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僕の召喚獣はヒヨコ  作者: ミドリガメ
召喚士編
20/95

第二十話 潜入作戦 


「……二人とも、制服で大丈夫なの?見つかったら、即アウトじゃない?」


 二人は学校の制服を着用していて、神崎さんは日傘を指している。

 僕は全身黒色コーデで、黒いニット帽とマスクも着用している。


「……むしろそっちの方が目立つだろ、まんま犯罪者だぞ」

「まぁ、侵入した時点で素性はバレますわ、なら、堂々と侵入した方が楽です」


 うっ、それもそうだよね、侵入した時点で監視カメラやらなんやらで、すぐに素性は特定されてしまう。


「それと、勇気には言ってなかったことがあったな」


 冬至がそう言うと、冬至の肩にちょこんと妖精が乗った。


『いつでもいいわよ』


 妖精女王がそう言うと、右手を屋敷の出入り口であろう、木製の大きなドアにピタっと触れた。


「冬至、僕すごく嫌な予感がする」


 そう、この感覚、ガスコンロを爆破した時と同じだ。


「そうか、いい感覚してるな。……でも」


 冬至とドアが触れている部分が、目が眩むほどの光を発する。


 

 そして、大爆発した。



「もうおそいぞ」


 ドアが跡形もなく消し飛んでいた。


『な、なんだ! ものすごい音がしたぞ』

『玄関の方だ! ……なんだこれ!』

『敵襲! 敵襲!』


 屋敷内は大騒ぎ、カンカンカンと金属を叩く音がきこえてくる。


「ま、まずいよ、まずいよ冬至! なんで普通にドアあけないんだよ! ドアの開け方しらないの! どうして僕に一言『ドアの開け方ほしえてくれないか?』って声かけてくれなかったの⁉︎」


 まともにインターホンすら押すことができないなんて! 僕の教育は間違っていたっていうのか!


「まぁ、落ち着け」

「落ち着けるか! これ普通に犯罪じゃないの⁉︎」


 犯罪どころか、名家の玄関口ぶっ飛ばしてるから、国家転覆罪とかに相当すんじゃないの!


「普通に犯罪だな」

「普通に犯罪ですわね、まぁ、お茶でも飲んで落ち着いてくださいまし」


 トポトポと、水筒のお茶をコップに注ぎ、僕に渡してくれた。

 ゴキュゴキュ、ふぅ。


「落ち着けるか!」


 スコーン、と地面にコップを叩きつける。


「相手も犯罪者ですわ、目には目を、歯には歯を、テロにはテロですわ」


 なぜだろう、お淑やかで有名な神崎さんが、だんだんとこちら側に寄ってきている気がする。


「……ねぇ、どうして二人してユニコーン乗るの?」

「いや、移動しないと、人が来ちゃうだろ」


 今は、砂埃がスモークの役割を担ってくれているけど、そのうち見つかるだろう。


 今は爆発したこの場所にヘイトが向いている、今のうちに移動すればある程度は、見つからずに行動できるかもしれない。


「よし、じゃぁ僕も……。……ねぇ、どうして止めるの?」


 ユニコーンに乗ろうと近づいたところで、冬至に止められた。


 ……ものすごく嫌な予感がする。

 冬至は大きく息を吸い込み、そして大きな声でこう言った。


「おーい! 侵入者が扉を破壊したぞぉ!」



「な、なにしてるんだよ冬至! ぼ、僕もはやくユニコーンに…… え?」


 目の前にいたはずのユニコーンは、すでに手の届かない位置まで移動していた。

 ま、まさか……!


「あとはまかせた!」

「まかせるな! まって! 戻ってきて!」

「すみません高橋勇気、勇気ある犬死、無駄にはしませんわ」

「どうして今ダジャレを言うの⁉︎ あと、犬死は無駄だよね! おねがい、乗せて! 端でもいいから掴ませて!」


 僕の命乞いは、虚しくも聞き届くことはなかった。

 …………。


『い、いたぞ、全身黒色、いかにも犯罪者だ、奴に間違いない!』

『かこめ、かこめ! 絶対に取り逃すな!』


 僕の渾身の全身コーデが功を奏したのか、十分すぎるほどに囮の役割をこなしている。

 ……決めた、絶対生き残ってやる。

 そして、僕がこの手でやつを仕留める。

 僕の、最大最低の敵を。

 それまでは絶対に死なない、死ねないと、心に刻み込んだ。


「……冬至、貴様を倒すのは、この僕だ!」





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