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僕の召喚獣はヒヨコ  作者: ミドリガメ
自然教室編
34/95

第三十四話 自然教室


 僕たちは、世界規模で放たれた記憶改竄の魔法を解くために、数々の試練を乗り越えてきた。

 皇家にドアを破壊して侵入し、最強の召喚士と召喚獣を乗り越え、そして、幼馴染の好実を取り戻すことができた。

 その結果、結果だけが残った。

 僕たちが、皇家で暴れ回ったという結果が。


「「こいつがすべてやりました」」


 僕と冬至は、お互いに指を刺しながら、責任を押し付け合っていた。

 現在は生徒指導室で、皇家襲撃の尋問をされている。

 担当は生徒指導室の教員、岡崎先生だ。僕と可井日向(好実)の模擬戦の審判もやってくれていた人だ。


「……お前たちは、本当に問題ばかり起こすな」

「……俺たちが犯人だって、どうやって判別したんだ?」

「皇家に侵入し、暴れ回っている本校の生徒がいると、皇家のご近所様から連絡をいただいた」


 ふむふむ。


「だからお前たちを呼んだ」


 ふむふ…… え?


「すみません先生、今話飛びませんでしたか?」

「飛んでいない」

「いや、だって…….僕たちが犯人だっていう根拠的なものはないんですか?」

「ない、がお前たち以外あり得ないと確信している」

「………」


 これはまた、とんでもない信頼の受け方をされているようだ。


「岡崎先生! それはあんまりだと思います。僕がいままで問題を起こした事がありましたか?」

「今月入ってから、すでに生徒指導室を18回利用しているだろ」

「すごいな勇気、1日3回ペースで利用しているなんて、羨ましいぞ」


 まったくの無表情でそう言ってくる冬至。

 あれ? もうそんなに使っていたっけ、最近は数えてないから覚えてなかった。


「で、実際、お前たちがしたんだろ?」

「「………」」

「……やっぱりか」


 岡崎先生は、困った表情で頭をぽりぽりとかく。


「……ちなみになんだが、もし俺たちが犯人だとしたら、どんな罰があたえられるんだ?」


 冬至がそう聞くと、岡崎先生は、ホッチキスで止められた紙の束を、机の上に置いた。


「奉仕活動として、中等部の自然教室に、上級生として参加してもらう」


 中等部、召喚士育成学校には中等部がある。一学年百人と少しぐらいの生徒がいる。

 僕と冬至も、その中等部を卒業して、高等部に入学した。

 そして、まだ召喚の儀式はしていないが。召喚する事が約束されている。


 そうか、自然教室に参加されられるのか……。

 あの、長くて辛い、自然教室に…。


「「すべてこいつの責任です」」


 やはり、こいつになすりつけるしかない。


「早く白状しろ冬至、そして僕の生贄になれ……!」

「だまれ犯人、やはく出頭しろ……!」


 取っ組み合いをする僕と冬至。

 ぐぬぬ、このアホが……!


「……お前たち、責任を押し付け合うのではなく、違う観点から攻めてみたりしてみたらどうだ……」

「違う観点?」

「そうだ、例えばな……」


 岡崎先生は、『自然教室のしおり』と書かれた冊子を、パラパラとめくりだした。


「ほら、見てみろ、海はすごく綺麗だし、みんなで食べるカレーはうまいぞ?」


 なるほど、『違う観点』っていうのはこういうことか。

 なら、言われた通り、違う観点から攻めてみよう。


「犯人探しはやめませんか?」

「久しぶりに度肝抜かれたな」

「……高橋、それは犯人が言っていい言葉じゃない」


 あれ? いい攻め所だと思ったんだけど……。

 僕たちの年と同じように、アレ、があるなら、気が滅入ってしまう。


「先生、やっぱり僕たち行きたくない……」

「ちなみにだが、成績の面から、高橋はすでに自然教室に行く事が確定している」

「冬至、綺麗な海を眺めながら、自然の中でカレーを作りにいかないかい?」


 作戦変更、一人でも多く道連れにしよう。


「勇気、死ぬなら一人で死にやがれ」


 だけど、ここまで言われるとは思ってなかった。


二章第一話です。二章から読んでも問題ないような小説を書くよう努めますので、よかったらこれからもご覧になられてください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 新たな話がスタートしましたね。頑張ってください!
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