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絶対零度日記  作者: 蓮野刃
一章 プロローグ
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プロローグ

俺、来栖鏡也は特殊な人間である。

最初の異変は小学校6年生くらいだった。


男子諸君にはわかるかもしれないが、俗に中二病というのは中学生からではなく実は小学からなっているケースが多々ある。


俺の年代だったら…………イ○ズマイレブンのゴ○トハンドあたりかな。

それかポ○モンの10万ボ○トとか。


俺にもそんな日があったのだ。

それは小学6年生のころだった。


俺は小学校の高学年にしては幼いだろう趣味を持っており、昆虫採集が好きだった。

その日も近所の林(森というほど広くはなかった)で虫網持って雄叫びをあげながら昆虫採集。


ちなみに虫を入れるためのカゴは持たない。コレクションではなく俺はキャッチ&リリース主義だ。


コレクションするのではなく、すばっしっこい昆虫を捕まえるのが楽しかったからだ。


「くらえぇ!」

いつもどおりの気合いを持って虫網の柄を握りしめて空中にいるアゲハ蝶を取ろうとした。


結果はみごとにスカした。


まぁ、いつもどおりだった。空中にいる虫は難しいのだ。

けど、幼い頃の話だ。すぐに頭に血を上らせ俺は虫網を握りしめて存分に悔しがった。

「くそ…もっと足が速かったらなぁ…」


その瞬間だった。やけに手が冷たく感じたのは。


冬だったらわかる。この編はよく雪が降る北の大地だ。秋でもこんな感触になるときはある。


でも今は夏だ。いくら北の大地だといえど、ここは四季のある日本。


ありえなかった。

───虫網の柄が凍るなんて。


それが俺の能力の始まりだった。


─────5年後


そして現在にいたる。17歳の高校二年生。

4月28日生まれの牡牛座だ。


外見は…どうだろ。普通だと思う。勉強もそこそこ運動能力が少しだけ高いだけ。

趣味に打ち込み、期末試験を嫌う、そこら辺の高校生だ。


ある一点を除けば。


もうお分かりだと思いますが、俺は異能力者…つまり、超能力者だ。

詳しくはよくわからないけれど、氷(冷気?)を操れる。


当時の俺は小学生ながら賢い判断をした。

誰にも言わなかったのだ。能力について。


両親にも言わなかったし、友達にも打ち明けなかった。


もし誰かに打ち明けていたならば、その能力のせいで忌み嫌われ避けられていただろう。


使うときは人目を避けて。

どうしても避けられないケンカにわからない程度に使ったり。

そのくらいには制御できる能力。


よってほとんどそこら辺の高校生と変わらずに俺は高校生活を送っていた。


でも、そんな何も変わらないはずの日常の中で。


俺は死んだ。







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