、演劇部による演劇などが催される。他校となんら変わらぬ内容ではあるが、生徒の大半がお嬢様であり、寄付金も異常なくらいある為、予算は使い放題であった。


その為、各クラスが提供する物も高価なものばかりが揃い、来客は安価で高価な物が手に入れられ、さらに接客に携わるのは全てお嬢様である生徒なので、この学園祭の人気は凄まじいものなのである。


学園に入場するには、学園に通う親族、学園周辺に住む人ならば誰でも入場可能であるが、不審な行動をとった場合、屈強な警備員により強制排除される。


学園内は1週間後に開催される真欧祭の準備で大忙しであった。

準備は月曜日から水曜日までの3日間で行われ。そして木曜日、金曜日の2日間かけ真欧祭が開催される、終了翌日の土曜日に後片付けが行われる日程である。



*****真欧祭前日の生徒会室*****


真欧祭の準備も終わり、生徒会室にはいつもの4人の生徒が集まっていた。


「みんな久しぶりね、いよいよ明日からだね。」


「そうですよねー、すっごい楽しみですー、お姉様のクラスはなにをされるのですか?」


「私のクラスは、和菓子屋さんだよ。」


「そうなんですかー、絶対に行きますね。」


「ミカせんぱぃのクラスはなにするんですかぁ?」

ユキは今年が初めてなので、尋ねる。


「私のクラスは、コスプレカフェだよー。ユキちゃんとこはー?」


「定番のお化け屋敷ですぅ、ユキは雪女に抜擢されたのですが、あれってお化けなんですかぁ?」


「雪女なんだ、冷酷残虐なユキにピッタリまさに適材適所ってやつだな。」


「マキせんぱぃひどいですぅ、マキせんぱぃはどんなコスプレするんですかぁ?」


「そ、それは、内緒。。」


「まぁ、明日になればわかりますしぃ、いいですけどぉ。」


この会話だけ聞くとごく普通の女子高生だが、それぞれが魔王、天使、女王、魔女なのである。それぞれの配下の者や、知っている者がこの状況を見たらさぞかし驚くだろう。


話も盛り上がり、明日から開催される真欧祭を楽しみに下校するのであった。



*****真欧祭初日*****



学園の前には屈強な警備員が配置され、長蛇の列ができ入場を今か今かと待ちわびる人で溢れていた。この日は交通規制もされ、もはやこの学園のイベントでわなくこの地域のイベントにもなっていた。


普通の高校と違うのは、出される物の豪華さと、通う生徒のほとんどがお嬢様な為、その接客や姿を一目見ようとたくさんの人が集まるのである。


さらに今年は生徒会会長が真欧ミサキである為、真欧グループ本社も関連企業も多数この地域にあり、関連会社の関係者やその家族も多数参列し長蛇の列は例年の数倍にもなっていた。


『只今より、真欧祭を開催いたします。生徒のみなさん来客のみなさん、この2日間存分にお楽しみくださいませ。』

生徒会会長ミサキの放送で幕を開けた真欧祭であった。


生徒は各クラス半部づつ初日と2日目で、学園内で見て回る生徒と、各クラスの担当をこなすものに別れる。ミカとユキは初日は自由だったので一緒に学園内を見て回った。


ミカが少し苦手なユキだったが、真欧祭というお祭りでもあり、普段のミカとはまた違って見えた為、普通に話しかける事ができた。


「マキせんぱぃのクラスにいきましょうよ。どんなこすぷれしてるかたのしみぃ。」


「そうねー、じゃあいきましょうか。」

そして、ミカとユキはマキのいるコスプレカフェへ向かった。


ミカと一緒に行動していると他の生徒から嫉妬の眼差しを浴びせられるユキだが、全く気にも留めず逆に冷たい眼差しを向け反撃していた。


そして2年A組に到着。


「いらっしゃいませ。」


いろんなコスプレ姿の生徒がいた。メイド服が数人それぞれ色違いで、他にはナース服や、ウエディングドレス、警察官、カウボーイなど、衣装自体にもお金がかかってそうで、本格的だった。


室内の装飾にもかなり凝っていた、よく3日間だけでここまで改装できたくらいだ。


店内に入りたいがすごい列ができている。とりあえず廊下の窓から覗いてみることにした。


「すごいぃ本格的ですねぇ、マキせんぱぃどこでしょうかぁ」


「ああ、いたよー、マキちゃーん!」


そこにはフリフリの服に、とんがった帽子をかぶり、コーヒーカップを運ぶマキの姿が。


「ま、魔法少女だぁ!」


「でしょー、ほんとよく似合うわー。」


マキの魔法少女姿が噂となり、1年生の生徒もかなり並んでいる。シャッター音も鳴り響いていた。かなりの人気のようだった。


「これだけ並んでちゃ入れそうにないから、後でまたきましょーかー。」


「そうですねぇ、後から仕返しにきますぅ。」

ユキはすごい笑顔でそう言った。そして2人はミサキのクラスへと向かった。


ミサキのクラスも半端ではないくらいの列で待つ人がたくさんいた。

和菓子屋さんである。この和菓子が本格的すぎて、持ち帰りの人までいるくらい評価が高い。


ミカとユキに気がついたミサキは廊下に出てくる。和服姿だった。


「お姉様すごく似合ってます。」


「姉様、わふくもすてきですぅ。」


だが廊下にミサキが出てきた瞬間、シャッター音と悲鳴に似た歓喜の声が鳴り響き、会話どころではなくなった。


「うわ、と、とりあえずもどるわネ。またね。」


会話もできず戻って行ったミサキ。


「ここも、多いねー、他もいろいろ見て回りましょうかー」


「はぃ、いきましょぅミカせんぱぃ。」


3年生の校舎はさすがに異常なまでに人がいた。それくらい質の高い出し物であるからだ。


2年生の校舎はマキのクラスが一番繁盛していた。お嬢様のコスプレ姿が効いたのであろう。


ミカとユキは人が少ない1年生の校舎へと向かうことにした。

A組のお化け屋敷に入った時は、『ミカ先輩がいらっしゃった!』と騒ぎになり、お化け役の方がビックリしていた。


他の1年生のクラスでは、ケーキ屋さんや、お好み焼き、ダーツや、射的、金魚すくいなどをやっていた。1年生のクラス全部を回り、そろそろ列も先程より少なくなったマキのクラスへと行くことにした。


「だいぶすくなくぅなりましたねぇ。」


「そうね、これなら少し待てば入れそうだわ。」


2人は少し人が少なくなってきた列の最後尾に並び15分ほどで店内に入れた。


かわいらしいテーブル席に案内され椅子に座るミカとユキ。


すると魔法少女のコスプレ姿でマキが注文を取りにやってきた。


「いらっしゃいませ、お嬢様ご注文はお決まりでしょうか?」


「魔法少女まきせんぱーぃ!コーヒーおねがいしまーすぅ」


大きな声でそう叫ぶユキ。みんな魔法少女姿のマキに注目する。


「わたしもコーヒーでー」


「はい、コーヒー2つですね、少々お待ち下さいませ。」


(あれぇおかしいなぁ。いつもなら鉄拳がとんできそぅなのにぃ。)


魔法少女が、見たことのない笑顔で注文を取る。

いつもならユキは、死刑宣告されてもおかしくないのだが、マキは何も言わず、きちんと店員さんを演じていた。


「うわぁ、マキせんぱぃが、マキせんぱぃが。ちゃんと仕事してるしぃ」

若干さっきの笑顔に恐怖したユキ、後が怖いと悟ったのだろう。


そしてコーヒーが運ばれてきた。

「お待たせいたしました、どうぞごゆくうりおくつろぎくださいませ。」


誰この人?そのくらいマキはかわいかった。魔法少女のコスプレが似合いすぎるくらい似合っていた。


「マキせんぱぃ、すっごいかわいいです、似合いすぎですぅ」


「マキちゃん、ほんとにかわいいーいますぐ持ってかえりたいー」


「ありがとうございます。このコーヒーもおいしいので、どうぞ味わってお召し上がりくださいね。」

マキはまぶしいくらいの笑みでそう言って、戻って行った。


「ミカせんぱぁい、なんかマキさんおかしくなかったですかぁ?」


「そう?みんなの視線で緊張してたかもしれないわね。」


2人はコーヒーを飲みながらマキの仕事姿をニヤニヤしながら眺め、そして次はどこに行こうかと相談していた。


その後、ミカとユキは他にも体育館で行われている演劇を見たり、グラウンドの設置された巨大迷路などで遊んだり、全て見終わった頃には初日の真欧祭終了10分前だった。


そして大盛況のまま初日は無事終了した。



*****初日終了後生徒会室*****


初日も無事終わり、生徒会室に集まる4人。


「ミサキお姉様、マキちゃんお疲れ様。」


「姉様、マキせんぱぃ、おつかれさまですぅ。」


「ふぅ、ほんと大変だったわ。これ2人で食べてね。」

ミサキが和菓子を持ってきてくれた。結局最後まで列は途絶えず、ミサキは大忙しだったようだ。


「うわぁ、ありがとぅございますぅ。マキせんぱぃの魔法少女姿かわいかったんですよぅ。」


「そうなんだ、私も見てみたかったな。」


「え?ユキいつのまに、うちのあの姿を見に来たんだ?きたんなら声くらいかけてよ。」


ミカとユキはマキの言葉に顔を見合わせる。


「マキちゃん、私とユキちゃんに注文聞きにきたじゃない。」


「え?ミカちゃんもきてたの?」


「マキせんぱぃ、もしかしてぇ、おぼえてないんですかぁ?」


「う、うん。あまりにも忙しいのと恥ずかしいのとで、誰がいたとか全く覚えてないんだ。」


マキは恥ずかしさと、忙しさのあまり、ユキとミカが来店したことさえ気が付いていなかったようだ。


それを聞いたユキは、ほっとしていた。

(しまった、それならもっといっぱい仕返ししとくべきだったぁ。)


ミサキとマキは疲れ切ってきた、明日はミカとユキの番だ。

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