第0話 発見
親友の1人の、「レオナ」が行方不明になって、半年がたつ。
「ヨウキ」と「モモカ」は、これまで必死で彼女を探していた。
犯人は分かっている。幼い頃、彼女を虐待しており、警察に捕まっていた実の父親である。
しかし、ソイツの足取りが全くつかめていない。
警察からの連絡も次第に少なくなり、最悪なケースが頭に浮かぶ。
「レオナ」と恋人関係であった「ヨウキ」は学校にも顔を出さくなり、憔悴しきっていた。
それを見かねた「モモカ」は、気分転換に彼を街に連れ出す。
久しぶりの、日常を、ヨウキたちは過ごせた気がした。
その日の夜、彼らに警察から連絡が入る。
なんと、「レオナ」が見つかったのだ。
ヨウキたちは急いで病院へ向かった。
病室の前には、警察がいた。
警察から、彼女から2人に渡すように言われている、と言われ、一通のメモを渡される。
「ふたりと、あいたくない。」
ヨウキたちは、顔を見合わせる。
12月、窓の外を見ると雪が降り始めている。
長いようで短い夜が、幕を開ける。
⛄⛄⛄ 登場人物 ⛄⛄⛄
⛄レオナ
行方不明になる前は、強気で怒りっぽいが、笑うと可愛い女の子だった。
遠く、病室の中に見える彼女は、やせ細り、表情も暗く、みる影もない様子だ。
⛄ヨウキ
優しく、おもいやりのある男の子。
レオナとは、行方不明になる2か月前に付き合い始めた。
⛄モモカ
元気で明るく、ムードメーカー的存在だった。
レオナとはご近所さんで、物心ついた頃からずっと一緒である。