さあ畑を作るぞ
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さて、庭を畑にするに当たって、何を育てるのかというのが問題になるだろう。何を育てれば良いのかは解り切っていることなんだが。素材を育てるよねって話で。
育てるのは、赤の実ことマリライカの実と、青の実ことカレハシスの実と、黄色の葉ことアサガトの葉を育てないといけない。青の葉ことキュールの葉は雑草だから。何処にでも生える。
3種類を育てるのに当たり、必要な物がある。魔物の死体だな。マリライカの実とカレハシスの実を育てるのであれば、魔物の死体から作った肥料が絶対に必要になる。
アサガトの葉が採れるようになるアサガトには、絶対に必要って訳では無いんだけど、魔物肥料の方がよく育つので、どっちにしろ必要になるんだよな。
昔は、魔物肥料を作るのが苦痛だった。何十時間も面倒を見て、作らないといけなかったんだけど、今は、このハーベスタがあるからな。もしかして、短縮できるのではと思っている。
これに放り込んだら、1分もしない内に、生ごみが肥料に変わる。マジで万能肥料魔道具。これはいけるのではないかと思っているんだ。となると、必要なのは、魔物の死体だな。
別に皮とかは要らないんだけど、魔物の肉が欲しいんだよな。何でも良いんだ。ゴブリンでも何でも。とりあえず、魔物であってくれれば良い。魔石は無くても大丈夫だ。
という訳で、早速やって来ました。冒険者ギルドです。ここには、不用な魔物の死体が沢山あると思うんだよ。ゴブリンなんて食べられないから、捨てるしか無いと思うしな。
それを昔は、焼いて、灰にして肥料にしていたんだよな。中々燃えないんだよ。だから何十時間もかかるんだ。生でも良いんだけど、臭いんだよな。効果も薄くなるし。
結局、品質を上げようとなると、灰にしなければならなかったんだよな。依頼も出さないといけなかったし。冒険者ギルドに依頼をしないと、手に入らなかったんだよな。
それが、今の時代は、マジックバッグがあるからな。とりあえず、魔物の死体は持ち帰るよねって話になっているのではなかろうかとの思いで、冒険者ギルドにやってきたんだが。
「すみません。魔物の死体って売っていますか？」
「え？ 魔物の死体、ですか？ 流石にそれは売ってないですね。売ってないと言いますか、食べられない部分は捨ててしまうので、売り物では無いんですよ」
「捨てる分で良いので、魔物の死体を引き取らせてもらう事は出来ますか？」
「出来るとは思いますよ。捨てに行くのも面倒な仕事ですし、冒険者さんに依頼して、捨ててきてもらっているので。ゴミは少ない方が良いでしょうね」
案の定。これは儲けものだな。ゴミを貰いに来ました。それで良い訳だな。何に使うのかは内緒だ。まあそこまでのことは聞かれないとは思うけどな。
そんな訳で、解体所の方に案内してもらいました。別館になっているんだな。まあそりゃそうか。臭いもんな。必要な物の解体と、不用なものの解体場所を同じにしないようにしないといけないだろうから、場所も必要だよな。
「アレックさん。魔物の死体が欲しいって人を連れてきたんですけど、捨ててしまう死体がある場所を教えてあげてくれませんか？」
「あん？ 魔物の死体が欲しいだ？ 何でそんなもんを欲しがるんだ？ まあ良いが、坊主か。こっちに来な。このマジックボックスがそうだ。その中にあるもんなら、好きなだけ持ってきな」
「ありがとうございます。早速漁らせてもらいます。でも良いんですか？ お金を払わなくても」
「どうせ一杯になったら、冒険者に魔境に捨ててきてもらうだけだからな。好きなだけ持っていけ」
そうですかそうですか。それなら、マジックバッグに入るだけ貰っていきましょうかね。爺さんには、マジックバッグを複数個作って貰っているからな。1つは魔物の死体用になる事が決定した。
魔物の種類は選んでない。選ぶどころか、解らないからな。解体されてしまっているし。ゴブリンは解る。魔石を採られ、皮を剥がれただけだからな。流石ゴブリン。扱いは最下級だ。
「ありがとうございました。沢山もらっていきますね」
「おう、また必要になったら来てくれ。好きなだけ持っていっても良いぞ」
「ありがとうございます。いつ来るかは解りませんけど」
これだけあれば、暫くは大丈夫だろう。後は、ハーベスタに入れて、肥料にするだけだ。肥料になると思っているんだよ。ならなかったら、困るよな。何十時間も焼くのは勘弁したい。
そんな訳で、魔物の死体はゲットしました。後は、鍬と鎌と解体用ナイフだな。ハーベスタに入る様に解体しないといけないからな。それは大事だ。
早速自由市にいかないとな。鍬と鎌くらいは売っているだろう。家庭菜園をやりたい人は買っているだろうからな。家には無かったんだよな。婆さんの時の物だから、売ったのかな？
そんな訳で、鍬と鎌と解体用の少し大き目のナイフを買ってきました。流石は自由市。品ぞろえはバラバラだけど、揃うのは揃うんだよな。需要があるんだろうと思う。
後は、ハーベスタを起動させながら、庭を畑にしていくぞ。その時には、キュールの葉も大量に仕入れておこう。仕分けするのが面倒だけど、絶対に後から使う物だからな。
材料は無駄にするつもりはない。子供に戻ってからの、初めての畑仕事だ。体力が持つだろうか。庭も結構広いしな。大型の魔道具を作れるだけのスペースはあるんだよ。
今日からの日課に、畑仕事が含まれるようになった。肥料はもう少し待って。使うのは、種を植える前だから。色々としないと行けないこともあるんだよ。
錬金術店の宣伝もしないといけないからな。宣伝は必須だ。1月1日からは、冒険者ギルドに納品をするのは止めて、お店を持つんだからな。何割の人が買いに来るのかだよな。
