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王都陥落

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「報告! 王都陥落! 多数の王族、貴族を捕え、現在はもっと先まで進攻しているとのことです。捕虜に関してはマリンネグロ侯爵家が管理をしております」


「ご苦労。ならば進攻速度は早めても大丈夫だな。全部隊に通達してくれ。一番先に向こう側の砦を奪取することを目指してくれと」


「なあ、何日前の話なのかを教えてくれ。ここまで来るのに数十日はかかっているはずだ。伝令の君の疲労もあるだろうが、それを教えてくれると助かる」


「はっ! ここまでに要した時間は21日です。なので、次の命令を届けるのにもその位の時間は必要かと思われます」


 うーん。馬を使って21日の所なのか。大分広いな。思っていた以上に広いと思う。多分だが結構無茶をして居る筈なんだよ。それでも21日もかかるんだから、どうしたものか。占領軍も多数送り込んでいるし、追加もしているから足りないなんて事は無いんだろうけど。


 それでもな。進攻速度を早めるんだろう? 大丈夫なのかね? 村は放置していても構わないとは思うが、都市や町はどうするんだって感じだし。


 急いで急いでギリギリまで戦線を伸ばしていくのが良い事なのかなんだよな。難しい所だとは思うんだけど、ウェンリー兵士長は伸ばしてしまう方が良いとの判断なんだよな。


「これまでは足並みを揃えていただろう? 今からは揃えなくても良い理由があるのか? 今一つ解っていないんだけど」


「そうですね。今からは揃えなくても大丈夫です。一番辛い所は終わったので、後は消化試合ですね。まあ、辺境伯家が何処まで粘るのかってくらいじゃないですか?」


「そうなのか? まだまだ貴族家が多くあるんだから、足並みを揃えて向かった方が良いんじゃないかとは思うんだが。言ってもまだ半分残っている訳なんだし、むやみに先頭を走るのはよろしくないんじゃないか?」


「いえいえ、ここからはもう殆ど終わっているんですよ。戦力も殆ど残っていないでしょうからね。だって、王都を落としたんですよ?」


「そりゃあ解っているが、王都を落としたから他の貴族家が楽になるのか? そこまでは解らないだろう?」


「楽になりますよ。公爵家や侯爵家が王都に援軍を出さないなんてことは絶対に無いんですから。落ちたら終わりの王都を落とされる様な事は普通しません。という事は、周辺の貴族家の兵力は殆ど居ないんですよ」


「あー、成る程。そういう事か。確かに王都を落とされても自分の領地を守るために兵力を残すのかって言われたら、違うわな」


「でしょう? それに、公爵家や侯爵家が兵力を殆ど使ってしまったんです。他の貴族家は知りませんが、王都から離れる方が爵位は下になりがちでしょう? 若干の例外もありますが、大体はそうなっているはずです。ですから、早めても問題無い訳ですね」


「確かに。爵位が上の方が王都に近く集まっているのは確かだよな。偶に伯爵家と侯爵家が入れ替わってたりもするが」


「それでも大体は王都へ援軍に出たでしょうし、殆ど問題ない程度の軍隊しか残ってないでしょうね。ならば早めに動いた方が良いんですよ。辺境伯家は軍を残しているでしょうし」


「国境を守るのが辺境伯家の役目だからな。当然だが戦力は残してあるだろう。そうなると辺境伯家とは全力で当たることになるんだが、良いのか?」


「答えは良い、ですね。というよりも全力で当たらないといけないのはマクラーレン侯爵家だけにしておかないと厳しいんじゃないですかね? そこまで連戦をしてきたんですから、兵士の疲労も凄い事になっている筈なんですよ。質が高いマクラーレン侯爵家が当たってしまわないと、ねえ?」


「それはあり得るな。疲労困憊の軍隊と疲労を何もしていない軍隊が当たるんだから、そりゃあ不利にはなるわな」


「そうなんですよ。そうなると質がもの凄く高くないといけないんですけど、ミッチェルハーロウ公爵派閥で一番の質を持っているのはマクラーレン侯爵家ですからね」


「こっちが一番に戦って、戦力を集めさせないといけない訳か。まあそれも仕方がないという事か。貧乏くじだがな」


「そこはまあ、仕方が無いかと。被害が大きくなることを考えたら、こっちで片付けた方が良いですって。それに、まだまだ余力はあると思いますよ?」


「そりゃあな? 他の家に比べたら余裕はあるだろう。特に王都を落としたマリンネグロ侯爵家は辛いだろうからな。立て直すにも時間がかかるだろう」


「ですからとっとと一番先まで落とす方が良いんですよ。どうせ他の派閥はもっと苦戦しているんでしょうし、先に行くべきですね」


「他の派閥は苦戦するのか? 良くても子爵家の軍しか居ないと思うんだが? 特に王都周辺の戦力はミッチェルハーロウ公爵派閥が受け持ったんだから、他の派閥は楽勝だと思うんだけど、違うのか?」


「違うでしょうなあ。確かに戦力的には楽勝なんですよ? でも、他の派閥で開拓に成功した派閥ってありました? 長く戦う事に慣れてないんですよ」


「あー、そういう事か。砦で守ったりするのは慣れているかもしれないが、攻める事で長く戦うのってこれが初めてと言っても良いのか」


「そういう事ですね。攻めの戦いは慣れてないはずなんですよ。魔物相手にも慣れてないんですから、人間相手にはもっと慣れてないでしょうね。戦うので精一杯って感じになるんじゃないですかね? そうなると、進攻速度は遅くなります」


「連戦に慣れているっていうのも考えものなんだけどな。結局は戦い慣れているってのが一番の理由になってくるのか」


「そういう事です。戦力は送り込むじゃないですか。半分くらいは帰ってこないですけど、半分は返ってくる。そうして戦力が強化されて行く訳ですよ。大体の事に関しては何とかなるにしても、今回の様な攻め続ける事には慣れが必要ですからね」


「となると、一番向こう側を担当している貴族家はちょっと大変どころの騒ぎではないかもしれないな。大丈夫だろうか?」


「辺境伯家を相手にしているでしょうから、辛いでしょうね。何処が割り当てられているのかは知らないですけど、苦戦しているでしょうなあ。辺境伯家は戦力が整っているでしょうから」


「だよな。一番最後に砦を落としたんだし、戦線の押し上げに失敗している可能性もあるんだよな。大丈夫なんだろうか?」


「心配しても始まりませんて。とりあえずはこっちを完全に落としてしまわない事には何も始まらんですよ。楽して勝てるまで来たんですから、最後の最後まではいきましょう。手助けが必要ならそっちに行けば良いだけの話です」


「となると、向こうの辺境伯家の砦を落としたら、南北に走ることになるのか? そうしないと戦力を余らせることになるだろう?」


「勿論その予定ですよ。占領をするのは何処でも良いんですからしっかりと占領していきます。まあ、強さってものを見せつけてやらないといけないですけどね。最強の軍隊を持っているのはマクラーレン侯爵家なんだと知らしめないと」


「いや、そこまではやらなくても良いんじゃないか? ラウレーリンからもそこまでのオーダーは出てないんだしさ。早く落とすのには賛成するけど」


 王都を落としたんだから、とっとと終わらせたいってのもあるんだよな。流石に2年近くも戦っていたら辛い所があるんだよな。


 もういい加減にして帰りたいんだよなあ。戦争なんて良い事が何も無いんだから、終わらせないと。今後の事もあるんだろうけど、どうなる事やらだ。


 戦後処理が辛いことになるんだろうと思う。何も出来ないって訳では無いにしても、何かを必死にやらないといけないんだろうな。

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