ポーションを作ります
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「おう、ハインリッヒ。魔道具が出来てるから、自分の部屋に持っていけ。アントンとニーナに見られるんじゃないぞ。あいつらも色々と欲しいって言っているんだからな」
「解った。ありがとう爺さん」
さてと、最初の難関であるポーション作りの材料は全て整った。後は、作るだけだな。水も井戸から魔道具で汲み上げているし、それでいい。
品質を言うのであれば、水にひと手間加えたり、そもそも別の所から水を調達するんだけど、普通のポーションだしな。別に何もしなくても、普通の品質にはなるだろ。
取り出したるは、ポーション瓶を作る魔道具。これを起動させる。えっと? 魔石をここに置けば良いのか? そして、このボタンを押すと。
ガシャン、ポン
……えっと? これは酷い。職人の技で作られていたポーション瓶がこんなに簡単に作れるなんて。しかもご丁寧に栓まで付いてる。これはあれだな。魔道具やべーな。
ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン
これは、昔のガラス職人は泣いていい。これはあかんだろ。楽すぎるだろ。まあ、便利な物は使っていきますが。とにかく、銅板1枚の魔石で、どの位のポーション瓶が作れるのかだよな。
ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン、ガシャン、ポン
無限に作れそうな勢いなんですが、それは。それは、どうなんだろう。許されても良いのだろうか。これが魔道具職人の力か。神の力の一端なんだろうなあ。
で、100以降は数えていないんだが、とりあえず、魔石が無くなるまで続けてみた。これはあれだな。1000本近く出来ていると思うんだけど、どうなんだろう。一応だが、材料は1000本分ある訳なんだ。時間が無いんだよなあ。鍋が小さいからな。
まあ、鍋の大きさから考えると、作れるのは10本分が精一杯だよな。この鍋の大きさではそうだろう。大きいのは高かったんだよな。そこまで作るか不明だったし。
それに、一応はさ、本当に作れるのかの確認もしないといけない訳なんだよ。出来るよな? 出来てくれないと、確職の祝福まで待たないといけないことになるんだよな。
では、作っていきましょう。まずは、マリライカの実を10個、鍋の中で潰します。ナイフでがつがつやります。種も柔らかいので、ぐさぐさやりましょう。いい感じに潰します。
で、キュールの葉を10枚刻みます。これもいい感じの大きさに刻みます。適当で大丈夫です。普通のポーションだもの。適当でも作れるんだよなあ。
ここで、水を入れます。ポーション瓶に10杯分。ここでちょっとだけ、水を多めに入れておくと、いい感じ。濃すぎても駄目なんだよな。ちょっと水を多めに入れます。
そして、加熱。沸騰はさせない。沸騰ギリギリまで温度は上げるけど、ぐつぐつはさせない。泡が浮き出てくるくらいでキープ。この温度調節が難しいんだけど。
……魔道具って、便利だよなあ。火力の調節も出来るんだから。そりゃあ、頼るよね。めっちゃ頼るよね。こんなに便利で良いのかなってくらいだ。沸騰させないのが難しいってのに。
それで、10分くらいかなあ。いい感じの紫色になったら完成でございます。うん。これで完成なんだ。ポーションって簡単だろう? これが出来れば、錬金術師の入り口に立ったようなものだから。
むしろこれが出来ないと、錬金術師になれないからな。沸騰させないってのがポイント。品質管理に、色々と言われるんだよな。後は、別の鍋にざるで濾しながら入れて完成。
うん。鍋とざるを追加で買いに行ったんだ。残りの残金は銅板1枚。かなりの危険域。所持金が10分の1にまで減ってしまった。これでポーションが出来なければ、お先真っ暗だった。
1本は使ってみようね。何事も実験が命。必要だよ。絶対に。試して見ないと、色の付いた水って可能性も捨てきれないんだから。これで、色の付いた水とかならへこむな。
指の薄皮をナイフで切る。っつー痛い。ピリピリ来るね。さて、かけて良し、飲んで良しのポーションだ。味の確認も兼ねて飲んでみるか。
うーん。味はマイルドな甘み。変わってないなあ。昔のままで良かったよ。これで傷も塞がった。効果も確認できたし、後はポーション瓶に詰め替えて、完成だ。
不純物である、出がらしはゴミ箱という名のハーベスタに入れる。あの箱、凄いんだよ。何でも、婆さんが作ってくれって言って作ったらしいんだけど、生ごみを入れると、肥料になるの。
もうびっくりだよね。生ごみなら何でも肥料に出来るんだよ。すげえよな。これがあれば、農家が泣いて喜ぶぞ。多分錬金術師も泣くことになる。
いやね、マリライカの実を育てるには、魔物の死体を肥料にしないといけないんだよな。何でも良いんだけど、強い魔物である程、品質の良い、マリライカの実が出来る。
今後、ハイポーションなんかを作っていくときには絶対に必要になるんだけど、それがこれでなんとかなってしまうんだよな。びっくりである。あの苦痛の何時間を体験した身としては感涙ものである。
まあ、畑が無いんだけどな。婆さんは大型の魔道具を作る庭で家庭菜園をしていたらしいんだよな。端っこの方でさ。趣味だったんだろうな。結構大きなハーベスタなんだ。
爺さんも気合を入れて作ったんだろうな。もう使う人はいないけど。生ごみ処理機と化している。姉ちゃんが生ごみを捨てるのに重宝している。今後は俺も使うからな。肥料は庭に捨てるけど。