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僕の召喚獣はヒヨコ  作者: ミドリガメ
召喚士編
30/95

第三十話 決着


 おでこに滲んできた汗を右手で拭う。

 瞬間移動術は、召喚獣の魔力を使わない代わりに、召喚士自らの魔力を使用する。

 だから、魔力量が少ないヒヨコでも多用できるけど、僕の魔力がガッツリもっていかれ、だいぶ疲労感が溜まってきている。

「だけど……!」

 魔法の発動速度、移動速度。

 グリフォンの動きが確実に悪くなっている。


 見えてきた、グリフォンの魔力切れが。


「はぁはぁ、ボクは…… 私は、勝つしかないのに……!」


 ………?

 また、僕は違和感を覚えた。可井君とは最近知り合ったばかりなのに、昔から知っているような……。

 頭をブンブンとふり、余計な思考を振り落とす。

 今集中しなければならないのは戦闘だ、僕だって負けられない戦いなんだ。




 ついにその時はきた。


『ク、クァ……』


 空を舞っていたグリフォンが、地に足をつけた。

 体にのしかかる重力を重そうにしているその姿から、魔力の枯渇が伝わってくる。


「私は、みんなを騙す道を選んだんだから、こんな所で躓いてちゃ、だめなのに……!」

「………」

「ママの願いを、私は絶対に叶える!」


 はぁはぁ、と息を吐きながら、顔を強張りながら、そう訴えかけてくる。


「グリフォン! おねがい、最後の力を振り絞って!」

『クルァ!!』


 グリフォンが、ゆっくりと体を起こした。

 

 放ってくる、最後の攻撃を……!


 グリフォンが大きく翼を広げ、その周囲に風の刃を生成する。

 瞬間、僕はヒヨコをグリフォンの頭上に向けておもいっきりなげた。

『クアァ?』

『ピヨッ!』

 そして、光の魔法を使用した。

 凄まじい光量に、グリフォンは思わず、前足を上げ、たじろいだ。


「今、しか、ない!」


『ク、クア⁉︎』


 グリフォンは、目を開けた瞬間、また驚きの声をあげた。


 すぐ目の前にいる、僕の姿を目視して。


「ぐ、うぉぉおお!!」


 グリフォンの前足と腹部分背中で支えるような形で持ち、力を込める。

 グリフォンは風魔法で攻撃してくるが、無視する。


 こんな痛み、彼に…… 彼女に比べたら、どうってことない。


「う、っららぁぁああ!!!」 

『ク、クァ⁉︎』


 僕は、2メートルにもなるグリフォンを、背負い投げした。

 グリフォンは、頭から、木の板が張り巡らされている床に激突した。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 僕の体はボロボロだ、服は所々避けており、血も滲んでいる。もうまともに体を動かすこともできないだろう。

 だけど、決着はついた。


「僕たちの勝ちだ」

 


 

 

 


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