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ラウレーリンと答え合わせ

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 そんな訳で、本当の執務室の方にやって来ました。俺の執務室はお飾りだから。半日は庭いじりしているしな。そんなに仕事が沢山ある訳じゃない。資料も持ち込まれているけど。


 執務の勉強をしたければ、沢山出来るようにはなっている。けど、そんな勉強なんて、あんまりしたくないんだよな。執務は出来る奴に任せておけば、大丈夫だろうと思う。


 俺は、ポーションを作る位しか、出来ることが無いからな。ポーションの事については、ある程度、出来るとは思っている。昔基準で言うと、下から数えた方が早い感じではあるけどな。今の時代の錬金術は遅れているからな。俺でも先駆者だよ。


「なあ、ラウレーリン。この食べ物の出入りの話なんだが、この都市から出ていく食べ物が増えているのか? 文官から、魔物肉加工場が出来たって話を聞いたんだけど」


「ああ、その件ですわね。確かに魔物肉加工場は作りました。これは、冒険者ギルドの業務の改善をする為に作ったのですが、思ったよりも効率が良くなりすぎた結果ですわね」


「効率が良くなって、魔物肉の在庫が増えたのか? 冒険者が影響しているのは、なんとなく解るんだけど、効率の問題でも、増えた理由になるのか?」


「そうですわね。今までは、狩り過ぎていて、冒険者ギルドが捨てていたのが、魔物肉加工場が出来てから、殆ど全ての肉を加工する様になりまして。それが増えた原因ですわね」


「ああ、加工しきれないからって、ゴブリン肉や何やらと捨てていたのか。それで、普段食べていなかった、部分の肉でさえ加工する様になって、食べ物の出る量が増えたのか」


「そうですわね。それが一番の原因ですね。冒険者の狩り過ぎな部分を、十全に活かし切った結果、食べ物を外に出す量が増えて行ったのですわ。けれども、入る量に対しては少ないでしょう?」


「まあ、そりゃあね? 入る量に比べたら、少ないだろうさ。肉しか食べないって訳じゃないんだからさ。ん? あれ? 肉の消費量も増えているんだよな? 入ってくる量も増えているんだよな?」


「ええ、増えていますわね。疑問は解りますわ。肉を食べる様になったのだから、その他の食べ物は、入って来なくても大丈夫なのではないかと思っていますわね?」


「ああ、肉を沢山食べる様になったら、それだけ、他の食べ物は、要らないよな? じゃあ、入ってくる量も減るはずだよな? 何で、こっちも増えているんだ?」


「一番の原因は、冒険者の数ですわね。去年から比べて、冒険者の数が増えていっています。去年が180万人の冒険者が居ましたが、今年は200万人にまで増えました」


「ちょっと待ってくれ。増えすぎだろ? なんでまたそんなに増えたんだ? 他の所でもポーションを生産しているし、分散は図れている筈じゃなかったのか?」


「分散は図れておりますわね。冒険者の総量が増えたのです。外周貴族からの流入が顕著になったのが、去年からなのですわ。今は、その原因を調べて貰っている最中です」


 冒険者の数が増えすぎだろう。全体的に増えたって言っても、この量は不味くないか? 色々と不味い気がするんだけど。他の貴族家が怒らないかな? もう怒ってそうだけど。


 しかしそうか。冒険者の数が増えているのか。……もしかしなくとも、都市の住民の数も増えていないか? 働き口が増えたんだから、働き手も増えるよな?


「なあ、今の都市の人口って、どれだけいるんだ? 俺が、子供の頃は、10万人の住民が居て、100万人の冒険者が居るって、おかしな状況になっていたように思うんだけど」


「今の都市の人口は、15万人ですわ。あれからも増え続けております。農村からの流入は勿論ですが、冒険者が、引退して住み始めたという数も含まれますわ。冒険者は200万人居ますが」


「引退していっているのに、冒険者が増えて行っているのか? それはそれで、やばいだろ。ちょっと食糧の事とか考えないと不味くないか? 領全体で、食糧が足りているのか?」


「領全体では、何とか足りていますわね。凡そ7割の食糧を外に出していますわ。まだもう少し余力がありますが、2倍以上を作っていたのが、つい最近ですから、少し不味いですわね」


「だよな? 俺の感覚は正常だよな? 今の冒険者をバズビーテイラー辺境伯家に押し付ける事って出来ないのか? あそこは、人も冒険者も要り様だろう?」


「そうですわね。移住の検討をしていった方が良いのかもしれませんね。解りました。本家とも、連絡を取ってみます。冒険者の抱え込み過ぎは、問題になって来るかもしれません」


「外周貴族が何かやらかした可能性が高いのと、食糧問題も出てくる可能性があるのか。因みに食糧の輸入は出来ないのか? 他の領地から、回してもらう事は可能なのか?」


「派閥内の領地から購入することは可能ですわね。ミッチェルハーロウ公爵派閥は食糧の生産に重きを置いている派閥ですわ。売り先は、他の派閥の貴族家です。回してもらう事は可能ですわ」


「それなら、何とかなるのか? それと、潰しても良い魔境はあるのか? ゴブリンくらいしか出てこない魔境もあるだろう? そこを開拓するのはどうなんだ?」


「……木材や皮製品の資源として、置いてある魔境ですが、最終的には、やむを得ませんね。心当たりがある魔境は、幾つかあります。そちらも本家の対応に期待しましょう」


 この都市ばかり見ているのは、よろしく無いんだよな。結局は、全体を見ないといけなくなるんだよ。ポーションの生産でもそうだった。偏り過ぎても駄目なんだよ。


 なんだかんだ言いつつも、書類仕事をやってんな。もうちょっと楽をしたいんだけど。昔の税金を毟り取るだけの貴族もこんなことをしていたんだろうか。してない気がするな。

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[一言] 魔境に侵食されて崩壊寸前の貴属領が?
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