人を雇ったぞ
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冒険者ギルドからの帰り道。今日も儲けたし、宣伝もばっちりしてきました。安く買えなくなると嘆いていたけど、正規の値段で買ってね。暴利は貪らないから。
お? 家の前に人が居るな。荷物があるわけでもなさそうだし。あ、店員の募集で来てくれたのかな? それは有難い。1月2日からしっかりと働いて貰わないといけないですよ。
まあ、まずは面接をするんですけどね。しっかりと見極めねば。何を基準で選べばいいのかは、昔の感覚で良いよな? その辺、あまり違わないだろうから。
「こんにちは。仕事を受けてくれる人で間違いないですか?」
「は、はい! そうです! よ、よろしくお願いします!」
おお、かなり緊張している様子。こっちは10歳の子供ぞ? まあ向こうも、子供っぽいんだけど。確職前かなあ。別に何でもいいけど。計算さえ出来れば大丈夫だ。後はやる気。
「じゃあ、早速中へ。話し方は普通にするから、普通にしてくれ。緊張されても困るからな」
「いえ! 大丈夫です! し、失礼します」
どうやら緊張はとれない模様。別にいいけどね。店員として、仕事が出来れば、それでいいんだし、難しい事ではない。数の計算が出来れば、それでいいんだから。
堅苦しい挨拶は無しにしよう。そう言う人材を求めている訳では無いんだし。仕事が出来るかどうかは計算能力にかかっている。計算が出来れば、合格だ。
とりあえず、椅子を薦めて、飲み物は……無しでいいか。机が無いからな。ここ、錬金工房だし。2階に上げるのも違う気がしたんだよな。店の前で話をするのも違うだろうし。
「さて、商業ギルドで張り紙を見て、それで来てくれたって事で良いんだよね?」
「そうです! こう見えて確職してます! 職業は闘士です! よ、よろしくお願いします!」
「え? 確職してるの? しかも、闘士?」
驚きの事実。身長は俺よりも低いのに、確職している。既に15歳を迎えているという事なんだ。マジかよ。子供が来たかと思ったぞ。15歳か。もう大人で良いよな。
しかも、闘士。何故に? ちょっと疑問しか無いんだけど。闘士ってあれだろ? 近接戦闘をする職業じゃないの? 下手をすれば、拳で殴り合う系の。ちょっとどころじゃなくて、職業間違えてない?
「ちょっと、関係ないけど、聞いていい? 何で闘士を選んだの? そもそも15歳に見えない身長なんだけど、それで闘士って……。職業、間違えてない?」
「うぅ、そうですよねぇ。間違えてますよねぇ。でも、仕方が無かったんですぅ。あたしの確職の祝福はぁ、1柱しか居なかったんですよぉ。そんなのってぇ、あんまりじゃないですかぁ」
あ、素の口調が出てきたな。しかしそうか。神様が、必ずしも複数現れる訳じゃないもんな。それに、1つしか無い選択肢が闘士って。その細い腕で殴り飛ばしたら、折れるよな?
「どう見ても、闘士には向いていないな。神様も、もう少し見てくれれば良かっただろうに。まあ、この店の店員をやる分には、職業は関係ないから。まあ置いておこう」
「そ、そうなんですかぁ?」
「ああ、間違いなく計算が出来れば、それでいい。因みに計算は得意か?」
「計算は得意ですぅ。あたしはぁ、教会でもぉ、結構計算が早い方だったんですよぉ」
「ほう、売り出そうとしているのが、ポーションと魔力ポーションだ。ポーションが銅板7枚。魔力ポーションが銀貨9枚だ。では、ポーション40本と魔力ポーション30本は幾らだ?」
「2,980,000ベックですぅ。金貨2枚と銀板9枚と銀貨8枚ですぅ」
「……ポーション250本と魔力ポーション45本は?」
「5,800,000ベックですぅ。金貨5枚と銀板8枚ですぅ」
……早いな。俺より早い。問題を出しておいてなんだが、答え合わせの方が時間がかかったぞ。これは良いな凄く良い。計算が早いって事は、会計がスムーズに進むからな。
後は、自信だけか。自信がなさげなんだよな。場数を踏んでもらうしか無い感じかな。慣れれば、そう大した仕事じゃないからな。開店時に駆け込みがあるだろうけど。
「計算も早いし、合格だ。1月2日から店に来て貰う事になるが、大丈夫か?」
「合格ですかぁ! よかったですぅ。1月2日からですねぇ。解りましたぁ」
「月払いは月末に払うから、そのつもりで居てくれ。先払いが良いのであれば、言ってくれ。何かと金がいる可能性もあるからな」
「月末で大丈夫ですぅ。実家住みなのでぇ、何も心配は要らないですぅ」
「そうか。来てくれてありがとな。商業ギルドの張り紙は持っているか?」
「持ってますよぉ。採用された場合はぁ、破棄してくれとぉ、言われていますぅ」
「そうか。それじゃあ破棄を頼む。今日はお疲れさん。新しい年から頼んだ。ところで、名前は?」
「了解しましたぁ。フランカって言いますぅ。よろしくお願いしますぅ」
無事に店員が決まってよかったな。開店時の混雑が酷いようなら、もう1人雇う事にしよう。大丈夫だとは思うけどな。なんだかんだ言っても、その日のポーションをその日に買うってことは無いだろうからな。余裕を持って買いに来るだろ。
まあ間違いなく、売り切れるだろうが。仕方がないさ。流石にこれ以上の増産は難しい。畑を増築しないといけないし、そもそも、収穫の手が足りない。
畑も増築出来ないけどな。しようと思ったら、隣の家を潰さないと出来ないし。……あれ? それは可能では? 引っ越しの費用さえ見てやれば、可能じゃないか?
なんだか、いけそうな気がするんだが。あ、駄目だわ。収穫の手間がかかる。どうしても、そこを失くすことは出来ない。収穫要員を雇うか? それも有りな気がするな。
とりあえずは、店が軌道に乗るのかを確認しないとな。隣の家を買う件については、それからでも良いだろう。畑が増えると、出来ることが広がるな。良いことだな。