摩耶との約束 盲目
神通「うッ...膨らんだおなかが!」
川内「神通が産気づいた!」
那珂「病院に運べ!」
作者「陣痛か...」
サマール島
霊扶桑が不気味に笑う。目の前に広がる光景を見てさらに甲高く笑う。
既に面影を残していない武蔵の周りにドス黒い血と油と鉄が飛び散っている。武蔵はもうピクリとも動かない。
だが霊大和は武蔵の身体がおかしいことに気付く。
武蔵の身体から出た血や肉片が武蔵に戻って行く。その光景を見た霊大和が砲門を武蔵に向けた。
すると突然霊大和たちの背後に霊宿の化身が出現するときに起きる前兆が発生した。
出てきたのは、戦艦武蔵。
全長263m排水量72809tの巨体が霊大和たちの後ろに出現する。霊大和たちは慌てて自分たちも化身を出そうとするが、一歩遅れて武蔵のスクリューに巻き込まれた。
バキッグシャッ!と骨を砕き肉をつぶすような音を鳴らしながら武蔵は消失する。
「ぁ...ぁぁ....」
倒れていた武蔵が面影を取り戻し、立ち上がる。
すべて倒せたと思ってたのもつかの間。霊武蔵と霊大和はほぼ無傷で生きていた。
そして霊武蔵と霊大和は怒り狂ったように武蔵に向かって飛び出した。
..-.. ... ..-.. ... ..-.. ...
「サマールの後処理に出向けと?」
めんどくさそうな声が広い執務室に響く。
「ああ。横須賀の艦隊が出陣したみたいだが、さっき見た状況だと攻略はできなかったようだ。」
マジかよ...とめんどくさそうにしている彼女だが、言葉とは裏腹に行動が早い。すでに船渠に投錨状態の彼女の化身が出現している。彼女の艦隊メンバーのもすでに出現済みだった。
「出撃するなら今すぐ行くよ。さ、提督さんよ。出撃命令を。」
俺は、仕方ねぇな...とため息を吐くと大きな声で、俗にいう大声で
「では、わが盲目の艦隊。抜錨せよ!」
命令を下した瞬間、後ろの船渠から戦艦が出港したのが分かった。そして目の前にいた彼女も、もうすでにいなくなっていた。
..-.. ... ..-.. ... ..-.. ...
「艦載機より通達!長門、どうやらあの艦隊。最近出没している「盲目の艦隊」と思われる。艦隊の姿を確認できない」
私は驚くしかできなかった。武蔵の安否とは関係なくだ。
「盲目の艦隊」最近出没するようになった謎の艦隊。敵か味方なのかわからないために攻撃した艦隊は、全員大破での帰投を余儀なくされる。だが目撃情報は大抵オリンピアとの交戦時のみ。だがその姿をはっきりと認識したものはいない、そのため盲目の艦隊と名付けられた、おそらく世界最強の艦艇軍。そんな奴らが武蔵の方へ向かっているだと?目的が分からない。助けるにしても彼らには意味がないことだ。それに武蔵は既にシグナルダウンしている。
「!?」
急に祥鳳が航行を止めた。
「祥鳳どうした。何があった?」
その止まった祥鳳の発言に私は言葉を失った。
「武蔵の化身の出現予兆を感知。それも最大出力で」
..-.. ... ..-.. ... ..-.. ...
「おい、ガングート。艦載機だ。どうする?撃墜するか?」
ガングートと呼ばれた女は少し深く言った
「いや、普段なら撃墜してもらうが今回ばかりはいい。」
「なぜだ?」
「知り合いが勤めている鎮守府の奴等だからだ」
「そうか。」
物分かりがよくて助かるよ。と口にはしなかったが表情で語った。
そんなことをしていると、いつの間にかサマール島が見えてきた。
「お、そろそろ見えてきたな...ん?なんだあれ!?」
そこには、激闘を繰り広げたと思われる荒れ地に、霊大和が武蔵の体を地面にたたきつけているところだった。
「武蔵...生きてたのか...って...な...!?武蔵でも太刀打ちできないのか?!」
「クッソ!俺たちは見てるだけか?!」
私はそんな声を背に一気に出力を上げた。
艦隊からぐんぐん離れていく。
「おい!ガングート!?お前正気か?!」
空母サラトガが悲痛を叫ぶような声で言う。そのサラトガを抑制するようにIOWAが
「いや、彼女ならできる。過去のあいつを知ってるからこそこれは断言できる。」
「だが!武蔵は”我らの艦隊でも最優秀”だったんだぞ!?そんな奴ができないなんてあいつにゃ無...」
サラトガが最後まで言おうとした瞬間IOWAが
「黙ってみて入ればわかる!」
と抑制した。サラトガは喝を入れられ何も言えなくなっていた。
..-.. ... ..-.. ... ..-.. ...
「あああ!!!!ぐッ!?」
霊大和の猛攻になすすべなく私は地面にたたきつけられる。霊大和の右腕から血が噴き出すが、それでも霊大和は攻撃を止めようとはしなかった。ついに右腕が折れた。
アアアアアアアアアアアアア!!と悲痛の叫びが血を騒がせ、地を揺らした。霊大和は一瞬の叫びを轟かせると、左手で私の首を掴み、そのまま持ち上げた。
「ぐぁッ...!うぐッ!」
私は声も出せずに、暴れることしかできなかった。霊大和の首を掴む力が強くなる。
私はとうとう死を覚悟した。そして私の中で走馬灯が流れた。
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「ママ!抱っこ!」
「ほーら。----甘えん坊さんね」
「うん!」
「なんだいお母さん急に呼びつけて。」
「なんであなたみたいな旦那を作ったのから!もううんざりだわ!----行きましょ」
「あ、ちょ...」
「----ちゃんってちょっと変わってるよね。」
「なんで?」
「なんか男の子ぽいというか、うーん...なんて言ったらいいんだろ。わかんないや!」
「なんなのよ...ある意味、ひどい。」
「ほら!入ってきなよ----ちゃん!みんなにはもう紹介してあるから、ね?恥ずかしがることはないよ!」
「ま、待ってくれないかい?...まだ心の準備が...」
「そぉれ!」
「おわぁ!もう!----何をするんだ...い...」
「わー!可愛い!あなたが----ちゃん
「----ちゃん!避けて!」
「へ?-----」
「あんたのせいよ!あんたのせいで...----は...」
「違う...違うん、だ...」
「何が違うのよ!あんたがあんなとこでボケっとしてて、上から落ちてきたかがれきにも気づけないから!こんなことになったのよ!----ちゃんを返して!返せ!」
「何も----ちゃんが悪いわけじゃないじゃない!」
「あんたは黙ってなよ!」
「ちょ...」
「なん、...あ、あぁ...ああ、あああああああああ、ああああああああああああああああああああああ!」
「私のせいで----が...なら私が死んでしまえば!....」
「やめなさい!----、あなたが死んだところで何になるの!」
「止めないでくれ母さん!私は、もう...耐えきれない。」
「...分かったわ。あなたを実験体にしてもらうまでよ!」
「離せ!やめろ!」
「...死なせない...あなたのためよ...許して...!」
「母さん!どうして!どうしてだよ!私を殺せ!殺してくれよ!」
「うぁ....ぁあ!?...ぐオア!?....あああぁぁっぁぁあぁああああっぁぁっぁっぁぁぁっぁぁぁあ!!!!」
「実験体No.138番、バイタルに異常!血圧上昇、呼吸量増加!過呼吸です!」
「今すぐ実験をやめろ!死なせるな!約束したもんでね。」
「...」
「精神に異常が多すぎます。ろくに命令も聴けないでしょうし、動けもしないでしょうね。」
「羽をなくした鳥か...可哀想だが、だがこれで彼女の願いはかなえられた。霊宿にはなれたんだからな」
「...」
「...」
「随分と変わっちゃったね。----ちゃん。今は武蔵って呼んだ方がいいのかな?」
「...」
「ねえ。なんか言ってよ。あの時みたいに笑ってよ...せっかく...せっかく戻ってきたのに...」
「...」
「武蔵...覚えてる?私があんたに言ったこと。なんて言ったらいいんだう。わかんないや!ってやつ。私あの後一人で考えたんだ。結局ほかの人と違うように見えたのは何でか。でも、結局あなたに何を感じていたのか、今もわからない。でもこうなる夢を見たことがあったんだ。だからあのとき私は命をなげうった。それなのに、霊宿としてマタよみがえった。でも、あなたが生きてるって聞いて。その時はうれしかった。夢の事なんか忘れてたから。でも今の貴方を見て思い出しちゃった。ねぇ、武蔵。今日は、いい天気だね。」
「...」
「紹介する。この娘は武蔵。新しくうちの艦隊に配属されることになった。」
「ほぅ、よろしくな、武蔵。私はガングートだ。」
「...」
「ちょっとあんた!ガングートさんがわざわざ自己紹介して、あろうことか握手まで!それを無視するなんて!あんた何様よ!」
「よせ、サラトガ。武蔵、様子が変だ。この状態は何度も見たことがある。」
「さすがだガングート。この娘は随分と前に行われた実験のバイタル異常が原因で感情が消えてしまった娘なんだ」
「ふーん...その割には、実戦経験は積まれているようだけど?」
「いや。この娘は実戦なんて一度も出たことがないんだ。」
「は?!でもそいつからはIOWAさんより強い威圧感が出ているのよ?!」
「俺より上とは、なあ提督。」
「ん?」
「軽く演習をしていいか?」
「どんな演習だ?」
「俺と武蔵での格闘演習だ」
「やめといてやった方がいいと、私は思うぞ。近接格闘でお前にかなうやつなんざそうそういないだろうからな」
「まあいいじゃないかガングート。これも一種の挨拶ということで。手加減はしちゃる」
「まぁいいだろう。」
「わかった」
「...」
「く...」
「おおう...嘘だろ...IOWAが苦戦してるところを見るなんてあいつと演習したときぐらいじゃないか?!」
「...」
「あのポーカーフェイサー、実力高すぎよ。なんでIOWA三より強いのよ!」
「それは訓練量とかの問題だと思うけど。」
「ガングートさんは見てて悔しくないんですか?!今まで自分の背中を預けていた方が手加減なしにせめて苦戦しているんですよ!それにあの武蔵って人、本気出してないみたいだし!」
「はえー凄いねー」
「ガングートさん!」
「中々強いな。よし、これならOKだ!」
「...?」
「お、初めて表情を変えたな!今日は一杯飲むか!」
「.../]
「お前の一杯は一体何リットルなんだと思っていやがる」
「はははは」
「...っふ...」
「「「!?」」」
「...うっぷ」
「ははっは!まだ飲むぞ!」
「おまッ...まだ行くのか!?もうに十本目だぞ?!明日任務があるんだぞ!?二日酔いで死ぬぞ?お前!」
「それ以前に急性アルコール中毒で死にそうです...うっぷ...」
「はっはっは!そんなんじゃドイツの連中には勝てないぞ!」
「ドイツでもこんなに飲むことはないぞIOWA。私は酒には強い方だがさすがにこれは飲みすぎだとおもうのだ。すっかり火照ってしまった」
「グラーフお前、あんま酔ってないだろ..」
「よせ、私にしゃべらせないでくれ...死ぬ」
「「「うっぷ...」」」
「やっぱり二日酔いがひでぇ!あーあもう!IOWA!開けすぎには注意って言ったのにぃ!」
「ガングートさん!?落ち着いて!口調が安定してません!」
「す、すまなかったって!」
「毎度じゃないか!もう私だって綺麗で居たいんだぞ!昨日酒飲んだだけで少しシミができちゃったんだからなぁ!?」
「...っふ...」
「「「!?」」」ゾゾッ
「あー...なんとか帰投できた...作戦執行にあれだけ支障が出るなんて...死ぬかと思った...」
「IOWAさん!もうあんなことしないでくださいよ!後日に出撃があるとわかっている場合にあんなに開けて!」
「まだ引きずっているのか...すまないといっているじゃないか...」
「...」
「今何か言おうとしなかったか?」
「ガングートさん?」
「いや、今何か言おうと...」
「が、ガングートさん!顔近づけすぎ!近づけすぎ!」
「そんな近いか?提督の顔を見るときはいつもこのくらいだぞ?」
「キスでもするんですか!」
「男とのキスはある一人の男としかしないと決めているからな。」
「...ち、近い...」
「「「おお」」」
「喋れるんじゃないか!」
「ガングートさん!何したんですか」
「顔近づけた。」
「せやな」
「...顔を、離してくれ、唇が微妙についているんだが...」
「お?おぉ?じゃこのまま」
「ムグッ...んん!?」
「キスはしないんじゃなかったんですか?!」
「男とはといったぞ。武蔵を男の子とか言うなよ!」
「言ってません!言ってませんってばぁ!」
「は?今までの記憶がほとんどないやて?」
「まぁ、そうだな。記憶がない。貴官らの声を聴いたのは今日が初めてだ」
「何てこと...じゃIOWAさんをぼこぼこにしたのは?」
「覚えてるわけがないだろう?」
「ほほう!ではまたやるか!」
「いや。私はあまり戦いを好む質ではないのだ。ゆるせ」
「ほぅ...では酒は...」
「断る!」
「な!?」
「そこの記憶は鮮明に覚えているぞ!に十本以上も飲まされて.....あの後死にそうだったのだからな!」
「酔った時の記憶はあるのか」
「俺の呑む量がおかしいだけなのか...」
「端からそう言ってるだろう?」
「「「「はははは!」」」」
「うちの提督は大本営から送られて来た刺客を斬り殺したことがあったんだ」
「一体その刺客は何をしたんだ?」
「横須賀鎮守府を沈めろと言われたそうだ。」
「....」
「それを聞いたときは私も怒りを抑えきれなくてな。」
「どうしてだ?」
「普通に聞いててもいい気分になるような話じゃないだろ?それに」
「それに?」
「あの鎮守府の提督は私の”旧友”なんだ」
「ほう...旧友か...私としてもいい記憶はないな。」
「む、それはすまなかったな。気が利かないようで」
「いや、いいんだ。酒を開けてもらったしな。」
「はは、私はこうやって静かに語らいながら酒を楽しむ方が好きなんだ」
「それには同感する」
「今回の作戦。重要な任務だ。」
「そんな畏まらなくてもガングートさんならいけますよ!」
「その油断が禁物になる作戦だ。今回の作戦内容は、いくら倒してもわいてくるオリンピアの特殊戦艦「霊.伊勢型と霊.扶桑型の大規模掃討作戦だ。」
「それは確かに厳しいな。」
「ああ。それに今回撃滅する艦隊には随伴艦として、霊.IOWA級四隻霊フッドが出てくるらしい。心してかからねば死ぬだろう。」
「フッド...あの人一人だけでも一個戦隊分の火力があるのにそれがまさか霊だなて...」
「ああ...悪夢のような作戦だが、やるしかない!では皆の物!心してかかるように!」
「クソッ!強すぎる!太刀打ちできるのか!?」
「おいガングート!行くぞ!」
「ああ!」
「ガングートさん!武蔵!そんなに前に出たら!」
「うりゃぁぁぁぁぁあああ!」
「てりゃぁぁぁぁぁぁあああ!」
「うっそォ....」
「さすがはわが艦隊最強コンビだ」
「私たちは蚊帳の外ってことか」
「ぐあぁ!」
「武蔵!」
「クソッ!硝煙が邪魔で前が見えねぇ!」
「武蔵!ねぇ武蔵!どこ!」
「ガングート!俺の方では武蔵を見つけられない!」
「私もだ!」
「クソッ!どこだ武蔵!武蔵ィィィィィィいい!」
「ここは...」
「やっと目を覚ましたね。」
「おはよう。君は武蔵であっているよね?」
「ああ...貴官は?」
「ああ。自己紹介遅れたね。私はここ、横須賀鎮守府の提督。少し前に着任したばかりだけど、よろしく。それと、摩耶が君の事を知っているらしいね。相手がってたから、部屋の場所教えるからあってきなよ。」
「摩耶...摩耶がいるのか!?」
「記録によれば記憶はほとんどないらしいけど...なぜ摩耶を?私が実験に入る前にメンタルケアをしてくれて居たのが摩耶だったんだ。」
「だからあんな年端も行かない子がババ臭いこと言ったりするのか」
「それは昔から変わらんのだな。」
「えぇ!?変わってないの!?」
「ああ。昔っから年増臭い事ばかりがったからな。」
「はぁ~...」
「そうだ...なぁ、ガングートはどこにいるのか知らないか。」
「...」
「私は彼女らと作戦展開中に砲撃を受け飛ばされてしまってな。」
「ああ...うんガングートは知らないかな。ここには来てないよ」
「そうか...知り合いだというから真っ先に駆け付けると思ったんだが...」
「たぶん合わせる顔がねぇんだよ」
「は?」
「いや、なんでもない。気にしないで...」
「変わった提督だ。」
なんだかんだ、良しも悪くもどちらに行くのかわからない人生だった。意識がどんどん暗闇に沈んでゆく。空気が冷たくなり、寒くなる。体温が下がってきた。体から力が抜けていく。
「生きることをやめるのか?」
その声に一気に意識が戻った。声のする方に顔を向けた。そこにいたのはかつての相棒だったの姿だった。私は感動をする前に、謝りたい気持ちでいっぱいになった。
「武蔵。久しいな。すぐ助けてやる。」
そういうとガングートは姿を消した。次の瞬間、霊大和の左腕が落ち、私の体も落ちた。状況を理解できずにいる霊大和は頭に魚雷を突き刺され、魚雷の爆発で頭が吹き飛んだ。そして、ピクピク動く体を見たガングートは、首のあったところからさらに魚雷を差し込み、内側から爆発させた。血飛沫が飛び散る。
ガングートは予備動作なしに霊武蔵に攻寄る。が、霊武蔵に攻撃を防がれる。そして反撃を食らい、そのまま攻守交替した。
暫くガングートが追い詰められていると、ドォン!という爆音が響き、その一秒後ほどたった時、霊武蔵に飛翔体が当たり、大爆発を起こした。
「武蔵!勝手にいなくなるとは何事だ!」
そこにいたのは化身を召喚し、その化身の艦首に立ち堂々としている長門の姿だった。
ガングートは長門を見やると、何を察したのか倒れ込んでいた霊武蔵の首蔵掴むと、長門の方へと投げ飛ばした。それをキャッチした長門は、恐ろしいまでに不敵な笑みをし、霊武蔵に言った。
「身内にいい事して呉れたァじゃないか....さっきは見逃してやったがもう許さんぞ!」
と言い、首蔵掴んだまま顎に強烈なパンチを二発。そして溝に強烈な肘鉄をかまし、艦首から突き飛ばした。そして落ちてきた霊武蔵にガングートが走りよると、仰向けに落ちてきた霊武蔵を、勢いよく蹴り上げた。そしてまた高く飛んだころ。長門の主砲が霊武蔵をにらんだ。
「全砲門!斉射!撃て!」
間も無くドバァァァン!というとてつもない音が地を揺らすと、紅い雨だけが静かに降り注いだ。
「ガングー...ト....」
間も無くして私は意識を失った。
今回回想パートが異常に長くなってしまいまして、七千字をオーバーしてしまいました。セリフだけでこんなに稼げるとは...寧ろどうしてここまで考えられたのでしょう。これはにちゃんでSS描いた方が行けるのでは?と思い始める今日この頃!いつも通りだらだら進行する私のお話!これぞわたくしクオリティ!