職業は神様から貰える?そんなバカな
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教会は、文字の読み書きや計算を教えていた。がっかりである。文字も読めるし、計算も出来るからだ。ただ、見たことも無いものもあった。通貨だ。
文字も同じ。数字も同じ。なのに、通貨が違うんだ。どう言う事なんだ? よく解っていないんだが、私は子供になっただけでは無かったのか?
何故に通貨が違うのか。この町では、通貨はベックというものを使っているらしい。知らない通貨だ。という事は、国が違うのか? 通貨は国が作るものだ。国が違うのであれば、納得は出来るか。
流石に全ての国を覚えているわけでは無いが、自分の住んでいた国が何処なのかくらいは知っている。知っていて、問いかけた。私のいた国は何処にあるのかと。
答えは、既に亡んだ国だという事が解った。亡んだ? そこそこ大きな国だったとは思うんだが、どうして亡んだのか。戦争に負けたというのが、一番の理由だとは思うが、違った。
1500年前、世界は一度、魔物に飲み込まれたそうだ。その時にあった国の中に、私が所属していた国の名前があった。1500年前? では、この俺は、一体どういう存在なのか。
余計に解らなくなってしまった。亡んだ国の国民である俺が、どうして、こんな子供になっているんだ? 訳が解らない。解らないことは聞けばいいんだが、何をどうやって聞けばいい?
俺のいう事を自分が聞いたとしよう。質の悪い妄想だと決めてかかるだろう。諭されるに決まっている。俺なら無視するな。頭のおかしい奴だと思うだろう。
俺は、どうすればいい? 何もかもが違う。まるで別の国に来たみたいだ。いや、事実別の国なのだ。この国は俺の住んでいた国ではない。1500年も俺はどうしていたんだろうか。
解らないことが多すぎる。多すぎるが、出来ることも限られているんだ。俺は錬金術師になるんだ。それしかない。だから教会に来て、確職なるものをしに来たんだ。答えは何とも言えないものだった。
確職とは、神がその人に対して、適切な職業を選んでくれる祝福の事らしい。何でも、「確職の祝福」なるもので、職業が決められるらしかった。どう言う事だ?
例えばで、家族の話をしろと言われたので、した。爺さんが魔道具師なる職業に就いて仕事をしていると答えた。そうしたら確職の祝福で魔道具師という職業を貰ったのだという。
職業を貰うとは? 誰から? 神? そんなバカな。錬金術とはそのような変な事をしなくても出来る技術だ。そのような変な事を始めたのは何時なのか。
1500年前だそうだ。1500年前と言えば、魔物に全てが飲み込まれた、その年だった筈だな。そこから神が何かしてきたとでも言うのだろうか。
俺の住んでいた国にも、神を信奉する者はいた。教会もあったし、結構大きな勢力だったように思えるが、大半の人は信じていなかったと思う。
その神が、何かしらやってきたと言うのが、本当であれば、その「確職の祝福」は、奴らのいう所の、神の奇跡であるという事なんだろう。
それで、確職と言うのは何時出来るんだ? それで俺は錬金術師になるんだ。爺さんに道具を作って貰わないといけないからな。それだというのに、まさかまさかの事が言われた。
15歳になると、神から職業を貰える。それが「確職の祝福」らしい。は? 15歳まで何をしろと言うんだ? 後10年もあるんだぞ。錬金術師はそんな事をしなくても成れるんだから。
錬金術と言うのは、何も難しいことは無い。道具があって、材料があれば、誰でも出来るんだ。それを説明したが、錬金術師に成るには錬金術師の職業を貰わないと出来ないと解答を貰った。
そんなバカなことがあってたまるか。1500年前とはいえ、何もかもが変わったわけではないだろう。ポーションの作り方すら神は変えてしまったというのか? そんなバカな。
確かに錬金術師は根気が必要な職業だった。だからと言って、神から職業を貰わないと出来ない訳ではない。技術は確かにあるんだ。何も特別な事は無いんだよ。
おかしい。これはおかし過ぎる。どうして俺の住む世界が変わってしまったんだ。何もかもが変わってしまったのか? そんなはずはない。そんなはずは無い筈だ。
錬金術は出来るはずだ。道具と材料さえあれば、誰にだって出来る筈なんだ。それが職業が無いと無理だと? そんな事は無い。職業がどんなものかは解っていないが、そんな事は無い筈だ。
ならばどうするか。作るしかあるまい。自分で道具を作成し、証明しなければならない。まずは爺さんに相談だな。錬金術師に必要なのは、最悪、火と鍋があれば出来る。
初級のポーションなんかは火と鍋があって、後は材料があれば作れるんだ。これは、色々と動かないといけないことになりそうだな。
後は、そうだな。市場の調査もしなければならないだろう。何が売っていて、何を採取しないといけないのか。それを考えないといけないことになるんだろうな。
大規模な事になりそうな気がする。行動は早い方が良い。幸いなことに、通貨以外は何も変わらなかったんだ。通貨も10枚で1つ上の通貨になる事は変わってないし。
因みに、通貨はベックで、下から鉄貨⇒鉄板⇒銅貨⇒銅板⇒銀貨⇒銀板⇒金貨⇒金板⇒白金貨⇒白金板の順番だ。白金板なんて、普通は見ないけどな。大商人が大きな取引をする時くらいだ。
さて、まずは道具と材料を揃えないといけないな。幸いにも、爺さんは魔道具師。何か便利な魔道具を作ってくれるかもしれない。昔には無かった何かがあるかもしれない。
早速交渉だ。出来ることは何でもしよう。錬金術師になるんだ。それくらいの覚悟を持ってやらないといけないよな。教会での勉強は終わりだ。何でもやってやるぜ。