ラウレーリンがまた来た1
OFUSE始めました。
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「ポポコの実を栽培できたのは、喜ばしい事ではあるのですが、そもそも耐火ポーションというものが、一般的に出回っていないと言う事でして。耐火ポーションとはなんですの?」
「あー。やっぱりその辺から、説明をしないと駄目だったんだな。無いとは思っていたから、成果としては弱いと思っていたんだけど、耐火ポーションが何かか。ちょっと待って。まとめるから」
要するに、火に強くなるんだよな。燃えなくなるんだよ。耐火ポーションで5日程度。上級耐火ポーションで30日程度。火に対して強くなる。それはもう強くなる。
火の中で呼吸が出来るくらいには強くなるぞ。普通は燃えるんだけどな。ただ、流石に長く居続けると、苦しくなるみたいだが、そんな状態になる方が珍しいからな。
その辺を噛み砕いて、説明する必要があるので、まとめる。解っていることは、色々とあるんだけど、そもそも、錬金術師が作っていないんだから、レシピが解っていないんじゃないか?
解っていたら、そもそも、ここまで苦労はしていないんじゃないかな。グランドドラゴンを倒すのに。火に耐性を持たせるだけで何とかなるんだから、今まで作られて居なかったんじゃない?
と言う事を含めて、なるべく簡潔に、なるべく詳しく説明をした。したつもりだ。解ってくれたのかは不明だが、とりあえず、反応を待つ。何か考えている様子だからな。
「……と言う事は、グランドドラゴンの討伐自体が、難易度が下がると言う事ですわね。この領地であれば、冒険爵を取れると言う事を大々的に宣伝しても良さそうですわね」
「グランドドラゴンだけなら、そこまで難しいわけじゃないだろうな。特殊な行動は、火を吐く位だし、鱗のある部分は強いが、腹の方は、硬くは無いしな。長期戦に持ち込めば勝てるな」
「これまで少なかった冒険爵が一気に増えた理由が解りましたわね。ここで売られている、耐火ポーションを使って、実力がある者たちは討伐が出来てしまったと言う事ですか。確かに、火を吹きますが、それをものともしないのであれば、確かに攻略は容易でしょうね」
「そのための耐火ポーションだからな。火に強くなるポーションだ。それがあれば、余裕とまではいかないが、倒せる実力があるのであれば、倒せてしまう。対策が出来ていればそうなるのは当然だ」
「今までは、そもそも、火の対策なんてものは無かったのですが、それが出来てしまうのが、耐火ポーションという訳ですのね。道理で冒険爵が一気に増えた筈ですわ」
「実力がある奴らにとっては、カモでしか無いからな。グランドドラゴン自体は良い金になるんだろう? 防具にしても、良いものが出来るし、肉も珍味だ」
「そうですわね。軍隊を組織するに当たって、指揮官には良いものを装備させると言う事になるのですが、それがドラゴンの鱗から作られているとなれば、格も上がりますわね」
「いや、飾りとしてじゃなくてだな。実用性を考えても、グランドドラゴンの装備は良いものであるんだよ。あいつらの皮から作った装備は、耐火ポーションなしでも燃えないしな」
「飾りも重要でしてよ? 指揮官が良い装備を身に着けられると言う事は、他の貴族からも舐められない事に繋がりますし、何よりも、持っていない貴族との格付けに必須です」
「そう言う面倒なのは任せるけどさ。グランドドラゴンの装備は、冒険爵の奴らに使わせたいんだよな。そうすれば、もっとグランドドラゴンを倒せるし。良い循環になると思うんだ」
「それは、そうですが、装備を作るのにも、グランドドラゴンが何体か必要ですわよ? 1人分ならまだしも、何人もの装備を作るとなると、時間も、お金も、沢山必要ですわね」
「鍛冶師や防具職人の腕にかかっているとは思うんだけど、その辺は、職業で何とかなるんじゃないのか? 詳しいことは良く解ってないけど、職業ってそういうものじゃないのか?」
出番だぞ、職業。多分だけど、出来ると思うんだよな。鱗鎧とかは作りやすい部類だろう。皮製品も衣服に使ってもらえれば、耐火ポーションを飲むだけで、グランドドラゴンを相手に出来るんだが。
衝撃にはそこまで強くないかもしれないが、ある程度の防御力にはなってくれるだろうし、是非とも、冒険爵の諸君には身に着けて貰いたいんだが。猛者なんだから、金はあるだろう?
無いならグランドドラゴンを狩ればいいだけの話だ。既に何体も倒しているんだから、倒して金を稼げばいいだろう? というかだな。売らずに自分の防具に使えば解決するだろ?
飾りには、そこまで沢山のグランドドラゴンが必要な訳では無いんだし、是非とも、冒険者の底上げに協力してもらいたいものなんだがな。冒険者が強くなれば、もっと奥に行けるしな。
魔境の奥地は、素材の宝庫なんだよ。まだ使い方も解らない素材が沢山ある筈なんだ。是非とも入手してもらいたいな。そして、ポーションの研究を進めていきたい。
耐火ポーションだけが対策品じゃないんだよ。まだまだ対策を必要とする魔物は沢山いるんだ。グランドドラゴンは、比較的狩りやすいってだけで、他にも魔物は沢山いる。
全てを対策するのは、絶対に不可能だから、幾つかの対策は出来れば良いとは思っている。その一環として、グランドドラゴン装備を身に着けて貰いたいんだけどな。
「戦場に出る可能性があるのであれば、ハインリッヒの鎧も作っておきたいんですが、そもそも、そんな働きを求められる立場ではありませんしね。指揮官のものだけで十分でしょう」
「いや、軍を持つ気は無いんだけど? 子爵になったら、軍を持たないといけないって決まりか何かがあるのか? 流石に、戦場には行きたくないんだけど」
「軍は組織しますわよ? そこまで大規模なものでなくて大丈夫ですが、子爵ですからね。300人規模の軍を組織できれば、大きいと思われるでしょうね。冒険者からも引き抜かないといけませんわ」
えー、そんな必要は無いんじゃないか? 軍なんて要らんだろう? 何をするんだって話だ。戦争なんてしても無駄なんだって。魔物の被害を防ぐ方が先だろう?




