番外編 生徒会執行部 その3
「白! 何やってるんだ!」
「犬小屋に入っています」
「見れば分かるわ! そいういことじゃなくて、どうして犬小屋に入っているんだって話だ!」
声を荒げ叱責する佐野さん。
私はというと、目の前の光景を処理しきれず固まってしまっていた。
「佐野君、落ち着いてください」
「か、会長! なぜこのバカは犬小屋に入って首輪つけているんですか⁉︎ っていうかなぜ会長も犬用ビーフジャーキーを食べさせているのですか⁉︎」
新妻会長は微笑みながら、右手に持っていたビーフジャーキーをお座りしている武副会長の頭の上に載せた。
「だって、可愛いじゃないですか」
「いや全然可愛くないですよ、奇怪以外の何者でもありません!」
「おいしいですね、これ」
「お前も犬の餌くってんじゃねぇ!」
あぁ、なるほど、そういうことなのね。
やっと、この信じがたい光景の理解ができた。
「ほぇえええ」
「西野戻って来い、現実から逃げようとするな!」
これは夢なんだ、だって憧れの2人がこんな意味不明な行動するわけないんだから。
佐野さんにパチパチと頬をたたかれ、意識が現実に戻って来た。
「さぁ、佐野さん」
「……会長、なぜ首輪を取り出して俺をみつめているのですか?」
あぁ、なるほど、完全に理解した(二回目)。
天才には、一つ二つ常人と比べ欠如している一面があるって聞いたことがある。
天才の中の天才である2人にはそれが顕著に現れているんだ。
「……大丈夫か西野、表情がふわふわしてるぞ」
でも大丈夫。私は適応できる。
だって、私も……。
「……おい西野。なぜ、自分で首輪を付けているんだ?」
新妻会長から受け取った首輪をカチっと装着き、前足を上げ舌を垂らす。
「ご主人様! なんなりとご命令ください! はぁはぁ!」
私もそっち側の人間だから。
「可愛い子ですね。よく連れてきてくれました。佐野くん」
「……西野までおかしくなっちまいやがった」
こうして、私は生徒会に入部した。
生徒会のペット枠として。




