鬼の居ぬ間に
今日も今日とて食堂に居座る。
レポートの課題が今日の講義で出されたのでさっさと取り掛かろう。いつもならはるちゃんとウダウダ駄弁りながらやるのだが、今日ははるちゃんがいない。
季節の変わり目ゆえに風邪をひいてしまったようだ。
『ごめん今日行けない!1人で頑張ってくれ!』
LINEで送られてきたこれを見て私は絶望した。
私1人じゃ絶対にあいつを追い返せない。終わった。
しかし幸いなことに今日はまだあいつは来ていない。
さらに有難いことに同じ学部生の子たちが気にしてくれて、一緒に行動しようと声をかけてくれたのだった。ありがとうみんなマジで大好き。
今は香山が一緒に居てくれている。というか隣で爆睡してる。居ないよりはマシだ。
パソコンでレポートを書いていく。タイピングは苦手だから人より時間がかかってしまう。正直手書きの方が楽だ。
急に画面が暗くなった。きた。
こう言うと完全にホラーだが本当にホラーなのだ。
うーん怖いすごく怖い。私は気づいてないふりをしてレポートを書き続ける。でもさっきから誤字が酷いので動揺していることはバレているだろう。てか早く声掛けるかなんかしろよ何にも言わないのが1番怖いんだよ。
しばらくヤツは私の後ろで背後霊になった後、私の正面の席に座った。
あーまた始まる。