予想外の規模?
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そんな訳で、お祭りも終わり、俺たちはアルローゼンに帰ってきた。何か久しぶりに感じるな。それ程、あの日々が濃かったとも言えるんだけど。次はもっと楽に勝ちたい。
で、こっちでは凱旋は無し。当然だけど、こっちの領地の話じゃないからな。同じ侯爵家の領地だけど、その都市や町に因って色々とあるんだよ。こっちは、何事も無かったんだしな。
臨時で徴集された冒険者も、兵士も解散した。明日からは、日常に戻っていくんだよな。休みは沢山ある訳じゃないけど、しっかりと休んでくれ。兵士は明日からも仕事だけど。
俺はというと、ラウレーリンに帰還と戦争の報告だな。色々と言いたいことはあるにしても、まずは報告だ。書類が山になっていないと良いけどね。10日弱は仕事をしていないんだから。
「ただいま。いやー、戦争って疲れるね。何でこんなに疲れるのさ。もうちょっと楽をさせてはくれないものなのかねえ。本当に大変だったよ」
「お疲れ様ですわ。しかし、これで戦勲も付きましたもの。堂々と大きな顔で歩けると思いますわ。夜会でも、話の種に出来るでしょう? 種は5つ6つ持っていた方が良いですわよ?」
「でもさ、初陣であれは無いと思うんだよ。流石にゴブリンでも500万はきついって。何時均衡が破られるのか、ドキドキしながら指揮をしていたからね。ある程度、ポーションが無かったら、厳しかったよ。幸いな事に、死者は殆どいなかったしね」
「……500万? それは本当ですの? 予定では、7,80万のゴブリンと戦争をしてもらうつもりでしたが、500万というのは、予想よりもかなり多いですわね」
「え? あの規模が普通じゃないの? 初陣だから、解らない事も多いけどさ。確かにあれは、500万近く居たと思うんだけど。報告を聞いている限りではの話だけどね」
「普通じゃありませんわね。100万も居れば悪い方だと思って送り出していますから。それが500万ですか。それは、本家に報告が必要ですわね。想定の何倍も大きかったのですから」
「あれで、100万っていうのは嘘だな。絶対にあり得ない。こっちは5日5晩、戦闘しっぱなしだったんだから、100万で済むはずがないよ。あの勢いなら、最低でも300万は居たよ?」
「調査に向かわないといけないですわね。正確な数が知りたいです。……誰か、これを早馬で持っていってください。冒険者ギルドにです。それと、こちらは行政長官に」
「解りました。それでは、ラウレーリン様、ハインリッヒ様。失礼いたします」
「お、おう。え? 問題がある感じ? かなり緊急性がある感じかな? ゴブリンの数が多いってのが、そこまで問題になる事なのか?」
「解りませんが、憶測で言わせてもらいます。今回の魔物の氾濫は、普通では考えられない規模に大きかったのですわ。当初見込みの7,8倍の規模で魔物がこちらにやって来ていました。ハインリッヒの報告から考えるとですよ」
「俺の報告は、まあ当てになるのかと言われたら、ならないとは思うけど、確かに少なくとも300万は居たと思うんだよ。あの密集具合なら、それくらい居てもおかしくはないと思う」
「当初想定の7,80万よりもかなり多いのです。300万でも多いというのに、500万はあり得ないと思うくらいには多いのですわ。それが、起こり得た原因があると考えられます」
「今回の大規模な魔物の氾濫に原因があるのか? 雷が落ちて森火事になったのは解るんだけど、それの範囲が予想よりも大きかったからとかになるのか?」
「いえ、違う可能性があります。それはポーションの普及です。ポーションが普及したことによって、魔物が大量に溢れたのではないかと予想が立てられますわ」
「ん? ポーション? 何故にポーション? ポーションが無いとそもそも魔物が倒せないんじゃないのか? 減る原因になるのであれば、解るんだけど、増える原因になるのか?」
「ですから、憶測の域を出ないのです。魔物を狩り過ぎたために、魔境に空間ができ、森火事を伴って、爆発的に繁殖をした。受け皿が大きいのですから、それだけ、爆発的に増えてしまった。このように考えることも出来るのですわ。要するに、普段の狩り具合で、氾濫の大きさが決まるのではと」
「となると、ポーションを沢山消費するマクファウスト侯爵領は今後、氾濫が大きくなると?」
「そういう事ですわね。杞憂であってくれれば良いのですが、もしも、予想が当たった場合は、大変な事になりますわね。魔境での生存競争が激化するという事ですから」
「狩り過ぎか。それは流石にと言いたい所ではあるんだけど、無いとは言い切れないか。でも、ある程度は、ポーションと、冒険者が居れば、何とかなる話だよね?」
「そうですね。この都市に近いのであれば、援軍も沢山送れますから、そこまで問題にならないとは思います。問題は、ここから離れた所にある都市や町村になりますね」
「あー。助けにいけない可能性があるよね。助けにいけるのは、4つ隣の町まで位じゃない? その間にある村は何とかなると思うけど、他の所まで行くのには、時間が足りないんじゃないかな?」
「そうなるでしょうね。という事はです。この情報を共有して、ある程度大きな都市や町からの援軍の数を増やさなければなりません。今までと同じように考えていたら、大変な目に会いますわね」
「それは、そうだろうね。援軍って、そこにいる冒険者よりも少なかったからなあ。あ、備蓄も増やさないといけないのか。特に暗視ポーション。あれが無いと、夜に戦えない」
そうなんだよなあ。夜通し戦おうと思うと、暗視ポーションは必須だ。暗くて何も見えないからな。しかし、なんだな。事が大きくなっていっているような気がするんだけど。
ただ、援軍の報告をしただけなのに、なんかとんでもないことに巻き込まれたような気がする。まあ、種を蒔いたのは俺なんだけどさあ。ポーションが原因って、そりゃ解らん。