約束をあなたと
「なんだか、思っている以上に若返っているような…」
鏡で顔を見れば、思っている以上に幼くなったような気がする。
「隈なんかも見られないもの。いまなら、徹夜してもわからないのでは?」
「若返ったからと言って無理してもよいわけではありません」
なんて嗜めてくるマリー。
「でも、本当に若返るものなのね…あまり実感がなかったから少し疑っていたのよ。あのお医者様、ヤブなのでは、と」
「お嬢様、なんてことを…」
「さっきまでは、よ。この姿を見て、ヤブとは言えないわ。」
慌ててそう言い直せば、マリーは渋いかおをしながら。
「ほら、今日は視察に行く予定よ。楽しみね。」
「―――様、この国を何処よりも素敵な国にしましょう」
「ーーーー」
「誰もが幸せな、笑顔の溢れる国にしましょう」
「ーーー。」
「えぇ、約束です。そのために、私ももっと頑張らないと行けませんね。」
「ーーー」
「えぇ、どっちが早いか、競争です。ーーー様。」
「……様、お嬢様。そろそろつきますよ。」
「…ありがとう。」
うとうととしていたところにマリーの声が聞こえる。
窓のカーテンを開ければ、そこには活気溢れた、人々の笑い声が広がる。
もっと先には、雪解けを待つ山々や田畑が広がっていき、もうすぐ作付けが始まるだろう。
「ねぇ、マリー。この国は良くなったかしら。」
「勿論でございます。それは、お嬢様が良くご存知ではないでしょうか。」
「そうね。この国は変わったの。」
自身をもって言えるわ。
この国は何処よりも素敵な国になったって。
「約束は、私の勝ち、ですわね。」




