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彼のピンチ





志村さんの提案で飲み直しIN俺の家が決定。

スーパーに寄ってアルコールとメシの材料を買出し。

カラオケでは飲むことと歌うことに夢中で、メシを食ってないのだ。

簡単に焼きそばの材料を買う。あんまり凝ったものは面倒だし、何よりバレそうで怖い。

家に玉葱と人参はあるので、豚肉と麺、もやしとピーマンを籠にいれた。

つまみに乾きものも適当に選ぶ。



焼きそばなんて簡単だし、すぐに出来るので3人には飲んでてもらい、調理に取り掛かる。

4人分、6玉の麺で焼きそばを作り、隣のコンロで目玉焼きを4つ。

足りなければ冷凍のごはんを解凍すれば良い。

仕上げにかつおぶしをかけてテーブルに運ぶ。


「出来ましたよ」


「ありがとうございます」


「いただきまーす」


「いただきます」


焼きそばにはビールだろってことで、ビールだ。


「ピーマン・・・」


刑部が日辻さんの皿にピーマンを入れる。

刑部意外と嫌いなもの多いなぁ。


「おいしー!貫田クン料理上手だねー!」


「まぁ焼きそばくらい」


「一人暮らしだもんねー。他には何作るの?」


「簡単なものしか作りませんよ。野菜炒めとか生姜焼とか」


「それでも十分だよー。あ、でも彼女が作ってくれるんだっけー」


この手の話題はヒヤヒヤする。

それに今は日辻さんの前で彼女ゆういに関する話は出したくない。


「彼女の家って近いの?」


「はぁ、まぁ・・・」


「なんで同棲しないの?結婚はともかくさー」


「自分の時間も欲しいかなぁと」


「なるほど、たしかにねー」


腕を組み、うんうんと頷く。

相変わらずアクションが大きいなぁ。


「でも毎日お弁当とか夕飯とか作りに来てるんでしょ?すでに自分の時間なさそー」


「あーそうでもないですよ。弁当とかは作ったものを朝渡されることもあるし・・・そんなに会ってないですよ」


「そーなの?週に何回くらい会ってんの?」


「えーっと・・・朝を外せばまぁ、3,4回ってとこですかね」


いや3,4回って結構会ってるよなぁ。

実際会ってるわけじゃないけど。

半同棲設定だしな。


「へー!っていうかシャメみたい!」


「写真嫌いで、撮ってないんですよ」


「残念ー!せくしぃなの?きゅーとなの?」


「えー・・・どっちですかねぇ」


正直そこまでの設定は考えてない!

どう考えても探られてないかコレ。

ヤバい。


頼みの綱の刑部は日辻さんと地味に飲んでる。

2人とも我関せず状態だ。


「どんなコ?椿チャンみたいによく食べるー?w」


「えー・・・普通、ですかねぇ?」


正直日辻さん並に食べる女子は中々いないと思う。


「それもそーだよねー!椿チャンは食べ過ぎだよ」


「スポーツしてるから仕方ないんですー」


「それにしても男並みだもん。あ、彼女はどれくらい食べる?」


「いや、普通の女子と同じくらいですよ」


山下さんや江藤さんが食べる量が一般的だろう。

社食でいうと普通の定食を少し残すくらいか?


「やっぱりー?ほらー椿チャン」


「・・・・・・あたしはいいの」


不貞腐れる日辻さんを志村さんが弄る。


「あ!週3,4ってやっぱ泊まってくの?」


「はぁ、まぁ・・・」


日辻さんの前でこの話は本気でやめてほしい。

だけど止められないorz


「へー!その割にはこの部屋女の気配ないよねー!」


「え?」


能天気な志村さんの一言に、俺は凍りついた。


「実はとっくに振られてて、でもカッコワルイから隠してるとか?」


志村さんはどういうつもりだろう。

っていうかどこまでわかってて言ってんだ!?

女の気配って何?!

つい志村さんを凝視してしまう。


「本当は彼女いないんでしょー?」


面白がっているのがわかる。

ヤバイヤバイヤバイ。

冗談なのか、本気なのか、まったくわからない。


「何で隠すのー?本当のこと言っちゃいなよー」


やっべぇ!

何言えばいいのかわからん!!


「殿、いじめすぎ」


もくもくと飲んでいた刑部、ここにきてようやく助けてくれる気になったのか・・・。


「貫田さん、もうわかってるんで嘘はつかなくていいですよ」


と思ったら追撃か!!


「由宇衣って貫田さんのことですよね?」














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