九十五話 「努力した時間が命なら俺はこれで勝ってやる」
遅くなりました。すみません。
ソーキの救援に来た時成が新中と向き合っている近くでは座っているソーキとその体を見て文句を言う弥生の姿があった。
「ちょっと、ソーキさん血を流しすぎですよ。それで戦おうとしましたよね。少し待っててください」
慌てて弥生は自分の体の中にある妖力を感じとる。
「まぁ戦えなければ死ぬだけだ」
事実今も血を流し続けており意識が朦朧となりかかっていた。それでも自分が倒したい相手と戦っている時成の結末を見ようと意識を失うことはしなかった。
「勝てると思いますか?」
「それは戦ってみないと分からないが、時成が勝つことを信じるしかないよ」
「まぁそうですよね。私達が信じなければいけませんね」
そのようなことを話ながら弥生は平然とした顔でソーキの傷を癒した。
あの時、反撃してくることが分かっていた、刀を砕くための付与もしてちゃんと壊したのに奴の刀の破片は俺に触ったり刺さったりしていた気をつけろよ時成、奴は反撃の強者だぞ
治療して貰っているなかでソーキはそのようなことを考えながらこの戦いの結末を見守ろうと決めた。
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戦闘開始から12分は過ぎていた。だが時成はやはり新中のカウンター攻撃に悪戦苦闘していた。攻撃をしても決定的なダメージは通らない。しかし自分には少しずつ攻撃が当たり斬られ傷が多くなっていく。
くそやっぱり攻撃が通らないかー
想定していたことだがそれでも目の前で自分の攻撃をいなされて的確に反撃してくる。かすり傷も多くつけられており苦戦していた。
黒尾の薙刀と時成の二本の刀を交差して攻撃を受け止める。そのまま力で薙刀を押し返す。だが時成は黒尾に追撃することなく距離を開けた。
下手な攻撃はしないほうがいいな。けど新中の戦闘では何が強いんだろう。やっぱり能力と思うけどそれ以上に凄いのは技術のほうだろうな。あいつの薙刀の使い方には長い時間努力し続けた気がするな
そのように考えた時成は刀を一本鞘に納めて二刀流から一刀流へと戦闘スタイルを変更して、刀を中段に構えた。
「へぇー君、結構器用なんだな」
「教えてくれる師匠が多いものですから」
黒尾が持っている薙刀に力が入る。それ同時に先ほどよりも強い殺気を肌で感じた時成は仮面の中で苦笑いしていた。それでも決めたことに迷いはなかった。
「努力した時間が命なら俺はこれで勝ってやる」
その言葉を時成が呟くと時成の両目と髪の色を緑色に変わった。そして二人の刃は再び真ん中で交差した。時刻は午後7時40分を過ぎていた。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回『風の想い人』九十六話は12月13日に投稿する予定です。
活動報告を更新しました。詳しい今後の予定やその理由はそちらに書いてありますのでお手数ですが読んでいただければ幸いです。
次週の9日は私生活の都合上おやすみします。すみません。
次回もよろしくお願いします。




