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蟷螂の艦隊  作者: まにまに提督
抜錨!横須賀鎮守府!
1/12

プロローグのエピローグ

謎の艦艇軍「オリンピア」は終戦してから少ししたころに出現した。オリンピアの襲撃を受けて大損害が出た日本を含めた世界の海軍は、普通の人間を実験体にし、オリンピアに抵抗できるような人間を製造することを開始した。

1956年1月3日


私は…誰だ?…


深い意識の底で私の命のタイムリミットが始まり、そして無くなった。

私が起きた瞬間。とてつもない量の記憶が流れ込んできた。

「あが...あぁ...うぅ...あぁあ!」

喘ぎ、もがく。苦しい。痛い。辛い。暗い。昏い。クライ。

流れてくる記憶の中に数々の名前が出てきた。

「...」「...」「...」「...」「伊吹」「河内」「阿波」「長門」「陸奥」「金剛」「比叡」「榛名」「霧島」「長門」「天城」「赤城」「高雄」「愛宕」「加賀」「土佐」「扶桑」「山城」「伊勢」「日向」「伊勢」「大和」「武蔵」「.............dfnskfs;kkkkkkkklslpjflsk:;;:;:.;//[?.:.:/.:?::::/..:.:;.?....

ここから先は何も読み取れなかった。だが私の名前の記録に「....」とある。これが私の名前だろう。私は、、、、、、ふぐ...!?

「ああぁ!?がっ!あがっ!ああっ!?」

さっきの倍以上の痛みが私の脳を襲った。直後私は意識を失った。

次に目を覚ました時目の前が赤く 陽炎のようにゆらゆら揺れる炎が上がっていた。その炎の中に、数人で一人の人間に襲い掛かる集団が目に入った。私は全力で体を動かそうとしたが、体が言うことを聞かず、地べたに這いつくばったままだった。私は目の前の一人の人間に目を向けられなかった。そして私が目を背けた瞬間、一斉に兵士たちが一人の人間に向かって発砲した。私は発砲するおよそ0.09秒前に一人の人間に向けてしまった。弾丸は全て撃ち込まれた、はずなのだ。だが、弾丸を全方位から撃ち込まれたはずの当の本人に傷が一つも見受けられない。そして、一人の人間の神業にあっけにとられ、周りの兵士たちが倒れるのに気付くのが遅れた。人間は私に気付くと駆け寄ってきた。

「大丈夫か?よし。まだ意識があるな。名前は解るか?」

そこにいたのは男性だった。凛々しい顔立ちの中にあるあどけなさに意表を突かれる、そんな顔立ちの高身長の男性だ。

男の質問に動かない体を無理に動かして答えようとした時、奥の方で声がした。

「実験体No.114 金剛が脱走する前に見つけ出し、処分しろ!」

男は声を静かに聞き流すと、私に静かに話しかけてきた

「話は後だ。すまん。立てるか?」

優しく話しかけてきた。私が何かを言おうと口を必死で動かそうとしていることに気が付いたのか、彼は私の肩を持ち体を絶たせてくれた。持ち上げてすぐ、彼は奥から何かが走ってきた事に気付き後ろを向いた。走ってきたのは女性だった。それを見た彼は安堵したのか、肩に自然と入っていた力が抜けていた。そして彼はその女性に話しかけた。

「そっちはどうだった?姉さん」

姉さん、と呼ばれたその女性は、彼ほど高身長じゃないが、なかなかの高身長で、見居た限りで178Cはあるだろうというほどだった。目鼻立ちが整っていて、その蒼い瞳に合う、スラっと綺麗に降ろされたまとまった金髪交じりのストレートロングは、彼女の女性としての格を一段と上げている。そんな彼女は彼の質問に懸念そうに答えた。

「いえ。特に。でもここに来る途中にあちらこちらに血が付着していたの。もしかしたらほかの実験体と呼ばれていた娘たちが跡形もなくなるような武器で処分されてしまった可能性がある。」

彼は口を開き、目を見開きまん丸くして女性に向かっていった。

「嘘だろ...?それじゃ俺たちがここに来た意味が...」

「早とちりしないで。まだ確証はない。生きている娘もいるはずよ。でもとりあえずその娘は安全地帯まで連れて行きましょう。合流地点ランデヴーポイントに皆いるはずよ。急いでここをでましょう」

言葉に重なるようにすぐ近くから「いたぞ!」という声がした。

「もう時間はないね。姉さん。強靭剤はあるか?」

彼が聞くと、彼女は腰につけたポーチから、厳重に守られた袋を取り出した。その袋から一本の注射器を取り出した。彼女はそれを彼に渡すと、注射器の針の二を鳥、私の腕に刺した。ちくっとした感覚が脳に伝達された。彼は注射器の中の液体を出でに入れ切ると、すぐに注射器を抜いて、駆け寄ってきていた兵士に向けて投げつけた。瞬間、私の体に力が入るようになった

「やはり船の霊気が入ってるだけあって強靭剤の効きがいいな。他の薬も効きがいいが」

「そんな事より、銃向けられてる。ここ30階だけど飛び降りるしか手はないよ!」

「んなことわかってる!」

完全に私は蚊帳の外で話が進む。私は二人に向かって

「飛び降りるしか手がないわけじゃない!」

同時になんだって?といって私の方を見た。だがもう銃を向けられていて、兵士は発射体制になっている。そんな状況の打開策は飛び降りるか、自分の死を受け入れるしか方法はない。だが...彼のさっきの機動力を見るに、相当な速さで動けることは確定済みだ。それを使う。刹那、私の思考は極限までスピードを上げ周りの物の動きがとんでもなく遅く見えるような状態になった。そんな中、二人は私の顔を見て私がやろうとしていることを理解したのか、私の意識の中である程度の速度を出し、兵士たちの少し先に開いた大きな穴に向かって走り出した。

私は彼らに及ばないものの、それでも異常な速度でそれの後を追い、穴に向かう。そして私が穴から落ちたころ、下の方が損傷が酷いことを利用し、下から兵士のいる場所を崩し、そのまま突き落とそうという作戦を、完璧に理解していたのだろう。仕掛けられたワイヤーが、敵兵士たちが立っていた場所を、引っ張り、崩した。下に落ちてきた兵士たちは、がれきの衝撃でさらに崩れていく床に飲み込まれ、30階もの高さから落ちていった。

「これでいいんだよな?」

彼は私に問うた。聞くまでもなく成功している。たとえ違くてもどんな形で在れ安全が確保されればいいのだ。

「もちろんあってる。でも多少間違っていてもどんな形で在れ安全が確保されればいいの」

そうか。と彼は言った。

施設一帯を探しても人影1つも見つからずに捜索を打ち切ることになった。それから私たちはそれからゆっくりと、合流地点へと向かった。


合流地点につくとそこには十人ほどの人間がいた。彼らは私たちの存在に気付くと、一部の物は手を振って出迎えてくれた。

「忘れていたな。俺は--.. ---. ..-だ。よろしく」

「私は--.-- ---.- .. -..-よ。よろしくね。」

私は二人に次いで自己紹介をした。それに続くようにさらにほかのメンバーも自己紹介を始めていった。

「私は択捉(えとろふ)よ。よろしく。基本的に攻めたりはしない質よ。」

「俺はIOWA(アイオワ)だ。よろしく頼む。近接格闘ならそこの二人よりは強い自信がある。教わりたかったらいつでも来てくれ」

「ぼ...僕は国後(くなしり)。よ、よろ、しく...」

「俺は日向だ。年齢的にはあんたの方が年上なんだが...まあここは目覚めた日が速い方が上ってことで、よろしくな」

「私はグラーフ.ツェッペリン。特に変わった特技はない。よろしく頼むぞ」

「クチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ。覚えにくい名前だろうが、とりあえず覚えといてくれ!」

「浅間だ。必要以上に話す必要はない。」

「そうツンツンしてたらだめよ、浅間ちゃん!ちゃんと挨拶クライしなきゃ!あ、私は出雲。これからよろしく!」

「僕は夕立。敵の船舶の弱点なら僕に任せてくれ。細かく教えてあげるよ。」

「間宮です。料理や甘味なら私に任せて!おいしい料理を提供するわ!これでも私の到着が待ち遠しかったと昔の人に言われているんだからね!」

とても個性的な十人だった。私はこの人たちと一緒に行動を共にすることになった。

私はこの人たちとともに数々の霊宿を助けてきた。強い絆で結ばれた、お互いこれ以上にないほど信頼できる、そんな関係にまでなった。毎日が楽しかった。仲間と杯を交わし、歌い、踊り、笑った。仕事をこなすことが億劫になることなんてなかった。私のような霊宿を助けたい。そんな感情に突き動かされたからか。どんな難関でも、仲間がいれば乗り越えられる。そう信じられた。それが慢心だった。


2011年3月11日私たちは、宮城県の海岸沖にある研究施設にいる、実験体No.433 信濃の救出に出向いた。  

 





































































































2011年3月11日 宮城県海岸沖で金剛含むほか十名の無残な死体が見つかる。損傷がひどく、内臓が露出しているものもある状況。一部死体に関しては頭が見つかっていない者もあった。




















「信濃、何があった...」

「私を、助けだしてく、ださったしゅ、瞬間、巨大な地、振が起きて、その直後、つ、津波が押し寄せて、私の事をかばって流木、ぼく等を受け、しんでい、行きました...」

「そうか...」



「お前だけでも無事でいてくれてよかった...ありがとう...生きててくれて..」

「あぅ...」









「俺たちが守れなかったせいで、大勢の人が命を落とした。これはもう償いきれない。俺はどうしたらいい。家族同然の奴等を失った。唯一の支えである信濃と--.-- ---.- .. -..-ももう精神的に限界だ。俺だけでどうしろっていうんだよ。俺なんかよりつらい思いをしてる人々はたくさんいる。助けを求めてる。でも...でも...俺だって、今、、こうして...地べたに足を突いて立っているので...ぅぅ...限界なんだよ...うぐっ、ひっく」










































































2017年7月10日 航空母艦「赤城」の魂を自然体で宿した人間の子が生まれる。霊宿らしいおどろおどろしい成長速度で成長。二年で成人。知識面でも何ら一般的な大人とは変わらない人間が見つかり世界中に大反響を巻き起こし、一役話題になった。



















2021年その存在が隠されていた「--.-- ---.- .. -..-」の消息が途絶える。


「なぁ...姉さん。俺、どうしたらいい?もう何も守るものもない...信濃?ああ...自殺しちまったよ...なんで...おいていかないって、約束したのに、、なんで俺だけがいつも...こんな思いをしなきゃいけないんだよ...!信濃!金剛!--.-- ---.- .. -..-!」













 














































































2034年8月15日 世界中の鎮守府に慰霊標が置かれた。



「」






























































































































































????年睦月三日




-.- -. --.-. -... .-.-.- .-.-.- .-.-.- -. .. --- -. .. ..--..

東日本大震災での出来事を馬鹿にしていると思われた方もいらっしゃると思います。誠に申し訳ございません。


私は東日本大震災で出てしまった死者の方々のご冥福をお祈りしています。

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